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2015年9月

2015年9月30日 (水)

チャンネル・掲示板

チャンネル・掲示板

幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない



Mousou2
昨日という日は
歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー



喜びの詩(うた)
『わたしがあなたを選びました 』


おとうさん、おかあさん、と、呼ばせてください。
あなたたちが仲睦まじく結び合っている姿を見て、
わたしは地上におりる決心をしました。
きっと、わたしの人生を豊かなものにしてくれると
感じたからです。

汚れなき世界から地上におりるのは、
勇気がいります。
地上での生活に不安をおぼえ、
途中で引き返した友もいます。
夫婦の契りに不安をおぼえ、
引き返した友もいます。
拒絶され、泣く泣く帰ってきた友もいます。

あなたのあたたかいふところに抱かれ、
今、わたしは幸せを感じています。
おとうさん、わたしを受け入れた日のことを、
あなたはもう思い出せないでしょう?
いたわり合い、求め合い、
結び合った日のことを。
永遠に続くと思われるほどの愛の強さで、
わたしをいざなった日のことを。
新しい”いのち”のいぶきを、
あなたがフッと予感した日のことを。
そうです、あの日。
わたしがあなたを選びました。

おかあさん、わたしを知った日のことを
おぼえていますか?
あなたは戸惑いました。
あなたは不安に襲われました。
そしてあなたは、わたしを
受け入れてくださいました。
あなたの一瞬の心のうつろいを、
わたしはよーくおぼえています。

つわりのつらさの中でわたしに思いをむけて、
自らを励ましたことを。
わたしをうとましく思い、もういらないと
つぶやいたことを、
私の重さに耐えかねて、
自分を情けないと責めたことを、
わたしはよーくおぼえています。

おかあさん、あなたとわたしはひとつです。
あなたが笑い喜ぶときに、
私は幸せに満たされます。
あなたが怒り悲しむときに、
私は不安に襲われます。
あなたが憩いくつろぐときに、
私は眠りに誘われます。

あなたの思いはわたしの思い、
あなたとわたしは、ひとつです。
おかあさん、わたしのためのあなたの努力を、
わたしは決して忘れません。
お酒をやめ、タバコを避け、
好きなコーヒーも減らしましたね。
たくさん食べたい誘惑と、
本当によく闘いましたね。
わたしのために散歩をし、
地上のすばらしさを教えてくれましたね。
すべての努力はわたしのために。

あなたを誇りに思います。おかあさん、
あなたの期待の大きさに、ちょっぴり
不安を感じます。
初めての日に、わたしはどのように
迎えられるのでしょうか?
わたしの顔はあなたをがっかりさせるでしょうか?
わたしの身体はあなたに軽蔑されるでしょうか?
わたしの性格にあなたはため息をつくでしょうか?
わたしのすべては、神様とあなたたちからの
プレゼント。

わたしはこころよく受け入れました。
きっとこんなわたしが、いちばん
愛されると信じたから。
おかあさん、あなたにまみえる日はまもなくです。
その日を思うと、わたしは喜びに満たされます。
わたしといっしょにお産をしましょう。
わたしがあなたを励まします。

あなたの意思で回ります。
あなたのイメージでおりてきます。
わたしはあなたをこよなく愛し、信頼しています。

おとうさん、あなたに抱かれる日はまもなくです。
その日を思うと、わたしの胸は高鳴ります。
わたしたちといっしょに、お産をしましょう。
あなたのやさしい声が、
わたしたちに安らぎを与えてくれます。
あなたの力強い声が、わたしたちに
力を与えてくれます。

あなたのあたたかいまなざしが、
わたしたちに励ましを与えてくれます。
わたしたちはあなたをこよなく愛し、
信頼しています。

おとうさん、おかあさん、と呼ばせてください。
今、わたしは思っています。
わたしの選びは正しかった、と。
わたしがあなたたちを選びました。

Author:鮫島浩二



『情けない僕の回顧録』


『子宮外妊娠』
私は妊娠していた。まだ6週目ぐらいだった。
ちょうど1ヶ月前のこの時間。(午前4時頃)
急にお腹に激痛が走り母親を起こし病院へ
連れて行ってもらった。

母も慌てていたのか救急外来ではなく
1番近くにある病院に来てしまった。
もう他の病院に行くまで待てず無理やり
病院に入れてもらった。

運良く産婦人科の医者が寝泊まり担当で
診察してもらった。結果は子宮外妊娠。
泣いて泣いて泣きまくった。
そのときはなにも考えれずただ泣いた。

母も隣で必死に医者にどうにかできないかと
泣きながら相談していた。
子宮外妊娠は卵管で赤ちゃんが育ち始め
大きくなってくると卵管が赤ちゃんの大きさに
耐えきれず破裂してしまうことから出血し
激痛が起こる。
中にはかなりぎりぎりまで卵管が膨れて
急激に破裂しショック死してしまう人も居るらしい。

だから私は緊急手術をすることに。
麻酔が効くぎりぎりまで私はお腹を撫でた。
目が覚めるとお腹には今までと違う痛み。
お腹を見れば三ヶ所に手術の後があった。

今、自分に起きたことが現実だと思いしらされた。
もうお腹に赤ちゃんが居ないと知って、
声をあげて泣いた。
そのときは言葉なのかよく分からない事を口にしてた。

翌日、検査の為産婦人科の場所へ行った。
取り除いた卵管見ますか?
そう医者に言われた。
私はかなり若いので医者は気を使ってくれたのだろう。
私は赤ちゃんの姿を見れるのは今だけだ。
今を逃したら二度と見れない。
そう思い医者にお願いしますと頼んだ。

縦5ミリ、横1センチ~2センチ程度の
卵管の真ん中部分だけがぷっくりと膨れていた。
そのときなぜか涙が溢れて止まらなかった。
すっごく小さいけどちゃんと大きくなってたんだって
感動した。

妊娠した妊婦さんが望んでいないのに。とか
要らない。とか言う人も中には居るかもしれない。
でも、赤ちゃんは私たちよりはるかに小さくて
でもきちんと育っているんです。生きているんです。
母親に抱っこされて「生まれてきてくれてありがとう」って
言ってもらいたくて頑張って必死に生きているんです。

小さくても赤ちゃんの命はすごく重たいんです。
そして産みたくても産めない人だっているんです。
きちんと子宮の中で赤ちゃんが育っているのは
本当にすごい事なんです。
産む気がないなら避妊してください。
性行為ができるなら避妊だってできるはず。

大人の真似をするくせに妊婦したらまだ子供だから。
なんて都合いい事言わないで下さい。
あなたの行為一つで失わなくていいはずの
命が消えてしまいます。
1人でも多くの方にきちんと妊娠できる奇跡。
子宮外妊娠の辛さ。
命の重たさを知って欲しいんです。…

Author:名無しさん

「バラが咲いた」の歌詞の意味、
秋川雅史さんがコンサートでこう言っていたそうです
「バラが咲いた」の歌詞の、バラというのは
花のことではないんです。
バラというのは子供のことなんです。
「バラが咲いた」の意味は、
「子供が生まれた」ということを唄っているんです。
だから「真っ赤なバラ」というのは、
赤ちゃんのことなんです

「寂しかった僕の庭にバラが咲いた」は、
子供が生まれて心が豊かになって
嬉しい気持ちを表しているんです。

そして二番で唄われる「バラが散った」というのは
子供が結婚したという意味なんです。
結婚して自分の元から、旅立って
しまったことを言っているんです。
だから、さびしくなったけれど、
また別のバラが咲くんです。
子供が幸せになって、心の中にバラが咲くのです。
それはいつまでも散らない真っ赤なバラなんです。
で。この説明したあとに、秋川さんが
「バラが咲いた」を唄って見にきてる
おばさまがたが、号泣らしいです…

歌詞は こちら↓
バラが咲いた バラが咲いた 真っ赤なバラが
さびしかった僕の庭に バラが咲いた
たった一つ咲いたバラ 小さなバラで
さびしかった僕の庭が 明るくなった

バラよバラよ 小さなバラ
そのままで そこに咲いてておくれ
バラが咲いた バラが咲いた 真っ赤なバラが
さびしかった僕の庭に バラが咲いた

Author:名無しさん




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる




2015年9月29日 (火)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


『キツネの仕返し』

むかしむかし、村人から家族の病気回復の
お祈りを頼まれた山伏(やまぶし)が
村へ出かけて行く途中、川の草むらで
一匹のキツネが昼寝をしているのに出会いました。
「よく寝ておるな。・・・よし、おどかしてやれ」

山伏はキツネの耳に、ほらがいを当てて、
「ブオーッ!」と、一吹きしました。
「コンコーン!」驚いたキツネは
飛び上がったはずみで、川に転げ落ちてしまいました。
それを見た山伏は、お腹を抱えて大笑いです。
「ワハハハハッ。これはゆかい」

さて、山伏は間もなく、お祈りを頼まれた
家に到着しました。
すると主人が、落ち込んだ顔で出て来て言いました。
「残念ながら、おいでいただくのが一足遅く、
病気の女房が死んでしまいました。
人を呼んで来る間、留守をお願いいたします」
「いや、それは」
「では、頼みましたよ。女房は奥の部屋です。
せめて女房が成仏出来る様に、
お祈りの一つもあげてください」

主人はそう言うと、どこかへ行ってしまいました。
「何とも、嫌な事を頼まれたものだ。
だが、仕方がない」山伏が奥の部屋に行ってみると、
部屋の真ん中にびょうぶが置かれていました。
そのびょうぶの向こうには死んだ女房が
寝ているのですが、山伏は気味が悪くて
びょうぶの向こうに行く気がしません。

「早く、帰って来ないかな」
山伏が主人の帰りを待っていると、
突然、びょうぶがガタガタと動き出しました。
「わあ、わあ、わあ」山伏が情けない声をあげながら
ビックリしていると、びょうぶがガタンと倒れて、
その向こうから死んだはずの女房が
髪を振り乱しながら近寄ってきました。

「あなたが、もっと早く来ていれば、
わたしは死なずにすんだのに。・・・うらみますよ」
恐ろしさに腰を抜かした山伏は、
後ずさりしながら死んだ女房に謝りました。

「すまん、おれが悪かった。謝る。
謝るから、もう近寄るな」
そして、どんどん後ずさりしていった山伏は、
急に床がなくなるのを感じて、
そのまま川の中へドブーン! と、落ちてしまいました。

「あれ? ここはどこだ?」
辺りを見回すと、山伏が落ちたのは
キツネをおどかした川の中です。
さっきまでいた家は、どこにもありません。
山伏は、ようやく気づきました。

「そうか、おれはさっきほらがいで
おどかしたキツネに、仕返しをされたのか」
その頃、山伏にお祈りを頼んでいた家の人たちが、
山伏が来るのが遅いので迎えに出てきました。
そして川の中にいた山伏を見つけて、
山伏から事情を聞いた家の人たちは、
「キツネに化かされる様な山伏では、
お祈りをしてもらっても無駄だ」と、言って、
山伏に頼んでいたお祈りを断ったそうです。

おしまい


『朝顔 ・東京都の民話』




『百七十歳の九尾キツネ・埼玉県の民話』

むかしむかし、あるお寺の小僧さんに
キツネが取りついて、突然こんな事を口走りました。
「我は、この寺の境内に住んでおるキツネじゃ。
この間、旅に出てある村の庭先にいた
ニワトリを取って食ったところ、
村人たちに追われてひどい目にあった。
何とかここまで戻ってきたが、
今年で百七十歳になるため、もう体が言う事をきかぬ。
どうか我を神としてまつって、
毎日供え物をしてくれぬか」

その話を聞いて、和尚さんは怒り出しました。
「百何十年も前から、この寺の境内に
住み着いていると言うが、わしは今まで
お前の事など聞いた事がない。
大体、年老いて食べるのに困ったから、
毎日食べ物を供えてくれとは、何たるものぐさじゃ。
すぐに小僧の体から離れて、どこかへ立ち去れ!
さもなくば、お前をたたき出してやるぞ!」

和尚さんは鉄の棒を持ち出してきて、
すごいけんまくです。
ところがキツネの方は、落ちつきはらって言いました。
「うそではない。百年以上も前に、
我を見たという話を聞いた者が必ずいるはずじゃ。
証拠を見せてやるから、年寄りを集めてみよ」

そこで和尚さんは庄屋をはじめ、
村のお年寄りたちをお寺の境内に呼びました。
そしてキツネの言う証拠を、
見せてもらうことにしたのです。

「我を神としてあがめ、供え物をしてくれれば、
これからのち、火災、干ばつ、
病気などの心配はいらぬぞ。
それでは、証拠を見せてやろう」

キツネはそう言うと小僧さんの体から離れて、
九本の尻尾のある正体を見せたのです。
するとお年寄りの間から、驚きの声が上がりました。
「おおっ! これは九尾ギツネじゃ。
子どもの頃に聞いた事がある」
そのむかし、村にはこの九本の尻尾を持つ
九尾ギツネが住んでいたのです。
そこで和尚さんと庄屋さんたち相談をして、
お寺の門前にある小山の南側に
小さな祠をつくって、この九尾ギツネを
神としてあがめる事にしたそうです。


おしまい


Mituo
人の為 と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ







誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……。


時は絶えず流れ、
  今、微笑む花も、明日には枯れる 




     
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        カビの生えない・きれいなお風呂
       
        お風呂物語
   
                                                                         
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お風呂物語
      

 

2015年9月28日 (月)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満禁止の内容が
含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。







メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。

母子家庭で、生真面目な人生を送ってきた
高校生の涼也。
ある日、母親から、東京で夜の仕事をしていた
25歳の従姉が家に来て、一緒に住むと告げられる。
涼也は、◎◎をふるう従姉が大嫌いだった。……

『アベレージ』 AV12

涼也は寝る直前、よく考えごとをする。
暗い天井を仰ぎながらその日のことなどを思い返す。
今日は有無を言わさず強制的に奈々のことを
考えさせられていた。
彼女の話は涼也が想像していた
AV女優像をぶっ壊した。
涼也は、空想の世界を視聴していたんだと思った。
奈々はAV女優を辞めた後、
都心から離れた場所に移った。
けれど一人が淋しくて気が狂いそうだったから、
地元に帰ってきたと話した。

小さい頃、涼也の母が奈々に優しくしていたので、
それを思い出して奈々は母に
連絡を取ったのだという。
そうして涼也の家にやってきた。
なんて非道いこと言ったんだろ……。
思い返すほど、涼也はもう一度
きちっと謝りたくなった。

居間からテレビの音は聞こえない。
もう寝てしまっただろうか。
部屋を出て、トイレに向かう。
用を足してから居間に立ち入った。
奈々はソファーに横たわっている。寝ているようで、
布団がしっかりと身体に掛かっていなかった。
涼也はゆっくり手を伸ばし、奈々に布団を掛けた。

「気持ち悪いんだけど」ビクっ、と肩が竦んだ。
奈々は目を開けていた。「起きてたの?」
「起きてた」「ごめん……」
「あやまんなくていいよ」奈々は寝返りを打って
反対側を向く。

「ずっと、……奈々さんの話を思い返してた」
奈々は軽く笑って身体を起こす。
「気色悪い、奈々さんは止めて」
思い返していたことが気色悪いのかと涼也は思ったが、
呼び方のほうらしい。「なら、
母さんみたいになっちゃんとでも呼べばいいの?」
「それはもっとキモイかも」
じゃどうすればいいんだよ……。
「まあ、百歩譲って奈々で許す。さんは付けるな」
呼び捨ての方がマシなんだな。

「奈々から聞いた話、ずっと思い返して、
改めて謝りたくなった」
薄暗い中、奈々はじっと涼也を見つめる。
涼也は軽く頭を下げた。
「非道いこと言ってごめんなさい」
「いいよ、あたしもリョウに非道いことしてきたし。
これでおあいこにしよ」
そんな言葉は、涼也の中の奈々という人物像を
少しだけ、可愛くさせた。

「僕、ずっと勘違いしてた。
ああいうビデオに出てる人って、
ただ◎◎が大好きな

気狂(

きちが)

いかと思ってた。
ビデオで喋ってる通りの人間で、笑ってる顔は
本物なのかと思ってた」
「そういう人もいるんじゃない? 
でも、なんか複雑なもの抱えてやってる人、多いよ。
生活費稼ぐためとか、男に貢ぐためとかさ、
あたしみたいに借金返済するためとか。
なれるわけもないのにアイドルやドラマの女優に
なるためにAVやる馬鹿もいたよ。
AV女優に堕ちたら、もっと厳しい表の舞台には
立てなくなるのにね。
中には◎◎プされた傷を紛らわすために
やってる人もいるよ。
カメラの前では笑って『エ◎◎大好き!』とか
アホなこと言ってるけど、心は全然違う方向に
いってる人って結構いる」

そんな事実、全く知らなかった。
いや、知ろうとしなかっただけかもしれない。
考えないようにしていたのかもしれない。
だって、それを考えてしまったら僕は自分が
人間じゃなくなると思ってたから
「僕は……AV女優を同じ人間だと
思わないようにしてた。
◎◎スするために生まれてきた
別の生物みたいに思ってた。
人間だと認めたら、平然とヌいてた自分は
人間じゃなくなる、って。

AVって言葉で保護されてるけど、
中身は本物の◎◎プに近いものだったりするんだ?」
「そうだね。良い映像を撮るために監督や男優が
本気になって◎◎しにくることってよくあるから。
最低なことされて傷ついても、堂々と
AVやってる人って少ないし、色々怖くて
警察にも言えないし、誰にも相談なんて
できないじゃん? 
傷つくのが嫌だから撮影中ずっと笑って
ごまかしてる女の子だっている。

◎◎帯刺激して◎◎せば、それが
心からの反応だって勘違いしてるヤツばっかり。
本物の◎◎女なんてどこにもいないよ。
寄ってたかって罵倒吐かれてゴミ扱いされて
◎◎を感じるなんて、それは野郎だけの空想の産物」
きっと今、奈々は男に対する恨みを吐いているんだ。

「リョウは彼女ができても、
泣かせるようなことすんじゃないよ」
「うん……」
「もしかして、付き合ってる子いないんだ?」
「え? いないよ?」
「今まで女の子と付き合ったことない?」
「ないよ」
そう答えると奈々はくすっと笑った。
「そっかそっか~」
「なんだよ」
「ううん」奈々はソファーに寝転がる。
なんだか、馬鹿にされているようだった。
「女の子は大切にしなよ」
まるで自分を大切にしてくれと言っているように聞こえた。

会話が無くなり、涼也は奈々に背を向けて
自分の部屋へ戻った。

つづく

Author :水谷広人
http://syosetu.net/pc/


(※あの頃映画)「花宵道中・予告編」



Tinko_2
人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ





誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



P R
                  
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      お風呂物語

 

2015年9月27日 (日)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……

Mituo



昨日という日は
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明日という日は
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『空缶物語』
我輩は空缶である。名前は・・あるわけがない。
名前はないが、あえて言うなら、
「商品名」というものがある。
「朝霧高原まろやかミルクたっぷりのカフェオレ」だ。
朝霧高原なるところに行ったことはないが、
なかなか良いところらしい。一つ秘密を明かそう。
人間さまの知らない話だ。

我輩には一つ、特技がある。魔法を使えるのだ。
それは、どんな魔法かと言うと・・・。
カーン!!!「イテッ!わあお~」
白いスニーカーに蹴飛ばされた。
見事に10メートルほど飛ばされたかと思ったら、
大きなクスの木にぶち当たった。
「痛て、痛て、痛ててて・・・」と言っても
相手には聞こえない。何しろ我輩は空缶なのだから。
今日はこれで50回以上も蹴られている。
それもそのはず。子供たちが我輩を
遊び道具に使っているのだ。
そう、「缶蹴り」である。

そもそも我輩がこの公園に来たのは
1ヶ月も前のことだった。
サラリーマンが自動販売機で我輩を買い、
ベンチに座ってグイッと飲み干した。
その後がいけない。ベンチの下に、
ポッと放り込むとサッサッと行ってしまったのだ。
頭に来た! そこで、そいつには
罰を与えることにしてやった。
たぶん会社へ戻ると、課長に叱られているはずだ。
リストラでクビにしてやろうかとも思ったが、
ちょっと可愛そうなので止めておいた。
ああ、我輩はなんて優しいんだろう。

カーン!「イテッ!」 ああ、まただ。
もう暗くなってきたぜ。そろそろ、みんな家に帰れよ。
・・・てなことを言っても通じるわけもないか。
何せ我輩は空缶なんだから。「バイバーイ!」
「バーイ」えええ!? 
おやおや・・・。言ってみるもんだな。
ようやく終わりにしたらしい。
子供たちが帰って行く。
なになに、塾へ行くって? 可哀相に・・・。
まあ頑張れよ。今晩は冷えそうだな。
元々、我輩はホットで売られていたから、
寒さが苦手だ。 こんな吹きっさらしの公園の片隅で、
ポツンと一人夜を過ごすのは正直言って寂しいなぁ。
でも、我輩は空缶だ。仕方ないなぁ。

「エ、エ、エエエ!?誰だよ、
我輩を持ち上げるのは」
見れば、男の子だ。
さっきの子供たちの中にいたっけな。
この子に蹴られた覚えはないなぁ。
缶蹴りはしてなかったのかな。

「うん、ボクは缶蹴りしてないよ」
「え!?」なんてこった。
聞こえるはずがないのに、
この子は聞こえるのか?我輩の声が・・・。

「ずっと見てたんだよ、みんなの缶蹴りを」
「本当かよ。びつくりしたぜ。
そう言えばウワサには聞いたことがある。  
ごくごく稀に、我輩たちの声を
聞くことができる人間の子供がいるらしいってことを」
「さっきからさ、痛い痛いって叫んでたでしょ」

「おお、そこまで聞いてたのか」
「うん」
「痛いに決まってるだろ。
見てみろよ、このベコベコの腹や頭を。  
プルトップも取れてどこかへ行っちまった」

「どろどろだね」
「そういやあ、そうだ。昨日の雨のせいで、  
ここら当たりは水たまりがあちこちにできたからな。  
我輩も何度もその中に落ちて汚くなっちまったよ」
「洗ってあげるよ」
「何だって?」
「そこに水飲み場があるからさ!」
「おいおい、いいよ・・・
ああっ冷た~い、ああブルブルッ」
「ああ、ごめんごめん。そうだよね。  
汚れているのも嫌だろうけど、寒いのも嫌だよね」
「いやあ、いいってことよ。
こんなに人間様に親切にされたのは
初めてのことだからな。  
でもな、キミはどうして缶蹴りをしなかったんだよ」
「・・・」
「あ、我輩は聞いちゃいけないことを聞いちまったかな」
「ううん、いいよ。たぶん想像通りだからね」
「え?」
「ボクさ、イジメられてるんだよね」
「みんなにか?」
「ううん、本当はみんなじゃないんだ。  
さっき缶蹴りしてた中にさ、ものすごく強くて
いじわるなヤツがいてさ。  
そいつがボクのことを最初にイジメたんだ。  
筆箱を隠したり、給食のごはんに砂を入れたり・・・」
「すげえヒドイなぁ」
「うん。みんなはそいつの言いなりでさ。
仕方がないんだよ」

「よし、じゃぁな我輩が何とかしてやろう」
「え? なんとかって」
「我輩はな、魔法を使えるんだ。  
我輩をな、拾ってゴミ箱に入れてくれた人間様には、
夢を一つかなえてやることができるんだ」

「夢・・・」
「うん、夢だ。どんなことでもいいぞ。
将来、大リーガーの選手になりたいとか、  
宝くじで3億円当てたいとか・・・
おっと、そういう夢は大人に多いけどな」
「別にボクないよ」
「そんことないだろう」
「ううん、別にいいよ」
「よしよし、じゃあな、こうしてやろうか。
キミをイジメるって言ってたヤツを転校させてやろうか?」

「本当?」
「おお、本当だ。それでいくか?」
「・・・ううん、そうだなぁ」
「おいおい、どこへ行くんだよ。
すぐ目の前にゴミ箱があるじゃないか。  
そこにポーンと我輩を捨てたら、夢がかなうんだぞ」

ええ?! ここはどこだい。何だって?キミの家だって。
おいおい、家の中に我輩を連れ込んで
どうしよっていうんだよ。
「リョウちゃ~ん、遅かったわね。
ごはんだから手を洗って来なさい」
おお、キレイなお母さんじゃないか。優しそうだし。
「おいおい、早く捨ててくれよ。
キミの家のゴミ箱でもいいからさ」
え? なんだよ。勉強机の上に我輩を置いて・・・
コンッ!ええ? なんだ、なんだ?
飲み口にボールペンなんか差し込んで。それも2本も・・・。

「あのさ、空缶さん。夢なんかいいからさ、
これからもボクの話し相手になってよ。  
じゃあ、ちょっと夕ご飯食べてくるから後でね・・・」
「おいおい・・・」

終わり

Author:志賀内泰弘



『限られた人間が持つ不思議な能力!』




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



     

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2015年9月26日 (土)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……

Mituo

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歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー




 


『期待の新人』

大谷修二は、毎年のようにこの時期になると
手を焼いていた。
自分の課に配属されてくる新入社員が、
なかなか一人前にならない。
自分に自信が持てないのが原因のようだった。

修二は、中堅の乾物食品のメーカーに勤めている。
主力商品は「花かつを」と「干しシイタケ」だ。
肩書は、「第一営業課長」。
スーパーマーケットなど、大型小売店舗への
卸売りを担当している。

自分が営業マンだった頃は楽だった。
とにかく、自分の営業成績だけを上げればいいのだから。
学生時代はラグビー部でならした。
体力には自信がある。
とにかく、相手が「イエス」と言うまで何度も通った。
「うちは創業時から他は仕入れないと決めているんだ」と、
ライバル会社の商品の名前ばかり言う
スーパーの社長がいた。それでも、二年越しで、
毎日のように通い続けて、ついに「うん」と言わせた。

よく酒を飲むと出る、修二の自慢話の一つだ。
ところがだ。係長、課長代理とポストが上がるにつれて、
会社の椅子に座っている時間が多くなった。
そしてついに、課長になったとたん、
ほとんどデスクワークになってしまった。
いつも会社にいて、部下に指示したり報告を
受けたりするだけの仕事になってしまったのだ。
修二は、課長になって以来この二年間、
ずっと辛い日々を送ってきた。
(ああ、また自分で営業がしたいなあ)

午後4時20分。新入社員の谷口太郎が帰ってきた。
「おう、太郎、どうだった?」
修二は、明るい口調で、かつ、笑顔で声をかけた。
しかし、その浮かぬ表情から、
結果が思わしくないことは容易に見てとれた。

「ダメでした・・・今日も」
「そうか、そうか。まあ、いい。明日があるさ」
「・・・」谷口太郎は、カバンをポンッと下に置くと、
自分の席の椅子に、ダラ~ともたれかかるようにして
座った。そして、ハア~と溜息をついた。

太郎は今、課長に言われて、 地元のスーパー・
三徳屋に新商品の売り込みをしている。
ライバル会社も似たような商品を納入している。
それだけに割り込むのは大変なことだ。
それを知っていて、修二は太郎に、
「これを毎月、500ケ仕入れてもらって来い」と
ノルマを課していた。

「いつも言ってるだろ。あきらめるな」
「ハア、あれですよね。課長の若いときの話」
「そうだ。俺はな、2年間も毎日通ったんだ。  
その結果、7千万円の契約に繋がったんだ。
あきらめなきゃできる!」
そう言われた太郎はというと、心の中でぼやいていた。
もちろん、口には出さない。
課長は口癖のように言う。
「俺の若いときは」と。しかし、時代が違うのだ。
20年も前の話を言われては、たまったものじゃない。
しかし、上司の命令だ。愚痴を言っても始まらない。
「はい、明日また言って来ます!」と、
元気なフリをして日報を書き始めた。

そんな実りのない日々が、二か月ほど続いた。
だんだん太郎の様子が暗くなっていくのがわかった。
修二も、そのことがずいぶん気になっていた。
しかし、相変わらず、「あきらめるな!」と
励まし続けていた。
修二は、「このへんが潮時かな」と思った。
かなり限界に来ている。
お尻を叩いたり、励ましたりするのも効き目がない様子。

「残業する」というのを無理やりやめさせて、
行きつけの飲み屋へ誘った。
二人で、ビールの大瓶を一本空けた。
頃合いを見て、修二はこんな話を始めた。
「俺な、小学生のときにな、逆上がりができなくってな」
「へええ、以外ですね。課長って小さいときから  
スポーツ万能なのかと思ってました」
「ううん、とんでもない。それどころか、
虚弱児で運動音痴。  
近所の女の子とオママゴトしていて、
それも、その女の子に泣かされるような子でな」
「ええ!?そうなんですか?」
「今、思い出しても恥ずかしいよ。
だから、あまり小学生のときのクラスの奴らには
会いたくないんだ」
「へええ」太郎は、修二の意外な一面に興味を持った。

「それでな、なかなか逆上がりができなくて、
手のひらが豆だらけ。でも、担任の先生が厳しくて。
全員が逆上がりをできるようになることを  
クラスの目標にしちまったんだよ」 「・・・」
「みんな次々とできるようになっていく。  
そんな中、毎日、放課後に頑張って練習するんだけれど、  
ちっともできない。とうとう、できないのは
俺一人になっちまってな」

「なんか信じられないですよね」
「辛かったよ。それでな、ある日、
オフクロに泣きついたんだ。  
先生に『うちの子はできないからあきらめてくれ』と
頼んで欲しいと。  
もう1万回くらいやったけどダメだった。
もう僕にはできないよ、と。  

そしたらな、オフクロが優しい顔をして、こう言ったんだ」
「なんて?」修二は、一呼吸置いて呟くように言った。
「いいかい、修ちゃん。1万回もやって頑張ったねぇ。
エライねぇ。でもね、後、1回だけやってごらん。
ひょっとしたら、次の1万と1回目で、  
できるようになるって、
神様が決めていてくれるかもしれないよ。  
それなのに止めたら惜しくないかい?」

「ふう~」太郎は、話に引き込まれるように
溜息をついた。
「もうダメだと思っていたけど、
次の日もやってみることにしたんだ」
「それで・・・」 「やっぱり、できなかったよ」
「なんだ」 「うん。でもな、次の次の日も
トライしたんだ。  

ひょっとして、今日ができる日かもしれない。
神様が決めた日かもしれないってな」 「・・・」
「それから5日後さ。体育の時間に、
みんなが見ている前でな。
どうせまた、できないと思ってやったら、
クルッてな」
「できたんですね!」
「おおっ、忘れられんな。あのときの感じ。
自分でもよくわからんかったな。  
なぜ、回れたのか。
でもさ、クラスのみんなが拍手してくれたんだ。  
なんだか、そっちの方がうれしかったな」

「課長・・・わかりました。明日も頑張ってみますよ!  
ダメかもしれないけど、
明日こそ三徳屋さんの発注、もらってきます」
「まあ、期待しないでいるよ」
「課長、せっかくボクがやる気になってるのに
ヒドイじゃないですか」 「ハハハハ」

翌朝、朝礼が終わると、太郎は事務所を
飛び出して行った。
今日は、朝一番で、三徳屋の仕入部長に
掛け合うという。
その後ろ姿を見ながら、
修二は受話器を取って電話をした。
それはスーパー三徳屋の番号だった。

「おお、修ちゃん、おはよう」
「おはようございます、山田部長」
「何かしこまってるんだよ、修ちゃん。
お前と俺の仲で」
「いやね、うちの新人が毎日のように
お邪魔して悪いね」
「いいや、いいってことよ。
でもさ、最近、元気ないよ、
あの谷口太郎って子。ちょっと心配だね」

「うん、その件で電話したんだ」
「おおっ、ひょっとして、そろそろかい」
「うん」 「わかった。
今日も来るのかな。
そうしたら、大口の発注をかけてやるよ。  
新商品のキャンペーンも打ってやるかな。
広告にデカデカ出すからさ、少しは
値引きも頼んだよ」
「了解」

「それにしても部下思いな奴だよな、お前は。
最初はびっくりしたよ。  
うちの社員がセールスに行っても、
絶対仕入れるなっていうんだから・・・」

Author:志賀内泰弘




『モアイの秘密』





人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



     

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2015年9月25日 (金)

漢の韓信-(106)

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.

Author:紀之沢直


Kanshin021111
韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
「国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。







漢の韓信-(106)


昨晩まで親しく酒を酌み交わしていた相手が
翌朝になって態度を豹変させることは、
この時代のこの国では、珍しいことではない。
ある朝、食其は斉王田広の自分に対する表情が
いつもと違うことに気付いたが、たいして驚きもしなかった。

「広野君(食其の尊称)君は天下は漢に帰すと余に語ったが、
それはこういうことなのか?
田広の表情、口調も反問を許さないものであったが、
それに動じる食其ではない。涼しい顔でこれに応対した。

「さて、どういうことですかな」
しらじらしい言葉、わざとらしい表情。
あたかも確信犯的な態度である。
「……われわれ斉が漢に味方することを決めた以上、
漢軍の矛先は、楚に向けられるべきではないのか。
しかし、聞くところによると漢は大軍を擁し、
済水を渡り、ここ臨に向かっているそうではないか。
君はこれをどう説明するつもりだ」

食其は鼻を鳴らして、不満を表明した。
物わかりの悪い子供を叱りつけるような態度である。
「今さらなにを言われるのか。
わが漢が貴様ら斉国などと同等と思われては困る。
わしが心から貴様らと誼みを結ぶはずなどないではないか。
貴様らはわしがなにを言おうと、
面従腹背の態度で臨み、都合が悪くなると、
平気で裏切る。

今、漢が軍を臨に向けたのはひとえに貴様らが
信用できぬからだ」
それまで横でこれを聞いていた宰相の田横が、
たまりかねて会話に割って入った。
「ほざけ! 信用できぬというのは、
お前のような奴のことをいうのだ。
口先だけの老いぼれめ。
儒者のくせに礼儀も知らない男だ。死ね!」

田横は左右の者に命じて、大釜を用意させた。
食其を煮殺そうというのである。
年に似合わず大柄の食其は四人掛かりで取り押さえられ、
手足を縛られて釜の中に放り込まれてしまった。
頭から釜の中に落ちた食其に向かって、田広は吐き捨てた。

「さて、広野君……このまま死にたくなければ、
漢軍に進軍を止めるよう、取りはからえ。
それができないとあれば……死ぬまでだ!」
すでに釜には火がつけられている。
食其は徐々に熱くなっていく水の温度に
恐怖を感じながらも、精一杯の虚勢を張った。

「馬鹿どもめ! わしを殺せば、
漢がお前たちを許すはずがないというのに! 
お前たちは辞を低くして、わしに頭を下げて
頼むべきだったのだ。
『どうか漢軍の進撃を止めてください』とな! 
しかし、もう遅い。
わしがお前らのためになるようなことをしてやる
義理はすでにない」

田広、田横ともにこの言葉を聞き、
事態がすでに収拾のつかないところに至ったことを知って、
歯がみした。
「姑息な……誰がお前のような小人に
頭を下げたりするものか」
「確かにわしは小人に過ぎぬ。
お前らにとってわしのしたことは姑息な
手段だったかもしれん。
だが小人が大事を成就させるには、
そんな小さなことにこだわってはいられない。
お前らがわしのことをどう思おうとも、突き進むまでだ。
真に徳のある者はちっぽけな礼儀などにはこだわらぬのだ!」
生涯儒者として礼儀の神髄を追及してきた男の結論が、
これであった。

田広などにとっては、食其が儒者だということも
虚言であったかのように思われ、
どこまで自分は騙されていたのかと思うと、我慢ならない。
田広は釜の中の?食其の顔に唾を吐き、罵倒した。
「貴様は腐れ儒者だ! 腐れ儒者の礼儀など、
人を誑かすものでしかないことを余は思い知ったぞ。
早く死ね! 
貴様が死んだ後、その肉を食ってやるわ! 
どうせ美味くはないだろうが」

食其は次第に気分が激し、
どんどん高くなっていく湯温が気にならなくなってきた。
彼の言動は、もはや虚勢ではなくなっていた。
「よいか、断言してやる。わしは確かに死ぬが、
お前たちにわしの肉を食っている暇はない! 
それはなぜか教えてやろう。
漢の指揮官は、韓信だからだ! 
天下無双の将である彼にかかれば、
お前らなど……」ここで食其は頭の中で言葉を選び、
「野良犬のようなものだ」と吠えるように言い放った。

彼の罵倒はさらに続く。「斉の犬どもめ! 
お前らが韓信に尻を蹴られ、
屠殺される光景がわしには見えるぞ。
悪いことは言わぬ。犬は犬らしく振るまえ! 
腹をさらして降伏するのだ。それが嫌なら、
今すぐ尻尾を巻いて逃げるがいい!」

「この……」反論しようとした田広であったが、
田横がその肩に手を置き、押しとどめた。
彼らは煮られ続ける食其をそのままに残し、
兵をまとめ臨を脱出し始めたのである。
食其が放つ高笑いの声が、それを見送った。



つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.


愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る


歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…


「酔っぱらっちゃった 」内海美幸





人の為(ため)と書いて
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誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる


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2015年9月24日 (木)

妄想物語

時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー



Mousou2


日本最大の組織
(山口組)









創設100周年を迎えた山口組。
その公に対する知名度とは裏腹に
内情はあまり知られていない。
その組織はいつどのように誕生し、
過去から現在までどのように膨張し、
巨大化してきたのか・・・
そしてなぜ今衰退傾向にあるのか・・・

戦後の高度成長期の日本において、
度重なる抗争事件を繰り返しながら全国進出し、
現在の暴排条例という向かい風の中、
今なお日本最大組織であり続ける
山口組とはどういう組織なのか。

過去の、ターニングポイントとなった出来事、
ヤクザ史に残る抗争事件、
組織にとって重要な局面、
伝説に残る人物の所作、内紛、
山口組を去る事になった人物など、…
山口組についての事象を各年代を追いながら
紹介していきます。

当記事は、
殺人や犯罪を助長する訳ではありません、
取り上げている話題がヤクザの事なので、
当たり前のように書いています。

2daime

二代目 山口登 
大正14年(1925年)~昭和17年(1942年)
実父から引き継いだ山口組を、
興行面で磐石なものにした人物


明治35年(1902年)山口組初代組長山口春吉の
長男として生まれる。
大正14年(1925年)、23歳で二代目組長を継承。
新しく山口登の若衆となった者は、34人だった。
この時、山口組は 大島組・大島秀吉組長の
系列組織だった。その後は新進気鋭の
若親分としてその名を響かせる。

二代目襲名後、山口組組員と大島組組員の
喧嘩が多発した。
山口登は、大島組組員との喧嘩を
諌めることはしなかった。
昭和2年(1927年)1月、大島秀吉宅に
新年の挨拶に行った時、
大島秀吉は、山口登に山口組組員と
大島組組員の喧嘩が多発していることを咎めた。
山口登が形ばかりの詫びを入れたところ、
川端勝次が山口登に本心での詫びかを詰問し、
山口登もこれには激怒した。
後の本多会々長・本多仁介が、
川端勝次と山口登をなだめた。

大島組との決別
昭和4年(1929年)1月、
山口登は大島組への上納金を止めた事で、
大島組を破門になる。
これ以降、山口組は独立組織として
歩んでいく事になる。
昭和5年(1930年)3月、
兵庫区浜新町の神戸中央卸売市場の
建設を計画を巡り、大島組と激しく対立した。
これを原因に神戸市新開地で、
山口組の若衆が以前から
山口登と因縁のあった川端勝次を射殺した。

またこの年には、山口組事務所を兵庫区西出町から
同区切戸町に移した。
ここは大島組の縄張りで、
神戸市中央卸売市場建設予定地のすぐ近くだった。

8月には、神戸中央卸売市場の杭打ちが始まり、
山口組組員は武器を持参して、工事現場に寝泊りした。
同年10月、二代目山口組のゴンゾウ部屋で
世話になっていた後に三代目組長となる田岡一雄が、
新開地本通りの剣劇小屋「湊座」で、
小屋主の態度に腹を立て、
湊座の舞台に上がって大暴れした。
山口組が湊座の用心棒を務めていた事から
これが縁になり、田岡一雄は二代目山口組で
行儀見習いをすることになった。

昭和7年(1932年)、
大島組の刺客・守屋謙造に襲撃された。
山口登の若衆・村上常吉が1ヶ月の重傷を負ったが、
山口登は無事だった。
この頃から、山口登は新しい資金源として、
浪曲興行に本格的に進出した。
また、神戸中央卸売市場の開業に伴い、山口組は
中央卸売市場に賭場を開いた。
昭和11年(1936年)1月20日、
山口登は正式に田岡一雄を若衆とした。

吉本興業との提携
同年9月、山口登は、法善寺横町近くの料亭で、
吉本興業社長の吉本せいと会い、吉本興業への
協力を依頼される。
同年10月、吉本せいから浪曲師・広沢虎造を
吉本興業の専属にしたいという相談を受け、
広沢の吉本興業専属の話を
山口登が取りまとめた。
その後山口登はボクシングのタイトルマッチを
国技館で行うなど興行面でも
山口組の名を売っていく事となる。

昭和15年(1940年)、吉本興業の
広沢虎造をめぐり籠寅組とトラブルになり、
東京の浅草で話し合いの場を持った。
ところが話し合いはこじれ、ボディーガードの
中島武雄は日本刀で刺殺され、
山口登も全身に18ヶ所の傷を受けた。
しかし、一命は取り留めた。

昭和17年(1942年)10月4日、山口登は、
この傷がもとで死亡したとされている。
享年、41。



映画 「さらば愛しのやくざ」 予告編
安楽隆雄の1988年の小説、それを原作として
1990年11月23日に東映から公開された
ニューウェーブヤクザ映画といわれ
今作もその流れを汲んだ作品として知られる。




盃と組織構成
ヤクザの組織構成は、盃
盃関係があると言うことは正式なヤクザとして、
本人の所属を明確にし、どこの系列下にあるか、
または誰の支配下にあるか重要な意味を持つ。
盃のあるなしが堅気とヤクザの境目となる。
そしてその所属する組内における本人の役も
また重要な意味を持つ。
組という組織構成は、
組長を頂点に舎弟や若中といった
何らかの盃関係を持ち、組(一家)と言う
三角形が出来上がります。
そしてこの組単体が山口組と言う
巨大ピラミッドの一コマに組み込まれます。
組長の妻や先輩格に当たる人物の妻は、
「ネェーサン」と呼び、愛人なども
地名を入れて「◎◎のネェーサン」などと呼ばれます。

役職
「山口組のナンバーツーを逮捕」などの表現で
報道されますが、山口組本家では
ナンバー何位まであるのでしょうか?
一般的にヤクザは序列にこだわりますが、
通常どのように序列が決まっているのでしょうか。
一般的な山口組系の組織での役付けについて
いわゆる肩書きについての解説です。

執行部
関西の慣わしとして組織の中心にまず
「若頭」という役があります。
若頭は若中の中から選ばれトップに位置し、
若衆の代表です。
若頭には親分の跡取りという意味合いもあります。
そういう事からナンバーツーと表現されているようです。
そしてその若頭を補佐する役が若頭補佐です。
次期若頭も若頭補佐の中から選ばれる事が多いです。

若頭の次に位置するのが「本部長」です。
本部長は通常、若頭補佐よりも上に位置し、
何らかの理由で若頭のポストが空いた場合、
本部長から若頭に昇格する事もあります。
また若頭と同じように本部長補佐を置く組織もあります。
五代目山口組には副本部長と言う役があり、
二代目吉川組々長・野上哲男が就いていましたが、
六代目になって副本部長と言う役はなくなりました。

若中の代表である若頭と同じように、
舎弟の代表として「舎弟頭」という役があり、
舎弟頭は一般的には代貸し(ダイガシ)と呼ばれます。
だいたい舎弟は執行部から距離を置いたポストですが、
舎弟頭は執行部に入ります。

「若頭」「本部長」「舎弟頭」を三役と呼び、
どの組織においてもこの三つのポストには
その組の重要な人物が就任し、
この三役を中心に執行部を構成するのが
一般的となっています。

顧問・相談役
六代目山口組で言うと顧問は章友会の
石田章六会長です。
石田章六は三代目田岡一雄時代から
本家の直系組長で、司忍組長よりも
本来はかなり先輩に当たります。
代替りしていく過程で新しい体制や役職が
決められる訳ですが、新組長から特に
業界でのキャリアや人物が認められている場合、
顧問や相談役に就きます。
ただし六代目山口組としての活動の中心は
執行部にあり、組織全体に対しては
あまり発言権はありません。

一次団体は組長の集まり
二次団体は組長から直盃を下ろされた直参
三次団体は直系組織が約80団体あるので、
全国に数百団体~千団体はあるものと思われます。

小松島抗争事件
昭和31年(1956年)7月13日
夏祭りの夜、小松島市内の繁華街にあるパチンコ店
「アルプス」の2階にある本多会系の
勝浦組傘下の平井組事務所に、
三代目山口組系二代目小天竜組の組員3人が
日本刀を手に殴り込んだ。
平井組も応戦し二代目小天竜組の組員1人が死亡、
2人が重傷を負い、平井組の組員2人も重傷を負った。
パチンコ店「アルプス」は平井組々長・
平井龍雄が経営していた。

背景
徳島県小松島市は、戦前から博徒として
二代目山口組々長・山口登の舎弟で
初代小天竜組々長・新居利治と、
テキヤ稼業の平井組々長・平井龍雄が
同じ地域で小競り合いを続けていた。
昭和22年、新居良男が二代目小天竜組々長に
代替りしても対立は変わらなかった。

経過
同年7月16日
事件から3日後、地元の有力県会議員や
本多会最高幹部の吉田会々長・
吉田友三郎らの奔走で、事件は
早急に手打ちとなった。

昭和32年(1957年)10月13日
かねてから二代目小天竜組と対立関係にあった、
平井組と同じく勝浦組傘下の福田組の者が、
小天竜組事務所前の神田瀬川岸壁で
若い男とケンカして、相手を
水死させる事件を起こした。
小天竜組の組員は、自分の事務所前で
トラブルを起こされた事で腹を立て、
福田組の組員を川に突き落とした。

同年10月17日
山口組本家に相談すべく、
二代目小天竜組々長・新居良男は神戸へ向かった。
新居から話を聞いた山口組若頭の地道行雄は、
山広組々長・山本広と地道組の若頭・
佐々木道雄を連れ本多会の幹部と話し合い、
和解する事で話はついた。

同年10月20日
神戸からフェリーで小松島港に着いた
二代目小天竜組々長・新居良男を
福田組の組員が銃撃。
三発の銃弾を受けた新居は重傷を負ったが、
一命はとりとめた。
この銃撃事件は地道を激怒させ、
安原政雄、吉川勇次、山本健一、尾崎宗次(彰春)
山口組の組員ら100人以上を動員し
小松島行きのフェリーに乗り込んだ。

同年10月21日
本多会の酒井吾意智と山口組の安原政雄が
小松島署を訪れ、事態収拾の意向を伝えた。

同年10月24日
両者の間で和解が成立。
仲裁には自民党の小西寅松代議士も介入している。

事件後
二代目小天竜組々長・新居良男が銃撃を受けた直後、
山口組は即座に大量動員し小松島に集結したが、
一気に攻撃を仕掛けるでもなく、
相手の出方次第という構えを見せた。
この時の示威行為とも言える圧倒的武力を背景にした
大量動員は、その後各地へと侵攻する
三代目山口組では幾度も繰り返された。
そういう意味でも山口組の全国制覇に向けた
先駆けとも言える事件だった。


次回、歴代の組長(山口組三代目襲名)

Author:山口組情報局 All rights reserved.

掲載しているお話は、当HPには著作権はありません。
掲載内容に問題がある場合は、
お手数ですがご連絡下さい。
迅速に対応させていただきます。



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妄想劇場一樂編

妄想劇場一樂編

信じれば真実、疑えば妄想……

「サヨナラ模様」伊藤敏博
作詞:伊藤敏博・作曲:伊藤敏博


うつむく私に 時は待ってくれないけけど
このままじゃ帰れない
聞かせてほしいの「何故?」
風に吹かれて「サヨナラ」が枯れ葉の道を
ころがり消えてゆく
涙にかすむ私には 行方捜せない

※だから ねェ ねェ ねェ ねェ
抱いてョ いつもの
グッバイ言う時みたいに 抱き寄せて
たった一言で 別れ告げないで※




高校卒業後、日本国有鉄道金沢鉄道管理局に就職し、
車掌として勤務。車掌区在職中に製作した
「サヨナラ模様」が
1981年ヤマハポピュラーソングコンテストで
グランプリを獲得し、
70万枚を売り上げる大ヒットとなった。
現在までの売り上げ枚数は200万枚



昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

Mituo

人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ








『初めてのデート』


それは強引だった。 池田ヒカルは、
イベント会社のバイト先で知り合った男の子に、
デートに誘われた。
「今度の土曜日って空いてる?」と訊かれて、
その瞬間、あっ、この人、
私のこと好きなんだと思った。
たまたま同じ大学の一年先輩であること。
そして、「竹中慎太郎」という名前を
知っている程度だった。

それほど、嫌なイメージがなかったので、
つい、「はい」と答えてしまった。
すると、唐突に、「デートしよう!」と言われた。
彼は、ただニコニコ笑っている。
(いきなり?)と思った。普通は、
「美味しいイタリアンの店知ってるんだけど」とか
「ディズニーシーで何が好き?」と
遠回しに聞いてくるのものだ。

ヒカルが戸惑いつつも、勢いで
首を縦に振ってしまうと、続けて、
「じゃあ、朝10時に大学の正門前で。よろしく!」
そういうと、手を振って帰ってしまった。

カオルは残りの仕事の片付けをしながら
ブツブツ呟いた。「なんて強引なのよ・・・」

そして土曜日。 よほど断ろうかと思ったが、
電話番号も聞いていない。 かといって、
すっぽかすのも気が引ける。
大学もバイトも同じだと、次に顔を合わせるとき
気まずくなる。(まあいいか。悪そうな人じゃないし、
まずはどんな人か、性格を見てみれば)

カオルの母親は、昔から口うるさい人だった。
「履物はきちんと揃えなさい」「時間を守りなさい」
「人にお金を借りてはいけません」
「お年寄りには親切に」
「部屋はいつもキレイに」・・・。
言われるたびにケンカになった。
大学に合格して、一人住まいするときは
ホッとしたものだった。

でも、そのおかげで、人を見る目が
養われたと思っていた。
食事をしたり、家に遊びに行くだけで、
友達の人柄や性格がわかってしまう。
ちょっとイジワルだけど、
「彼の中身を見抜いてやろう」などと思って家を出た。

最寄りの駅に着くと、改札の上の表示板に
テロップが流れていた。
「架線事故のため上下線共に不通」
カオルは、思わず「え!」と声を上げた。
そして、母親の顔とともに、
いつも言われていた言葉が思い浮かんだ。

「約束の時間には、早めに行きなさい」 と
いうものだった。
ずっと、「行こうか」「やめようか」と
迷っていたので、 支度をするのがギリギリに
なってしまった。
次の急行に乗らないと間に合わない。
慌てて、駅員に尋ねる。
「すみません。不通って、どれくらい待てば・・・」

「大変ご迷惑をおかけしております。
まだ復旧の目途が立っておりません。  
誠に申し訳ございません」
ヒカルは焦った。頭の中で他のルートを考えた。
3キロくらい離れた私鉄の駅から電車に乗る。
3つ目の駅で地下鉄に乗り換えれば、
遠回りになるがたどり着ける。
もっとも、約束の10時には30分近く遅れてしまうが・・・。
そう決めて駅ビルを外へ飛び出した。

非常時だ。仕送り前で、
財布の中身が気になったが、
停まっていたタクシーに飛び乗った。
運転手さんに、「ごめんなさい。急いで」と言った。
「ラジャー!」と威勢のよい返事。
しかし、その期待はすぐに裏切られた。
バイパスに入ると、いきなり渋滞。
「おかしいねぇ。おや、どうも事故か何かだね」
ヒカルにも遠くから救急車のサイレンの音が聞こえた。
イライラが募る。

「すみません。抜け道ってないんですか」
「あかんねぇ。一旦、バイパスに乗ると、
降りられないんですよ」と言う。
ヒカルは、母親の「約束の時間には、
早めに行きなさい」という言葉がグルグルと回った。
さらに、「待たされる人の気持ちになってみなさい」とも、
よく言われたことを思い出した。

相手がどんな人間か、見抜いてやろうなどと
考えていたのに、 これでは自分が「ダメなヤツだ」と
思われるに違いない。(嫌われる)
竹中慎太郎という男の子に、
何の感情も抱いていなかったくせに、
今は「嫌われたくない」という気持ちでいっぱいだった。
手当たり次第に友達に電話をして、
「竹中慎太郎のケータイ番号を知らないか」と
聞こうかとも思った。

しかし、まだカレシでもない男の子との関係を
妙に疑われるのが嫌で思いとどまった。
「運転手さん、ここで降ります!」
「あんた、こんなとこで危ないよ」
「いいからお願い!」それは、陸橋の上だった。
無理やり千円札を渡すとドアを開けてくれた。

駈けた! 駈けた! ヒカルは駈けた。
背中のデイバックが跳ねるように揺れた。
ここのところの運動不足も祟って、
1キロも走らないうちに息が切れてきた。
汗が首をつたう。しんどくて、しゃがんでしまった。

好きでもない相手の顔が目に浮かんだ。
それは、怒った顔をしていた。
ヒカルは、自分が嫌になって再び走り出した。
駅に着くと時刻表を見た。
こういう時は、悪いことが重なるものだ。
電車は今、出たばかりだった。
イライラしながらホームで15分待った。
電車の中でも、走り出したい気分だった。
地下鉄に乗り換えるのも、 扉が開くと同時に
ダッシュした。

その間も、母親の「待たされる人の
気持ちになってみなさい」という声が、
どこからともなく聞こえてくる気がした。
何度、時計を見たことだろう。
左手の腕時計は、10時52分を指していた。
その角を曲がれば、大学の正門だ。

(いた!)怒って、
もう帰ってしまったに違いないと思っていた。
でも、待っていてくれた。どうやって謝ろうか。
本当のことを言うしかない。
自分に落ち度はない。 全部、不可抗力なのだ。
そう思いつつ、「ごめんなさ~い」と
声にならない小さな声を発して、
慎太郎の前まで走り寄った。

「何かあったの?」
「う、ううん。電車の事故で・・・
それと車の事故も・・・」
「え!? 車の事故だって? 
大丈夫?」慎太郎が、ケガでもしていないかと
ヒカルの手足をキョロキョロ見回した。

「大丈夫です。事故で渋滞になっちゃって。
それよりごめんなさい」
「ふられたかと思ったよ」
「ううん、ずっとね、気になって気になって。
お母さんから言われていた言葉が気になって」
「え?」
「待たされる人の気持ちを考えなさいって。
ごめんなさいね、イライラしたでしょ」

「ぜーんぜん」慎太郎は、急に笑顔になって答えた。
「僕もさ、オヤジから口うるさく
言われていたことがあるんだよ」
「え?・・・」
「待たされる人より、待たせる人の方が
ずっと辛いんだゾ!って」 「・・・」
ヒカルは、言葉を返せなかった。
その代わりに、目頭が熱くなるのを感じた。
優しさに、ノックダウンされた。
ヒカルは、慎太郎の顔を見上げた。そして思った。
この人と、付き合いたいと。

……終わり

Author:志賀内泰弘


時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




『 モスバーガーのおばちゃん 』




誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば言い訳になるから……


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2015年9月23日 (水)

チャンネル・掲示板

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幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない



Mousou2
昨日という日は
歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー




ちょっといい話
西尾市の井上台司さん(55)が
ショッピングセンターに出掛けたときの出来事。


公衆電話の前辺りで男女7人組の
高校生のうちの一人の女の子に
「助けてください」と声を掛けられた。
聴覚障害の男性から何か頼まれている様子。
その男性が手にした手帳を見ると
「私の代わりに電話してください」 と書かれてあった。
「ここにある番号へ電話してあげればいいんだよ」
と教えると、1人の男の子が携帯電話を取り出して連絡。
相手はご家族のようで、事情が伝わったらしい。

みんな安心して帰ろうとした。
ところが井上さんは、男性に袖をつかまれ
引き留められた。 手話で何か話そうとしている。
高校生たちにも理解できない。
筆談しようとしたが「書けない」と手を振る。
指も不自由らしい。

みんなで一生懸命に理解しようとしていたら、
何やらハンドルを回すしぐさをされた。
「あ!バスに乗りたいのかもしれない」
ということになり、みんなでバス停まで案内した。
ところが、またまた「違う」と手を振る。

1人の男の子が「面倒だ
から行こうぜ」と言ったその時だった。
別の男の子が大声で
「困った人を見捨てていけるか!」と怒鳴った。
その一言に全員がうなずき、
再び男性の手話に注視した。

1時間くらいたったころ、男性が
近くを通るタクシーを指さした。
全員が「ああ」と理解した。
再びショッピングセンターに戻り、
タクシーの配車を頼んで解決した。

井上さんは「制服から西尾東高校の
生徒だと分かりました。
こんな若者がいて日本も
捨てたもんじゃありませんね」と話した。

《中日新聞2015年7月26日掲載》




カナダで起きた衝撃的な事件!!
犬の行動が一人の子供を救いました





母親が子供に注ぐ愛情は、無償の愛です。
見返りを期待しない愛。
こんな投稿です。


最近、我が家の50m程先で怖い事件が起きました。
通り魔による女子高生殺人未遂事件です。
肺まで至る重症ということで、
心身の早い回復を祈るばかりです。
まだ犯人は見つかってないとのことで、
近所に住んでいる我が家でもおのずと
防犯対策に意識が向けられます。

実は被害者と同い年の高校3年生の息子がいて、
母親としてはまだ男の子で良かった、
と思いながらも息子に通り魔に出遭ったときの
心構えを伝えていました。
我が家の息子は、というと、
履いているジーパンからはすぐに
パンツが見えるような腰履きを愛用し、
朝の鏡に向かう時間は私よりもはるかに長い、
いわゆるいまどきの高校生です。

しかも、朝起こすのに、1時間近くもかかり、
いつか大人になって巣立ってくれる日が
本当にやってくるのだろうか、 と時折心配になるような。

ところがその息子、「俺はいいよ、
逃げ切る自信はあるし、力もあるから。  
それより心配なのは母さんだよ。  
いつも帰りは夜遅いし、ぼーっと歩いているし、
足は遅い」と、矛先は私に向かいました。
「はぁ」と呆気にとられている私を横目に
「やれ、車で通え」
「それが無理なら、せめて襲われにくい自転車で通え」と
せめ立てられます。

結局、翌日には自転車を買いに行くことになりました。
そこでも、「この自転車で逃げ切れるのか」
「そんな黒い自転車買ったら、
夜目立ちにくいでしょ」と息子の細かい指摘を受けながら、
真っ白な変速付きの自転車を購入することになりました。

それと時期を同じくして、
遅まきながら受験勉強に入った息子が
塾に通わせてくれ、 と言ってきました。
入塾説明を聞きに行ったところ、あまりの出遅れに、
考えていたよりはしっかりとしたカリキュラムが
必要なようでした。

説明をしてくださった先生が席を離れた瞬間に、
「ちょっと、結構お金かかるじゃない」と私が嘆いたら、
「ま、いずれしっかり返してやるからさ」と息子が。
一瞬ほろっと来そうになったら、
さらに一言「いつになるかは、わかんないけどね」と
斜め45度前方を向いて呟きました。

まだまだ子供だと思っていた息子。
こちらが支え続けているばっかりと思っていましたが、
実はもう既に支えられていることに気づきました。
そして、嬉しい反面、 もう少しだけ、
親として支えてあげる時間を残しておいてね、 と
心の中で囁いている自分に苦笑いしてしまいました。

Author:「一宮の親バカ母さん」


尾張地方北部に住む水野美沙子さん(33)が
五月の連休に滋賀県長浜市を訪ねた時の話。

水野さんは「超」がつくほどの方向音痴とのこと。
駅でもらった地図を見て散策をしたが、
道に迷って駅まで帰れなくなってしまった。
その日は快晴でうだるような暑さ。
だんだん疲れてきてしまい、誰かに尋ねようと思った。

何組もの学生とすれ違った。
しかし、道を尋ねても面倒くさがられるのではと臆した。
疲れもピークに達し、
信号のところに立っていた五十歳くらいの男性に声をかけた。
「こっちだよ」と指をさして教えてくれた。

その時だった。
その男性のそばにいた四人組の男子高校生のうちの一人が、
「僕たちも駅へ行くんです。案内しますよ」 と
頼みもしないのに言ってくれた。
そして、 「俺、この人を駅まで案内するから、
先に行ってくれ」 と仲間に伝えると、
三人は自転車で走っていった。

乗っていた自転車から降りて、ゆっくり歩いてくれた。
途中「今日は旅行ですか」とか
「長浜は初めてですか」と聞かれたが、
簡単に答えるのが精いっぱい。
しかし水野さんが「今日は暑いですねえ」と言うと、
「僕はいつも寒いギャグばかり言っているから、
暑さなんて関係ないですよ」 と笑わせてくれた。

感謝の気持ちから恐縮してしまい、
うまく会話ができない中、 その気遣いに心が温かくなった。
「今どきの高校生というと、何をしても
『やべえ』と口にするような印象でした。  
先入観から偏見を持っていたことを反省しました」と
水野さんは話す。
「名前も聞けませんでしたが、あの時の
『君』ありがとう !!』

《中日新聞2015/06/21掲載》




感動の実話本 『1リットルの涙』




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる


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昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


『花散る下の墓・大阪府の民話』

むかしむかし、大阪の町に、
河内屋惣兵衛(かわちやそうべえ)という人がいました。
惣兵衛(そうべえ)の屋敷には、年を取った
一匹のぶちネコがいます。
このネコを一人娘のお千代(ちよ)は、
まだ子どもの頃から大変可愛がっていました。
お千代のそばにはいつもネコがいるので、
町の人は、「お千代の婿さんは、ネコだよ」と、
陰口を言っていました。

それを耳にした惣兵衛は、「こんな事では、
娘がお嫁に行けない。何とかしないと」と、
いつも考えていました。
さて、春も浅い、ある晩の事。
家の者が集まって、ひそひそ話をしています。
「ネコは捨てても、必ず帰ってくるというからのう」
「かわいそうじゃが、殺すしかほかあるまい」

この話を聞いていたのか、その日から、
ぶちネコはどこかへ行ってしまいました。
ところが、いく日かたったある晩の事。
惣兵衛がふと、まくらもとを見ると、ぶちネコがいます。

「おお、ぶちか。なんでお前は、姿を隠しおった」と、
たずねると、ぶちネコは悲しそうに言いました。
「はい。わたくしがおりましては、
お嬢さまの為にならないと申されましたので、
このまま姿を消そうと思いました。
ですが、そのようなわけにもまいりません。
と、いうのも」ここまで言うと、
ネコはきちんと前足をそろえて、
真剣な顔で惣兵衛に言いました。
「この屋敷には、年をへた化けネズミが一匹、
住みついております。
そいつがお嬢さまに見いって、
おそばに近づこうといたしますので、
わたしがお守りしておりました」

「おお、そうか。それはすまぬ事をした。
だが、お前はネコでありながら、
なぜネズミが取れぬのじゃ?」
「はい、だんなさま。ネズミを取るのが
ネコの役目なれど。この化けネズミだけは、
とうてい、わたしの力ではかないませぬ。

そこでお願いがございます。
島の内の市兵衛(いちべえ)さまの家に
とらネコが一匹おります。
とらとわたしとが力を合せれば、
必ずその化けネズミを退治する事が出来ましょう」

そう言ったかと思うと、ネコの姿はかき消す様に
消えてしまいました。
「ああ、夢であったか」
あくる朝、惣兵衛が夢の事を妻に話すと、
妻は、「まあ。さようでしたか。
実は私も、同じ夢を見ました」と、言うので、
さっそく惣兵衛は、島の内の市兵衛さんのところへ
出かけて行って話しをしますと、
市兵衛はすぐにとらを貸してくれたのです。

とらを抱いて家へ着くと、ぶちネコが
玄関に座って出迎えました。
二匹は仲良くご飯を貪べると、庭へ出て、
今が盛りの桜の下で舞い落ちる花びらに
じゃれあって楽しく遊んでいました。
夜になるとネコは夫婦の夢に現れて、
二人に語りかけます。
「いよいよ、明日の夜は化けネズミを退治します。
日が暮れましたら、わたしたちを二階にあげてください」

そして次の日、夫婦は二匹のネコを
日が暮れると言われた通り二階にあげました。
家の者は、心配そうに夜のふけるのを待ちました。

すると突然、二階で物音がしたかと思うと、
『ドシン!』、『バタン!』と物を落すような音や、
走りまわる音がします。フギャー!チューチュー!

長い長い時が過ぎて、やっと二階の物音が止むと、
あたりはしーんと静まりかえりました。
「それっ」惣兵衛が灯りを持って二階ヘかけあがると、
なんとネコよりも大きなネズミが倒れていたのです。
大ネズミは、ぶちネコにのど首をかまれたまま
死んでいます。
そしてそのぶちネコも、大ネズミに頭をかまれて
死んでいました。
島の内のとらはと見れぱ、大ネズミの腹に
かみついたまま虫の息です。
さっそく手厚い治療をすると、とらは命を
取り留める事が出来ました。
惣兵衛はとらネコを抱いて市兵衛宅へ出かけると、
あつくお礼をのべて帰ってきました。
死んだぶちネコは桜の木の根元に、
千代が墓を立ててほうむったという事です。

おしまい


新『仇討ち』




『ネコの仇討ち・佐賀県の民話』

むかしむかし、世の中が豊臣から徳川に移ると、
佐賀の殿さまも、
竜造寺築前守から鍋島直茂に代わり、
裏舞台では両家の激しい権力争いが
火花を散らしていました。
三代目、鍋島家茂が城主の頃、
ご城下に竜造寺家の跡継ぎである
又一郎という目の見えない若侍が、
母親のおまさとひっそり暮らしていると、
お城から殿さまの碁(ご)の相手に来るようにとの
お達しがありました。

目が見えないながらも碁の達人であった又一郎は、
長年の恨みをせめて碁ではらそうと心に決めて、
城へ出かけていきました。
ところが又一郎は、そのまま行方不明に
なってしまいました。

心配のあまり夜も眠れないおまさは、
家族同様に可愛がっていたコマという名の黒猫に、
又一郎を探してくれるように頼みました。
「ニャー」コマは身をひるがえして、
城へと走り出しました。

それから何日かが過ぎた雨の降りしきる夜ふけに、
ずぶぬれになったコマが又一郎の生首を
くわえて帰ってきたのです。
「・・!」そのくやしそうな我が子の顔を見るなり、
母は碁の相手というのは表向きの理由で、
本当は又一郎を亡き者にするのが目的だった事を
知ったのです。

泣いて泣いて、泣きつかれたおまさは
、思いつめた声でコマを呼ぶと、
いきなり自分ののどもとに小刀を突き立て、
「コマよ、このしたたる血を吸って、
母の恨みをはらしておくれ」
そう言い残して、死んでしまいました。

さて、桜の花が美しく咲きそろった春、
お城の中庭では花見が開かれていました。
殿さまは大のお気に入りのおとよをそばにしたがえて、
ご機嫌の様子です。
その時、突然に冷たい風が吹きすぎたと思うと、
城中の灯がいっせいに消えて、
女たちの悲鳴がおこりました。

家来の一人が急いでかけつけると、
腰元(こしもと)の一人がのどを引き裂かれて、
血まみれになって死んでいたのです。
この日から、怪我人や死人が毎日の様に
出るようになりました。

そしてついに殿さままでが原因不明の
病いに倒れると、
城中でいろんなうわさが飛び交う様になりました。
殿さまと又一郎の碁の話は、
家老(かろう)の小森半左衛門が仕組んだもの。
碁に負けた腹いせに殿さまが又一郎を切り殺すと、
小森半左衛門が腹心に命じて、
その死体を人気のない森に埋めた。
そしてその仕返しに、竜造寺家の黒猫が
城に忍び込んでいる。と、言うのです。

このうわさを耳にして一番恐れたのは、
もちろん家老の小森半左衛門です。
そこですぐさま、小森半左衛門は
槍の名人の坂本兵衛門を殿の見張り役に命じて、
自分はどこかへ姿をくらましてしまいました。
兵衛門は、この役目についてまもなく、
奇妙な事に気付きました。

いつも夜中になると決まって眠気をもよおし、
翌朝になると殿の病状が悪化しているのです。
そこで次の夜、兵衛門が眠気覚ましの薬草を
口に含んで眠ったふりをしていると、
どこからか現われたおとよが、
殿の居間に入って行きました。
そしてそのすぐ後、殿の苦しむ声が聞こえてきました。

「何と、おとよの方こそが、
曲者(くせもの)であったか」
兵衛門は、おとよが居間から出てきたところを、
ブスリ!と、槍で胸を突き刺しました。
「フギャーーー!」おとよは猫の様な悲鳴を上げると、
ものすごい形相で兵衛門をにらみつけて、
胸に槍を突き刺したままどこかへ
消えてしまいました。

この騒動に驚いて集まってきた家来たちが、
ふと庭の池を見ると、家老の小森半左衛門の
裸の死体が浮かんでいたのです。
そしてその頃、城下にある竜造寺家の
墓の前でも、兵衛門の長い槍が突き刺さった
黒猫が死んでいたそうです。


おしまい


Mituo
人の為 と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ







誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば、言い訳になるから……。


時は絶えず流れ、
  今、微笑む花も、明日には枯れる 




 
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2015年9月16日 (水)

言葉の魔術師・言葉の達人

達人たちは1曲の詞を書くために、
言葉を巧みに操り、
その時代を象徴する言葉を探した。
その言葉は多くの老若男女の心を掴んで離さず、
その歌は大ヒットした。


「孤独がつらく感じるとき」
「愛することがよくわからなくなったとき」
いつも、勇気と力を与えてくれた…、
作詞家は言葉の魔術師である。
そんなプロの「作詞家」の皆さんを紹介します。


「三百六十五歩のマーチ」をはじめ、
数多くのヒット曲を世に送り出し、
現在は、日本作詩家協会会長を務め、
音楽の普及・発展にご尽力されている

「星野哲郎」さんです。


代表作

「黄色いサクランボ」 / スリー・キャッツ
「三百六十五歩のマーチ」 / 水前寺清子
「恋は神代の昔から」 / 畠山みどり
「男はつらいよ」 / 渥美清
「アンコ椿は恋の花」 / 都はるみ
「昔の名前で出ています」 / 小林旭
「みだれ髪」 / 美空ひばり
「風雪ながれ旅」 / 北島三郎
「兄弟船」 / 鳥羽一郎
「女の港」 / 大月みやこ
「雪椿」 / 小林幸子 

 
その他、多数。


歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…


作詞:星野哲郎・作曲:船村徹

破れ単衣に 三味線だけば
よされよされと 雪が降る
泣きの十六 短かい指に
息を吹きかけ 越えてきた
アイヤー アイヤー
津軽 八戸 大湊


北島三郎 風雪ながれ旅



作詞論
 四行で書けることを五行に書くな
 五行で書けることを六行にするな
 これが演歌を書く基本であり
 自分へのいましめである
 朗読詩集「いろはにそらしど」
 ~いましめ~より



作詞家になったきっかけは?
 
商船学校を卒業し、憧れの船乗りになりましたが
 病気のため下船。闘病生活中の昭和27年
 『コロムビア府県対抗歌謡コンクール』に
 懸賞応募した作品が、石本美由起先生の補作により、
 翌28年レコード化されたのがきっかけです。



プロ、初作品について
 昭和28年「チャイナの波止場」
 若山彰・コロムビアローズ。


作品を提供したいアーティスト
 注文を頂いた歌手に書くのが
 「プロ」だと思っています。



あまり売れなかったが、私の好きなこの歌
 
売れなかったが好きというよりは、
 売れなかった作品ほど愛着が湧きます。



なぜ「詩を書くことを選んだか」
 
寝たきりの闘病生活中
 「頭脳と手を使って生きる方法はないか」と考え、
 少年時代に受験雑誌に短歌・俳句・詩なと投稿し、
 賞金を貰ったことを思いだし、
 投稿マニアから、懸賞作家、
 そしてプロへと進みました。


プロの作詞家になりたい人へのアドバイス
 
頭の二行で勝負すること。あきらめないこと。


一口メモ
 
曲が出来た時「着流しで歌っている私が、
 マーチなんて」と言っていたチータですが、
 第41回選抜高校野球の入場行進曲に選ばれました。
 この曲が人生の応援歌「援歌」の原点です。



私の好きなあのフレーズ
 
「しあわせは歩いてこない 
  だから歩いてゆくんだね」



プロフィール 

 本名 有近哲郎
 大正14年 山口県大島郡東和町(現 周防大島町)生まれ。
 昭和21年 高等商船学校(現 東京海洋大学)機関科卒業。
 その後、遠洋漁業の乗組員となるが大病を患って
  船を下り、約4年間の闘病生活を送る。
 昭和28年 雑誌の懸賞に応募した詞が入選し
  作詞家としてデビュー。
 日本コロムビア、日本クラウンの専属作家を経て
   昭和58年フリーとなり、
 これまでに創作した作品は4,000を超え、
  数々のヒット作を世に送り出している。
 現在、(社)日本作詩家協会会長を務める。

 賞罰
 昭和46年 運輸大臣より海事功労賞
 昭和60年 運輸大臣より交通文化賞
 昭和61年 紫綬褒章
 平成11年 第50回日本放送協会放送文化賞
 平成12年 勲三等瑞宝章


時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



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2015年9月15日 (火)

妄想劇場・番外編(18禁)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満禁止の内容が
含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。



 


メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。


母子家庭で、生真面目な人生を送ってきた
高校生の涼也。
ある日、母親から、東京で夜の仕事をしていた
25歳の従姉が家に来て、一緒に住むと告げられる。
涼也は、◎◎をふるう従姉が大嫌いだった。……


『アベレージ』 AV11

終われば監督がべた褒めした。
あの泣き顔は凄かった、と。
涙を零しながら快楽に溺れる姿が最高だったと。
奈々はにっこり笑みを返すだけだった。
その日のうちに彼に会い、
人目も

(

はばか

)

らず泣きついた。

「どうしたの?」と彼は優しげな口調で言い、
奈々は「話さなきゃならないことがある」と切り出す。
気の利く彼は、ひと気のない方へと
奈々を連れて行った。
「これを知れば、もしかしたらあなたは
あたしを嫌いになるかもしれない」と、
奈々は前置きをした。
彼は「絶対にならないよ」と語気を強める。
そうは言ってもらえても、できれば喋りたくない。
でも罪悪感を抱えたまま彼と付き合っていきたくはない。
この言葉を口にした途端、
世界が変わってしまうような気がした。それでも、

「あたし、AV女優やってる」
奈々は、勢いで言葉を口の先に放った。
一瞬、彼の顔が曇る。それは当然の反応だと思った。
すぐに、再び笑みが浮かぶ。
「アダルトビデオ?」と返される。
どうしか身が竦みかけた。もう、後には引けない。

奈々は全てを話した。
今日の撮影のことも、借金のことも。
AVをきちんと辞めることも言った。
彼は決して嫌悪する様子を見せず、
親身に聞き入ってくれた。
そうして、全てをわかってくれた。

「ずっと辛かったんだね」と奈々を抱きしめ、
静かに撫でた。奈々は、涙を零した。
だが、次の日、彼は消えた。
携帯に電話しても、直後に不通音が鳴るだけ。
何度掛けても、呼び出し音が聞こえない。
連続するツー、という音をかき消すように、
奈々は金切り声をあげた。

それから、一日に平均五十件以上のメールを
彼に送りつけた。だが一通の返信もない。
彼の家は教えられておらず、
奈々にはどうすることもできなかった。
AV女優である自分を心から後悔してしまった。
何かに希望を持とうと思うことがもう無かったから、
そんな日は絶対にこないと悟っていたつもりだったのに、
ついに強烈な自責の念に苛まれだした。

……まともな恋愛ができないなんて、
わかってたことなのに、そこに手を伸ばしたのが
駄目だったんだ。
男に夢を見ることも無いと思ってたのに、
彼に惹かれ、見放したはずのものが舞い込んできた。
でも、もう遅すぎた。あたしは自分も偽り続けて、
心と身体を

(

けが

)

しすぎたのだから。
到底、理想なんて手に届くはずがなかった。
キスも、肉体に触れさせることも、
男に尽くすことも、愛されることも、
心を切り離して提供しているつもりだった。
でも、知らない所であたしの全ては腐敗してたんだ。
普通の人が触れたくないくらいあたしの全部は
汚染されてたんだ。ビデオでその証拠を
残してしまった。何もかも、元に戻したい。
でも、もう人生をやり直せない。
取り消すことなんて不可能。
だったら、あたしなんか消えてなくなればいい……

メールすら拒否にしているかもしれないけれど、
奈々は彼にお別れのメールを送った。
そして、手首を切った。ものすごく痛かった。
更に家にあったありったけの常備薬を
全部一緒に飲み下した。そのまま奈々は眠った。

三日経って、目を覚ました。
腕を見れば出血が止まっている。
虚ろなまま携帯を確認。彼からのメールは一通もない。
代わりに事務所から不在着信が何件もあった。
落ち着くまで、ずっと家に籠もった。
その間、何度も事務所から電話が入った。
彼からの連絡は無い。
一週間が経過し、いい加減電話を取って
辞めることを告げようと思った。
その決断をして数時間後に電話がくる。
取ったら、真っ先に怒られるかと思ったが、
マネージャーはどうしたのかとひどく心配してくれた。
そんな心遣いを向けられると、
奈々は辞めるだなんて口にできなかった。
せめて、借金を返すまでAVをやろう。
あと少しで返済は終わる。
それからきっちりと辞め、この街からも離れよう

そんなふうに頭を切り替えた。
元の早河奈々に戻れない。
でも違う土地へ行ってしまえば、
自分を変えられる気がした。
奈々は「愛川なるみ」として積極的に
AVの出演を果たした。
自殺未遂以来、心に引っ掛かっていたものが
何もかも吹っ切れたように感じられた。

借金の返済が終わる頃には、
「愛川なるみ」というAV女優は
それなりに名を上げていた。
今が絶頂期だろうと事務所の人も言っていた。
そんなときに辞めるとは言い出しにくかったが、
街を出る資金も作り、AV女優を引退した。

つづく

Author :水谷広人
http://syosetu.net/pc/



(※あの頃映画)「旅の重さ」




Tinko_2
人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ






誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば言い訳と、愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




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2015年9月14日 (月)

漢の韓信-(105)

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Author:紀之沢直

Kanshin021111
韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
「国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。






漢の韓信-(105)


いったい漢王はなにを思って生が斉へ行くことを
許可したのか。どうして通はこうも食い下がるのか。
田氏を生かしておいてよいものか。
なぜ自分は迷うのか。いくら考えても
納得のいく答えは出ず、いたずらに時間が流れていった。

「将軍……」ここで蘭が二人の論争に割って入り、
どうやら解決への糸口が見えたようであった。
「漢王の意図をお考えになるのが、
ここは先決かと……。
将軍に討伐の勅令を出したことを漢王がお忘れになったとは、
思えません。
それでいて食其さまを派遣されたのは、
やはり将軍に短期間で斉を平定してほしい、
という思いの現れではないかと存じます」
韓信はため息をつきながら言った。

「先生のいうことが正しい、というのか。
生もろとも斉を叩け、と……」
「斉王は食其さまの弁に傾聴し、今はその意見に
従っているようですが、もし楚の弁士が現れて
まったく逆のことを言えば、簡単に
態度を豹変させるかもしれません。
斉王を生かしておけば、常にそのような危険が生じるのです。
通さまが、弁士に国を変えることはできない、と
言うのはこのことでございましょう」
「しかし」「食其さまはご老齢に似合わず、俊敏な方。
身の危険を感じれば、自分で自分の身を守ろうとするでしょう。
それでも身を守れなかった際には、
将軍はそれを理由に斉を潰せばよいのです。
食其さまは、きっとそれを望んでいます」
「ということは……やはり彼は死士だというのか。
しかし、なぜそのように命を粗末にする必要があるのか? 
そんなにまで死にたいものなのか」
「……食其さま本人が選んだ道です」
蘭は暗に食其は助からない、と言っているようで、
韓信は覚悟を決めざるを得なかった。

韓信の戦い方は、常に相手の裏をかく。
武を競い合おうとする相手に肩すかしを食らわすような戦法は、
当時でも賛否が分かれたものであった。
しかしこのことを批判する者は物事の
本質を見る目を失っていると言うべきである。
現代においても「戦争とは正当に認められた
政治的手段のひとつである」と言う者が存在するが、
たとえそうであったとしても戦うこと自体が
最終目的であるはずもない。

戦争とは、次の世を生み出すための過程である。
そうである以上、それを必要以上に美化しては
ならないのである。
しかし時代や国を問わず、武人というものは
自ら指揮する戦争自体を美しく表現したいと
考えがちなものである。
時にはその結果が敗北であったり、
玉砕であったりすることもあるが、
彼らにとってそれよりも大事なことは
強大な敵と雄々しく矛を交え、怯むことなく
戦ったという事実であった。
実に底の浅い、罪深い人物達だと
言えるのではなかろうか。

平原(地名)から済水を渡り、
斉国内に侵入を果たした韓信率いる軍勢の
進軍速度は、快調そのものであった。
城の内外に守備兵がほとんどいないということは、
軍を向ければ必ず城が落ちるということであり、
人命や時間を無駄に損なうことないので、
韓信としては大いに助かる。 
時間がかかれば、敵に迎撃の機会を与えることのほか、
糧食の問題も発生する。
糧食の問題が発生すれば兵の士気にも関わり、
それが深刻な状況に陥れば餓死する者も出てくる。
そんな軍が戦に勝てるはずがない。

韓信の軍が斉に至り、そのような問題に
直面せずにいられたのは、他ならぬ
食其の功績であった。
韓信としては、なるべく食其を救出し、保護したい。
できれば危機を察知して脱出していて
もらいたかったのだが、首都の臨に間近に迫った今でも
斉軍の反撃が散発的なことは、食其がまだ臨に残っていて、
斉王相手に説得なり工作なりしていることの証拠であった。

つまり、食其は助からない。そうと知っていても、
今さら進軍を止めることはできなかった。
ここで軍を引くということは、せっかくの
食其の功績を無にすることであり、
ひいては劉邦の意に背くことになる。
私情にかられて中途半端な侵略行為で終われば、
食其が斉王に殺されるばかりでなく、
自分も劉邦に殺されるかもしれなかった。

結局は、自分の命が惜しい、ということか。
韓信はそう思い、自らを嘆かざるを得ない。
しかし一方で、人として生を受けたからには、
それを惜しみ、大事にするのは当然のことだ。
なにを思い悩む必要がある?
などと開き直ったりもするのだった。
生のような達観した死生観を持つ男は、
このような感情のせめぎ合いとは
無縁でいられるのであろうか。
だとすれば尊敬すべき生き方ではあるが、
自分がそれに倣おうとは思わない韓信であった。

生は、死して名を残す……。
彼のような男に比べたら、自分は単なる軍人に過ぎぬ。
その単なる軍人ができることと言えば、
せいぜい長生きして、敵兵を一人でも多く
殺すことしかない。
自分は生きて名を残すしかないのだ。
韓信の食其に対する思いは、
さまざまな過程を経ながら、結局最後には
自虐的に自分を評価するところで帰結した。

つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.


愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る



歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…


「悲しい酒 」美空ひばり





人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



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2015年9月13日 (日)

妄想劇場一樂編

妄想劇場一樂編

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

Mituo

人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ






『小豆に祈りを込めて』


立花久美の家は、代々、和菓子屋を営んでいる。
近くの山で採れた栗を使った「きんとん」や
「栗ようかん」が自慢の店だ。
祖父の源太郎の代で七代目になる。
八代目になるはずだった父親は、
幼い頃に交通事故で亡くなってしまった。

久美は高校三年に上がる春頃から迷っていた。
(おじいちゃんの後を継ぎたいなぁ)と。
高校を卒業したら、お菓子の専門学校へ行くか、
どこか有名な和菓子屋さんへ修行に出る。
その後、家に戻って店を継ぐ。
でも、まだ誰にもそのことは話していない。
学校の先生にも家族にも。
周りはみんな、大学へ進学するものと
思っているらしい。
成績優秀で、地元の国立なら楽勝と言われていた。
それだけに決断ができないでいた。
ぼんやりと、「後を継ぎたい」と
思うようになってからというもの、
祖父の仕事ぶりが気になって仕方がなかった。
久美は、すでに小学生の頃から店の手伝いをしていた。
配達や店番。法事や祝い事で、
大量の注文が入ったときには、
包装するのが母親と久美の仕事になっていた。
しかし、祖父は、お饅頭の仕込みを
手伝わせてくれることはなかった。

「わたし、このお店をやりたい」
「お菓子を作らせて」
この数日、何度も祖父に言おうとしたが、
のどの奥に言葉が詰まってしまい出てこなかった。
寡黙に餡(あん)を練る後姿を見ると、
何も言えなくなってしまう。

いつもは優しい祖父が、
まるで大きな岩のように見えてしまうのだった。
いや、岩どころか鬼のように見える瞬間もあった。
そのたびに、「わたしは甘いなぁ」と思う
久美だった。

配達の帰り道。郵便局の前で、
マサルにばったり会った。
久美の家の真裏にある農家の長男だ。
幼稚園から中学まで、ずっと一緒だった。
それこそ、夏休みも冬休みも。
「好き!」と口にしたことはなかったが、
高校へ入る頃から 「アイツのことが好きなのかな」と
思うようになっていた。
でも、あまりにも近い存在のまま育ったので、
そんなことを考える暇もなかった。
ある時を境にしてマサルとだんだんと
口をきかなくなってしまった。

マサルは、足が速くて陸上のスポーツ特待生だった。
次のオリンピック強化選手とも嘱望されていた。
ところが、高校に入ってすぐのこと、
アキレス腱を切ってしまう。
そのままケガは完治せず、
自ら退学の道を選んだ。
会おうと思えば、いつでも会える。
徒歩で50歩。 そんな距離がゆえに、
反対に声をかけられなくなってしまった。

「まだ落ち込んでいるんじゃないか」と
心配は募るばかりだった。 と同時に、
「好きだ」という思いが心の中で
大きく膨らんでいくがわかった。
「何やってるのよ」心とは裏腹に、
ちょっと、いじわるっぽい口ぶりで言った。
マサルが、郵便ポストに向かって
手を合わせていたからだった。
まるで、神社でお参りをするときのように、
礼をして柏手を打っていた。

「・・・クミ」マサルは、何か悪いことを
していたところを見つかったときのような
バツの悪い顔をして クミの方を振り向いた。
「うるせえ」
「はは~ん、わかった。あれでしょ。
テレビのクイズか何かの懸賞のハガキを出したんでしょ。  
だから『どうか当たりますように』って拝んだりして・・・」
「ち、違うよ」マサルは、急に顔を真っ赤にして
下を向いた。

「わあ~、図星だ」
「うるせえ」クミは久しぶりに会ったのだから、
「もっと他の話をしなくちゃ」と思った。
「そうそう、最近、お爺ちゃんのリンゴの
手伝いをしてるんだね。感心、感心」
「あ、ああ。いろいろ思うところがあってな」
「思うところ、なんて、なに気取ったこと言ってるのよ」
久美は、「よかったね」と素直に言えない
自分が嫌になった。
マサルはそのまま、「じゃあ」と言って
駆けて行ってしまった。

翌日の土曜日のことだった。
朝、起きると、顔を見るなり母親に言われた。
「クミちゃん、お爺ちゃんが工場へ来なさいって」
「あ、はい」久美は、(なんだろう)と思いつつ、
工場へ降りた。
工場といっても10畳ほどの小さなスペースだ。
昔はすべて手作業だったというが、
今はいろいろな機械も入っていて、
その分手狭になっている。

「クミよ、今日からアンコの焚き方を
教えるからここに来なさい」
「え?」
「いやか?」
「ううん、やるやる・・・ううん、
教えてください。お願いします」
「じゃあ、ここに来なさい」
祖父の源太郎は、大きな布袋から枡で
小豆を取り出し、ザルの上にあけた。
「さあ、ワシと並んで」と言うと、
ザルの小豆に向かって両手を合わせた。
そして、パンッ パンッ!と大きな音を立てて
柏手を打った。 そして小さく礼をした。
クミも慌てて、パンッ パンッ!と柏手を打つ。

「おじいちゃん、なんで小豆にお参りするの?」
「アンコの神様に、どうか美味しいお菓子を
作らせてくださいってお祈りするんだよ。  
お前だって、高校を受ける時、
天満宮さんにお参りに行ったろう」
「うん」
「それと一緒だ」
「でも・・・小豆にわかるかなぁ」
「わかるわかる。いいか、クミ。
物にはすべて心があるんだ。
ここにある鍋にも釜にも。しゃもじにも匙にも。

心っていうと軽いなあ、う~ん、魂かな。  
魂に心を込めれば、気持ちは通じるんだよ」
「わかった。気持ちが通じるように祈るわ」
クミは、今一度、真摯な気持ちで山盛りの小豆に
手を合わせた。
これが久美にとって、祖父に弟子入りした
最初の仕事だった。

その日の午後のことだった。 ふと、郵便受けを見ると、
一通の手紙が届いていた。
まるで子供のような、ずいぶん下手糞な字だ。
「立花久美様」とある。
クミが裏を向けると、そこにはマサルの名前があった。
ハサミを探すのももどかしく、慌てて指で封を切る。
便箋ではなく、薄いレポート用紙に、
これまた汚い文字が躍っていた。
クミへ心配かけてごめん。 もう高校には戻らない。
じいちゃんのリンゴの後を継ぐつもりだ。
それから、ずっと久美のことが好きだった。
また遊んでくれよな。……マサル

……終わり

Author:志賀内泰弘


時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




『 古いカフェで、オムライスと
飲まないコーヒーを注文するおばあちゃん。 』





誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と言い訳になるから……



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2015年9月12日 (土)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……

Mituo

昨日という日は
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今日という日は
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明日という日は
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『緑のシャワー』

佐久間元也は、両腕を大きく振って木立の中を散歩していた。
家の近くにある公園を一周すると約15分。
それを何周かする。
朝でも夜でも、時間のあるときには買ったばかりの
白いスニーカーを 履いて飛び出して行く。
途中で、何度か立ち止まり、深呼吸する。
ハァ~。公園全体が深い緑に覆われている。
元也は、木々が吐き出す「見えないもの」を
大きく吸い込んだ。
元也は、1年前からタクシーの運転手を始めた。
前に勤めていた会社が倒産。
とにかく、家族を養わなくてはならない。
友人の紹介で、地元のタクシー会社に勤めることになった。
幸い、若い頃にもタクシーに乗っていたことがあり、
すぐに乗務することができた。
ちょうど、深夜の仕事にも慣れてきた頃だった。
健康には自信があったのだが、
会社の人間ドッグで指摘をされ、
病院で再検査することになった。糖尿病だった。

医者は薬をくれたが、食事と運動による
治療を義務付けられた。
「これができないようなら、入院させます」と言う。
家に帰り、妻と高校生の娘に話す。
「だからいつも言ってるじゃない!」と
二人から責められた。

タクシードライバーは、 どうしても運動不足になる。
この半年で10キロも太った。
娘が言う。「お父さん、今度こそウォーキングしなさいよ。  
近くの公園でいいじゃないの」
「公園を歩いてもなぁ~」
「あそこはね、緑がいっぱいだからね、
森林浴っていうでしょ。  
緑のシャワーを浴びると元気になれるのよ」
娘が心配して言ってくれているのはわかる。
でも、「緑のシャワー」と言われても、
そんな「目に見えないもの」を理由にされても困る。
元也は、「ああ、わかったよ」と気のない返事をした。

そんなある日のことだった。来週から
ゴールデンウイークが始まる。
桜の枝には若々しい葉っぱが生い茂り、
通りの景色は一変していた。
国道の銀杏並木、大学通りのポプラ並木、
そして市役所近くの大ケヤキも、
さまざまな緑色を競い合っている。
朝、11時に乗車。5組のお客さんを乗せると
午後2時半になっていた。お腹がグーとなる。
有難いことに、節約も兼ねて妻が
お弁当を作ってくれる。
これも、糖尿病の食事療法の一環だ。
公園沿いの街路樹の木陰に車を停める。
水筒からお茶を注いだ。 まず一口。
まだ熱い。フーフーと覚まして飲む。
ホッと息がつける瞬間だ。
お弁当を食べ終えると、ちょっと眠たくなった。
本当は、規則ではいけないことになっているが、
少しだけ仮眠することにした。

シートを傾け、腕組みをして目を閉じた。
この半年のことが、次々と思い浮かんできた。
(娘が嫁ぐ日までは頑張ろう)
辛い日もあったが、そう思うと元気が出てくる。
「おっ、いかん」時計を見ると、もう40分も経っていた。
「ほんの10分」のつもりが、眠り過ぎてしまった。
慌てて、エンジンをかけて走り出した。

「む・・・?」500メートルくらい走ったところで、
元也は首をひねった。
「なんだ、これ?」フロントガラスがうっすらと濡れている。
「え? 寝てる間に雨でも降ったのかな」
今日は快晴だった。「狐の嫁入りかな?」
運転をしながら辺りの道路を見回したが、
どこも濡れている様子はない。
ワイパーを動かす。3回、4回、5回・・・。
しかし、雨粒の小さな点々は取れなかった。
「なんだよ、これ?」道路の脇に車を停めて、前に回った。
指でフロントガラスに触れた。
(んんん?)それは雨ではなかった。なにやら、油っぽい。
粘るほどではないが、ネチッとした感覚。
ちょっと昼寝をしている間に、誰かがイタズラしたのか。
そうだ、きっと街路樹に撒かれた害虫退治の薬に違いない。
そう思いつつ、一日の仕事を終えた。

会社に戻ると、車庫に入れる前にフロントガラスを
ワックスで掃除した。
次の勤務のドライバーに車を渡さなければならない。
やはり、キレイにしておきたい。
スポンジを持ってゴシゴシとやっていると、
先輩ドライバーの山さんがやってきた。

「おっ、佐久間さん、お疲れ!」
「山さんこそ、お疲れさまでした」
「あんたも、やられたみたいだね」
「え?なんですか」
「何って、それだよ、それ」
「・・・」山さんは、ニヤニヤし出した。
「何、知らずに拭いてるのか。あんたが拭いてるやつだよ」
「ええ、今日ね、ちょっと公園の横で昼飯食ってる隙にね、  
農薬か何か撒かれたみたいで・・・」

「違うよ、あんた」 「え?」 「それはね、樹液だよ」
「樹液ですって?!」山さんは、得意げに話し出した。
「あのね、この時期になるとさ、
一斉に街路樹が葉っぱから樹液を出すんだ。  
それこそ、ピューピューッてね。
すごい時なんて、まるで、小雨が降るようにね。  
それがさ、俺たちタクシー泣かせでね。
雨のようには取れないんだ。ワイパーなんて全然ムリ。
俺なんか、一日に何回も車を停めて濡れタオルで拭くものね」

「これ、樹液なんですか」
「そうさ、スゴイだろ。木も生きているって証拠だよな」
元也はハッとした。(木も生きている)
娘の言ったことが思い浮かんだ。
「緑のシャワーを浴びると元気になれるのよ」
「緑のシャワー」なんて言っても、
それはただのイメージの世界だと思っていた。
そんな「見えないもの」を信じられないとも思っていた。
ところが・・・。「見えるじゃないか、木の命が」

翌朝から、元也は、近くの公園を散歩するようになった。
緑のシャワーを浴びながら……
Author:志賀内泰弘




『地球上の奇妙な自然現象』



人の為(ため)と書いて
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誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



 

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2015年9月10日 (木)

チャンネル・掲示板

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幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない



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『失った彼女と親に決められた結婚』

4月1日、俺は二十歳になった。
親との約束で、許嫁と結婚式をあげた。
嫁は可愛いわけでも美人でもなくて、
ブスの分類に入るような奴だ。
付き合ったことはないし、
ただ小さなときに話したくらいで、
あとは食事会で挨拶を交わしてたから
夫婦にいきなりなることに違和感しかなかった。

夫婦になる前日にお互いの話をした。
俺は、中学生の頃に人生で愛した女の話をした。
当時中学生だった俺は、やんちゃばかりして
危ない奴等にまで喧嘩を売っていた。
そんなときに出会った女が静香(仮)だった。
静香は所謂いじめられっ子で、教室では
名前の通り静かな女だった。
でも、静香は俺にだけは強く当たってきていた。
掃除をサボれば掃除をしろと怒鳴り付けたり、
授業中寝てれば寝るなと怒ったりと
俺からしたらなんで苛められてるのか
分からないほどだった。

それでも、静香は確実に苛められていた。
ある日の放課後。
体育館でバスケをして遊んで教室に
鞄を取りに行ったとき、静香は一人しゃがんで
泣いていた。
「どうしたんだ?」と声をかけても、
なんでもないと言い張っていた。
いつも綺麗に縛っている髪は乱れ、
制服も乱れていたことから何が起きたかは、
だいたい察しがついた。

触れられたくないことだろうと思った俺は
鞄を持つと、静香に近寄り、「送るよ」と言って
彼女の腕を引っ張って歩いた。
このときから俺は、彼女を守ってやりたいと思い始めた。

月日が経ち、やっと彼女が、好きだと自覚して告白し、
付き合え幸せな日々を送っていた。
その頃には、やんちゃも止めて真面目になっていた。
そう幸せが続くって思ってたのに、
その時は早くやってきた。

その日も俺はいつも一緒にいる友達と遊んでいた。
そんな俺のもとに電話がかかってきた。
誰だろうかと確認すると、非通知の電話。
気にせず電話に出た俺の耳に聞こえてきたのは、
彼女を拐ったって言う嘘か本当か信じられない話だった。
それでも守らなきゃって頭になった俺は、
言われた通り一人で指定された場所まで走った。
そこはいつの日か、俺が危ない奴等に
喧嘩を売ってぶっ倒した廃ビルだった。

その場所についたとき目に写ったのは、裸の静香。
俺は目の前が真っ白になって静香に、
駆け寄ろうとした。そんな俺を押さえる数人の男。
「ちゃんと見てろよ、お前の女が犯されるとこ。」
そう言って、ニタニタと笑う男の下で俺は必死に叫んだ
「やめろ!やめてくれ!頼むから!!
そいつは関係ねーだろ!!」
そんな甘い言葉は通用せずに
「嫌だ!やめて!離して!助けて…
お願い…助けて…たすけ…」
彼女の泣き叫ぶ声は、男たちの興奮材料に最適だった。

結局、最後まで抜け出せず、
ただ見ていることしかできなかった俺。
ふいに立ち上がった彼女は、窓際へと歩いていった。
「おい…どうしたんだよ…」
そうやって、ゆっくりと立ち上がり近づこうとする俺を
彼女は全力で拒否した。
そして、彼女は泣きながら言った。
「あんたと出会って幸せだった。
でもそんなの勘違いだったみたい。
あんたは最悪の奴よ。
なにが運命よ、なにが愛してるよ。ふざけないで。
私はあんたを許さないから。あんたのせいよ。」

それだけ言うと、彼女は目の前から消えた。
どれくらいそうしていたのか分からない。
覚えてるのは、友達数人が来て・・・
警察がいっぱい来たことくらい。
そして…彼女と会えないこと。

そんな俺が幸せになるなんてあり得なくて、
でも許嫁との約束を破れなくて。
本当は、18歳のときに結婚しなきゃいけないのを、
無理言って二十歳にしてもらった。
嫁は、いい女だった。
この話を打ち明けたとき、ただ黙って泣いてくれた。
幸せになろうとも、なにも言わずにただ黙って。
それが俺にとっては救いだった。
だから、俺は決めた。
嫁と来年の4月1日に離婚してやろうと。

嫁には結婚したい相手がいたらしい。
それでも心を殺してこっちに来てくれた。
そんな、嫁は幸せそうに笑ってくれる。
だから、その人に返そうと思う。
いい女だから幸せになってほしい。
嫁は、いい奴過ぎた。

静香、俺にはやっぱお前が必要だよ。
未練たらしいな。
でも、俺の中じゃお前が一番いい女なんだ。
いつまでも愛してるんだ。ごめんな、静香。

嫁は、俺を忘れてくれればいいと思う。
そんで幸せに暮らしてくれたら嬉しいわ。
こんなこと、本人いたら言えないから秘密。

Author:いい女に出会えた俺


『16年越しに知った、パパの真実』




『体調が悪くなっても働き続けている人へ』

人間なんて贅沢なんだよ。他人が羨ましいんだよ。
いきなり死んでしまわれるともっと時間が
欲しかったと思うんだよ。
一人が嫌でやっと見つけたかけがえの無い
大切な人だった。
あの夜酔って帰ってきたあなたは
「じゃあ、俺、寝るから。」と言いました。
そして、HELP を唄ってお布団に入りました。
それが最後にかわした言葉でした。
酔っ払って何を言ってるのか私は解らなかった。
明日の仕事もあるのだから早く休んで
欲しいと思っていた。

心臓を鷲づかみにされ続けた日々、
泣きすぎて息が出来なくて、
トイレに行ったら足元が真っ黒で、
なんでおしっこが黒いんだか判らなくても、
病院に行けなくて、空耳が聞こえたり、
部屋に裂け目がある様に感じたり、
眠れなくて、もう異常な日々が続いたんだよ。
でもね、その後ひどい事ばかりは続かなかったの。
それが救いだった。

七日目に電報がたくさん来た夢を見た。
みんな夫への侘びの文面だった。
憎もうとした夫の会社も憎みきれなくなった。
三十五日目には夢で夫がお別れを
言いに来てくれました。泣いていました。
いろんな事を喋ってくれました。

「・・・おれ、○○に行く事になった。・・・」
まるで転勤先が遠いかのように、
夢では暢気な私が、夫に手を伸ばして
繋ごうとしたらあなたは泣いて首を横に振っていた。
今の生活が嫌になって、「もう、こんな生活は嫌だ。
全て捨ててしまいたい。」と思った矢先に、
夢で夫に新居に連れて行かれ、
部屋の掃除をする様に言われました。
何度も夢で逢いましたね。

「今日はゆっくり出来るんでしょう?」と聞くと、
「これを聞いていろ。」と、笑って
携帯電話を私に渡しましたね。
受話器からは何かの番組が流れていました。
あれからいろんな事があって
もう七回忌も無事に終りました。
悲しかった頃のフラッシュバックは薄らぎましたが、
今でも救急車のサイレンを聞くのはたまらないし、
人目を構わず涙が出ます。

腑抜けの私に命を吹き込んでくれたのは
あなたのご両親でした。
ご両親や妹さんに優しくされる度に
やっぱり子供が欲しかったって思います。
今更の思いですが。あなたが
どんな気持ちだったか判っていたはずなのに、
私が大甘だった。この罪は拭えない。
最大の危機に気付かなかった自分が嫌で
思い切り働いたりもしました。
いろんな人に出会って、助けられて、
これからも誰かの為に、必要とされる存在でありたい。
悪夢の日々は過ぎ去りましたがまだどこかで
これが日常と思いたくない自分。

LET IT BE を口ずさみながら、
静かに生きて行こうと思います。
片付けをしていて見つけたゴルフの手袋と、
コートのポケットにあった手袋は
今でもあなたがさっきまで居た様にふくらんでいます。
パソコンの楽しさを教えてくれてありがとう。
隣にはwin95がまだ置いてあります。
あんなに幸せだった頃を思い出すのが辛くて、
あの後の記憶とともに封印してしまった私を許して下さい。
そうしないともう堪らなかったから。

体調が悪くなっても働き続けている人へ、
少し自分を大切にして下さいとお伝えする事が、
今の私に出来る事です。

Author:チョットいい話



【旦那が出張から帰ってこない】




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴にも、言い訳にもなるから……


時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる



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2015年9月 9日 (水)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3



『百物語の幽霊』

むかしむかし、因幡の国(いなばのくに)の町に、
小さな宿屋がありました。ある冬の晩の事。
この宿屋に泊まった男が、真夜中に
人の声がしたので目を覚ましました。
「兄さん、寒かろ」「お前、寒かろ」
それは、ささやくような子どもの声です。
「はて、どこの子どもだろう? 
この部屋には、誰もいないはずだが」
男は布団を抜け出して、隣の部屋の様子を
うかがってみました。
「・・・・・・」

しかし、物音一つ聞こえてきません。
「おかしいな? 確かに聞こえたはずだが」
男がもう一度布団にもぐってねむろうとすると、
今度は耳元ではっきりとささやいたのです。
「兄さん、寒かろ」「お前、寒かろ」
男はびっくりして飛び起きると、
急いで行灯(あんどん)の灯をつけましたが、
部屋には誰もいません。
聞こえてくるのは、自分の心臓の音だけです。
男は行灯をつけたまま、横になりました。

するとまたしても、悲しい、
ささやくような声がするのです。
「兄さん、寒かろ」「お前、寒かろ」
何とその声は、かけ布団の中から
聞こえてくるではありませんか。
男は布団を払いのけると、転がるように
部屋を飛び出して、宿屋の主人のところへ
駆けつけました。

「た、大変だ! 布団がものを言い出した!」
「はあ? そんな馬鹿な。お客さんは、
夢でも見ていたんでしょう」
「夢ではない! 本当に布団がものを言ったんだ!」
「はいはい、夢とは、そういうものですよ」
「だから、夢ではない!」
男がいくら説明しても、宿屋の主人は
とりあってくれません。
それどころか、しまいには腹を立てて、
「縁起でもない! 
悪いが、出ていってもらいましょう!」と、
男を宿屋から追い出してしまったのです。

ところが次の晩、同じ部屋に泊まった客が
真夜中に逃げ出してきて、やっぱり同じ事を言うのです。
「おかしな客が二度も続くとは。・・・
まさか、本当に幽霊がいるはずは」
気になった主人はその部屋に行き、
しばらく布団のそばに座ってみました。
すると、かけ布団から、ささやくような声が
聞こえてきたのです。
「兄さん、寒かろ」「お前、寒かろ」
びっくりした主人は、青くなって部屋から飛び出しました。
「や、やっ、やっぱり、ほっ、本当だったのか。
それにしても、こんな布団を売るなんて、
とんでもない店だ!」

次の日、主人はさっそく、布団を買った古着屋へ
文句を言いに出かけました。
そこで主人は、この布団にまつわる、
とても悲しい話を聞かされたのです。
なんでもこの町のはずれに、貧しい四人の親子が
住んでいたのですが、何日か前に病気で
寝込んでいた父親が亡くなり、
続いて母親までも亡くなったのです。
あとには、六歳と四歳の兄弟だけが残されました。
身寄りのない兄弟は、その日その日の
食べる物もなく、たった一枚残された布団にもぐって、
じっと寒さとひもじさに震えていました。

「兄さん、寒かろ」やさしい弟が、
布団を兄にかけてやろうとすると、
「お前、寒かろ」と、兄がその布団を、
弟の方にかけてやります。
けれども強欲な家主がやってきて、家賃の代わりに、
たった一枚の布団まで取りあげた上、
二人を家から追い出してしまったのです。
何日も食事をしていない二人には、
もう歩く力もありません。
そして雪の降る夜、近くの家の軒下で
抱き合いながら死んでいったのです。

この事を知った町の人たちは、
かわいそうな兄弟を近くの観音さまに
ほうむってやったのです。
「そうだったのか。・・・かわいそうになあ」
宿屋の主人は観音さまにお参りをして、
かわいそうな兄弟のために、お坊さんに来てもらって
あらためてお経をあげてやる事にしました。
それからというもの、この布団は
何も言わなくなったそうです。

おしまい


小泉八雲の怪談「大亀」




『猫又屋敷(ねこまたやしき)』

むかしむかし、ある屋敷に、とてもネコの好きな
女中さんがいました。
この女中さんが可哀想な捨てネコを拾ってきて
飼い始めたのですが、この屋敷のおかみさんは
ネコが大嫌いで、ネコがそばに来ただけでも
殴ったり、蹴飛ばしたりします。

「どうして、ネコなんか飼うんだい! 
早く追い出しておしまい!」
ところが、おかみさんにいくら言われても、
女中さんはネコを捨てようとはしません。
そこでとうとう、腹を立てたおかみさんが言いました。
「ネコを捨てないのなら、お前には出て行ってもらうよ!」
女中さんは、どうすればよいのか、
すっかり困ってしまいました。
するとどうしたことか、ネコが急に姿を消したのです。
「やれやれ、これでさっぱりしたよ」
おかみさんは喜びましたが、
女中さんはさびしくてなりません。
毎日毎日、ネコの事を思って泣き暮らしていました。

ある日、旅のお坊さんがやってきて、
女中さんにたずねました。
「どうした? えらく元気がないように見えるが」
そこで女中さんが、可愛がっていたネコの事を話しますと、
「そうか、あのネコを可愛がっていたのは、
お前さんだったのか。よいよい、心配するな。
そのネコなら、この山奥にいるから安心するがよい」と、
なぐさめてくれたのです。

女中さんはそれを聞くと、どうしても
ネコに会いたくなりました。
それで一日だけひまをもらって、
お坊さんの言っていた山へ出かけました。
だけど広い山の中、ネコがどこにいるのか
さっぱりわかりません。
あちらこちらと探しているうちに、すっかり日が
暮れてしまいました。
ちょうどそこへ、木こりが通りかかったので、
「すみませんが、この辺りに泊まれるような
小屋はありませんか?」と、たずねますと、
「それなら、この道をもう少しのぼっていくがよい」と、
教えてくれました。

教えられた通りに進んでいくと、あかりが見えて
大きな屋敷に出ました。
「どうして、こんな山の中に屋敷があるのだろう?」
女中さんが不思議に思ってながめていると、
中から美しい女が出てきました。
女中さんは、頭を下げて言いました。
「わたしは、可愛がっていたネコに会いたくて
やってきましたが、日が暮れて困っています。
どうか今夜一晩泊めてください」
すると美しい女は、みるみる恐ろしい顔になって、
「フギャー! お前も、食い殺されたいのか!?」と、
言ったのです。

「きゃあー!」女中さんがびっくりして逃げ出そうとすると、
中からおばあさんが出てきて言いました。
「すみません、娘がおかしな事を言って。
さあ遠慮なく、ここへ泊まっていってくださいな」
おばあさんは女中さんを抱きかかえるようにして、
屋敷の中へ入れました。
でも女中さんは気味が悪くて、体の震えが止まりません。
「おやおや、そんなに心配しなくても大丈夫。
安心して休んでいくがいいよ」
おばあさんは女中さんに、あたたかいごはんを食べさせて
布団をしいてくれました。

ところがその晩の事、女中さんが夜中にふと目をさますと、
隣の部屋で何やら話し声がするのです。
(あの二人は、もしかして人食い鬼かも)
女中さんは起きあがって、そっと、
しょうじを開けてみました。しかしそこには美しい女が二人、
すやすやとねむっているだけです。
「おかしいな。確かに、話し声がしたのだけれど」
女中さんは思いきって、その次の部屋も開けてみました。
するとそこにも、美しい女が二人ねむっていました。
(気のせいかしら?)
自分の部屋に戻ってしばらくすると、
また話し声が聞こえてきました。
じっと耳をすませてみると、どうやらおばあさんが、
あの娘に言いきかせているようです。
「あの女中はネコに会いに来た、やさしい女じゃ。
だから決して、噛みついたりしてはいけないよ」
それを聞くと、女中さんは思わず立ちあがりました。
(ここは化けネコ屋敷だわ。このままでは、
今に食い殺されてしまう!)
女中さんはあわてて荷物をまとめると、
こっそり部屋を抜け出そうとしました。
するとそこへ、一匹のネコが入ってきました。
ふと顔を見ると、女中さんが可愛がっていたネコです。
「まあ、お前!」
女中さんは怖いのも忘れて、ネコに呼びかけました。
するとネコは、人間の声で言いました。
「ご主人さま。よくたずねてくださいました。
でも、もうわたしはあの屋敷へ戻る事は出来ません。
すっかり年を取ってしまったので、仲間と一緒に
ここで暮らす事にします」
「そんな事を言わないで、戻っておくれ。
お前がいないと、わたしはさびしくてたまらないのよ。
あの屋敷が駄目なら、ほかの屋敷で
一緒に暮らしてもいいわ」
「ありがとう。あなたのご恩は、決して忘れません。
でも、ここへ来るのはネコの出世なのです。
ここは、日本中から選ばれたネコがやってくる
『猫又屋敷』です。
ここにいるみんなは人間にいじめられたネコですから、
あなたに何をするかわかりません。
さあ今のうちに、これを振りながら逃げてください」
そう言ってネコは、白い紙包みをくれました。
「・・・わかったわ。ではお前も元気でね」

女中さんが屋敷の外へ出ると、何千匹というネコが、
うなり声を上げながら集まってきました。
女中さんが白い紙包みを振ると、
ネコたちはいっせいに道を開けてくれました。
おかげで女中さんは、無事に山をおりる事が出来ました。

さて、家に帰って紙包みを開いてみると、
内側には犬の絵がかいてあり、
不思議な事にその犬は、本物の小判を
十枚もくわえていたのです。
「まあ、そんな大金どうしたの?」
おかみさんが、驚いてたずねました。
そこで女中さんは、ネコに会ってきた事を
詳しく話しました。
「へえーっ、それじゃ、わたしも山へ行ってくるよ。
女中のお前が小判十枚なら、その主人のわたしは、
百枚はもらえるだろうからね」

次の日、おかみさんは女中さんが止めるのも聞かずに、
山をのぼっていきました。
やがて女中さんの言った通り、
大きな屋敷の前に出ました。
「もしもし、わたしは、可愛がっていたネコに
会いに来ました。今夜一晩泊めてください」
大声で呼ぶと、中から美しい女が出てきました。
女はじろりとおかみさんを見て、
すぐ屋敷の中に引っ込みます。
そしてまもなく、おばあさんが出てきました。
おばあさんは女中さんと同じ様に、
おかみさんに温かいごはんを食べさせてくれて、
布団までしいてくれました。

さて真夜中の事。
おかみさんは話し声もしないのに、
隣の部屋のしょうじを開けました。
するとそこには大きなネコが二匹いて、
じっとこちらをにらんでいるのです。
「うひゃーっ!」おかみさんはあわてて、
次の部屋のしょうじを開けました。
するとそこにも大きなネコが二匹いて、
じろりとおかみさんをにらみつけます。
目がらんらんと光って、今にも食いつきそうです。
もう、小判どころではありません。
おかみさんは逃げ出そうとしましたが、
腰が抜けて動けません。
「あわ、あわ、あわ……」
おかみさんが震えていると、そこへ
自分の屋敷にいたネコが入ってきました。
「おっ、お前、会いたかったよ。さあ、一緒に帰ろう」
おかみさんは必死になって、ネコに話しかけました。
そのとたん、ネコは、「しらじらしい事を言うな! 
よくも長い間、いじめてくれたな!」と、言うなり、
おかみさんに飛びかかって、のどぶえに噛みつきました。
「ぎゃあーー!」
のどを噛み切られたおかみさんは、
血まみれになって死んでしまったそうです。

おしまい



Mituo
人の為(ため) と
書いて、
いつわり(偽) と
読むんだねぇ





誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……。



時は絶えず流れ、
  今、微笑む花も、明日には枯れる 




 
   

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2015年9月 8日 (火)

妄想劇場・番外編(18禁)

信じれば真実、疑えば妄想……

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18歳未満禁止の内容が
含まれています
18歳未満の方は
ご遠慮下さい。





メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい。

母子家庭で、生真面目な人生を送ってきた
高校生の涼也。
ある日、母親から、東京で夜の仕事をしていた
25歳の従姉が家に来て、一緒に住むと告げられる。
涼也は、◎◎をふるう従姉が大嫌いだった。……


『アベレージ』 AV10

気持ち悪くなり、建物の影にしゃがみこむ。
人々が通り過ぎていく。どうしようもない
孤独と恐怖を感じた。誰か、助けて……。
「あの、大丈夫ですか?」
顔を上げると、男が居た。
普段は恋愛の対象にもならない若者だった。
でも髪を染めているでもなく、今時の若い人が
着ているような着飾った服装でもなく、
ごく普通の男だったのだが、
本当に心配してくれているような真剣さが
表情に滲み出ていたので、
その人は奈々の心の内側にすっと
入ってくるようだった。

「大丈夫です……」力なく言った。
奈々は相手の声を恐れた。
知っている顔だと言い出すかもしれない。
「えっと、後ろの方を歩いてて、
建物に入ったなあって目で追って、
ふと見たらしゃがみこんじゃってるから
どうしたんだろうって、声かけずにいられなくて。
ストーカーとかじゃないですよ?」

おそるおそると言った口調だった。
どうしてか、温かさを感じた。
弱っていた心に彼の声は染みた。
「ありがとう。やさしいんですね」
「いえ、優しくないですよ」彼は笑って手を振る。
「気分が悪いんですか?」
「ちょっと調子悪くなっちゃって」
男は少しうろたえたあと、それなら、と言った。
「少し歩いたところに、小川沿いの所に、
休憩スペースがあるんですけど、
とりあえずそこに行きます?」

男は、奈々に手を伸ばした。これはナンパだろうか? 
いいや、そんな感じはしない……
男は奈々を知らないようだった。
この手を繋げば、救われる気がした。
奈々は手を伸ばした。
男は、奈々の肩を持ってくれた。
密着して、肌の温もりを感じる。心地いい。
男優と絡んで体温なんてしょっちゅう感じているはずなのに、
彼の温もりは種類が違った。
この温もりがいつも傍にあればいいなと奈々は思った。

知り合ってしまえば、求め合えば、
後の展開は早かった。
彼は二つ上だが年齢の割に落ち着いており、
今までのどの男よりも大らかな包容力を感じさせてくれた。
人の多い窮屈な都会で、そんな包容力が育つわけがない。
訊いてみればやはり、田舎出身だった。
彼に付き合っている女性はいなかった。
だから奈々が恋人になった。二人は毎日、外で会った。

奈々は彼にAVのことを話せなかった。
告げれば温もりを失くしてしまうんじゃないかと思い、
恐ろしかった。
でもいずれは言わなければならない。
真剣に付き合っていくなら、それが必要だ。
そう思いながらも、いつも声にできなかった。
言葉は喉まで出掛かるのだがその先は
気持ちが歯止めた。
話そうとすると、「どうしたの?」と彼は
無垢な笑顔で聞いてくれる。
口にすれば絶対にその笑顔を曇らせる。
いつも躊躇していた。

彼と出会って二週間後、仕事が入った。
行きたくない。出たくない。
けれど、まだ借金は残っているし、
いけませんとは言いづらい。
この業界は彼氏ができて辞める子が多いという。
自分もやはりそうなった方がいいのか。
AVに理解のある彼と付き合って仕事を
続ける人も居るというが、
それは何かズレている気がする。
ハッキリと何がおかしいのかわからないけれど、
ただ漠然と間違っている気がしていた。

出会いが人を狂わす。出会いが人を変える。
奈々はどうすればいいのかわからないまま、
慣れた日常通り仕事へ行った。
現場に男優は五人居て、平均年齢は
四十歳を超えているように見えた。
男優兼監督にハードな◎◎プを撮ると言われた。
狭い部屋で五人が寄ってたかって
愛川なるみを

凌辱

(

りょうじょく

)

し、
虐め抜くというもの。

少し前なら、何も感じることなく
役をこなせていたかもしれない。
でも今は胸の奥で激しい苦痛を感じた。
男優のアパートなのか、それとも一般人から
借りている場所なのか定かではないが、
全員から執拗に◎◎を貪られたあと、
薄汚れた布団の上に押し倒される。
抵抗の声をあげると威喝された。
最初は男優も演技的だったが、
途中から気分が乗ってきたのか目が血走って
本気になっていた。
髪を引っ張られ、口を開けろと頬を叩く。
開ければ強引に◎◎を喉の奥に◎◎まれ、

嘔吐

(

えず

)

いた。

もう嫌だ、やめたい! 違う男が◎◎を刺激する。
もう一人は◎◎に吸い付く。
嫌悪する感情とは裏腹に、刺激されれば
反射的に体液が分泌される。
彼に対する罪悪感でいっぱいなのに、
身体は反応した。

あたしは、そんな女なんだ……。
次第にプレイがエスカレートする。
男たちが罵倒を浴びせる。
「◎◎な女」「◎◎処理機」「◎◎の便所」
「◎◎した◎◎」
いつの間にか、奈々は泣いていた。

こいつら人間じゃない。これを平気で観て
ヌける野郎も人間じゃない。
彼だけは、温かな心をもった本物の人間だ。
この撮影は乗り切ろう。そしてもう辞めよう。
それで、彼に全部喋ろう。
きっとあの人なら何もかも受け止めてくれるはず。
今日が最後のつもりで頭を切り替え、
受け入れてプレイに乗った。
いつも以上に激しく乱れる演技を決めた。


つづく

Author :水谷広人
http://syosetu.net/pc/



(※あの頃映画 2015年)「同棲時代」





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誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば言い訳と、愚痴になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




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2015年9月 7日 (月)

漢の韓信-(104)

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


メジャーでは無いけど、
こんな小説あっても、良いかな !!

アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい.


Author:紀之沢直

Kanshin021111


韓信
紀元前二〇〇年代の中国大陸。
衰退した秦の末期に
生を受けた韓信は、成長し、
やがて漢の大将軍となる。
「国士無双」「背水の陣」
「四面楚歌」
そんな彼を描いた小説。






漢の韓信-(104)


「生が……? それでは兵を引かねばなるまい」
知らせを受けた韓信は、当然攻撃は中止すべきだと思い、
実際に一時進軍を止めようとした。
しかし、それに不満を募らせた幕僚がひとりいる。
「お待ちください」と、言ってそれを押しとどめたのは、
通であった。
「先生、喜べ。ひとつ私の仕事が減った。
兵を死地に送らなくてすむことを生に感謝しなければな」
韓信は本心からそう言った。
戦わずにすますことができれば、そうしたい。
ここのところ戦って勝つたびに、
自分の立場がどんどん悪くなっていくことを
実感しているからだった。

しかし通は韓信が珍しく喜色をあらわしていることを
無視して言った。
「軍を止めてはなりません。勅令がございましたか」
「勅令……? いや、それはない……。
しかし、私は印綬を持ち、軍の指揮権を一任されている。
漢王から斉を討伐せよとの勅令を受けて
ここまで進軍してきたことは確かだが、
その必要がなくなった以上、
軍を止める権限は私にある。当然ではないか」

通はさらにそれを無視し、自分の意見を述べ始めた。
「斉の王族の田氏は、常に己の自立心のために
背信を繰り返す油断ならぬ一族でございます。
田栄はすでに死しておりますが、
弟で宰相の田横はまだ健在です。
田の息子の斉王田広もその血を引継いでいる以上、
似たような性格でしょう。
斉は武力で討ち、田氏一族はすべて滅ぼすべきです」

韓信は反論しようとしたが、いい文句が思いつかない。
斉はかねてより滅ぼすべきだとは韓信自身が
思っていたことであり、
田一族は確かに味方としては信用できない存在であった。
「……しかし、まさか生が勝手にやったことではあるまい。
使者として斉に赴いた以上、生も漢王より
勅命を受けてやったことに違いないのだ。
私が勝手にその功績を奪うことがあってはならないだろう」

「先ほども申しましたが、
将軍に行軍中止の勅令は出されておりません。
と、いうことは斉の武力討伐の勅令は、
いま現在も有効なのです。
斉を討つのであれば今が絶好の機会でありましょう」
「今が絶好の機会……
生に口説かれて油断しているうちに討てというのか……。
しかし、それでは生の身が危ない。
彼はまだ斉に滞在中だというではないか。
私にはあの老人を見殺しにすることはできない。
君は知らないかもしれないが、
彼は私にとって……大事な友人の一人なのだ」

「さもありましょう。が、その前に
生は一介の弁士でございます。
そのたかが弁士に過ぎない男が車の横木に
身をもたれかけながら舌先三寸で
斉の七十余城を降したのですぞ。
これをどう思われますか」

お前だって弁士ではないか、と言いかけて
韓信はやめた。
いかにも武人が弁士より格上だと言っているように
聞こえるかもしれない、と思ったからである。
「私に彼の成功を妬(ねた)めというのか。
妬んで田氏もろとも殺せと……。やめてくれ! 
私はそんな度量の狭い、安っぽい男ではない」

「将軍は長い年月をかけて諸国を征伐してきましたが、
この将軍の功績と生の舌は同じ働きをした、
ということですぞ。ここで生の功を認めるということは、
将軍のために死んだ数多くの部下の命が
生の舌と同じ価値しかない、と認めることになります。
それでもいいのですか」

「いや、しかし弁士というものはそのためにいるのだろう。
弁士たる者の最大の武器は、
数万の兵士と同じ働きをする舌ではないか。
私は、時と場合によっては武力より
弁士の舌の方が有効であることを知っているし、
その意味では、なんら自分に恥じることはない。
死んだ者の話を持ち出したりしても、私の心は動かないぞ」

「悲しいかな、将軍は、弁士が
一体どのような存在であるか、理解していらっしゃらない」
通は嘆息するように言った。

韓信は侮辱されたような気がして、面白くない。
ぶっきらぼうな態度で通に言い放った。
「そうか。では、弁士たる者がなんであるか、
どうか私にわかるように説明していただきたいものだ」

「弁で世の中の趨勢を変えることには、
限界があります。
変えられたとしてもほんの一時のこと。
それはなぜか。人の心はうつろいやすいく、
その時々によって状況は推移するからです。
弁士はそれに合わせて論じているに過ぎず、
本質的に世界を変えることはできません」

「お前だって、弁士ではないか!」
韓信は結局我慢できず、その言葉を発した。
「然り。弁士は皆、自分の口や舌では
世界を変えることができないことを自覚して、
行動しているのです。生も例外ではありません」
「なぜ、そう断言できる?」
「私も弁士のはしくれだからです。
それを自覚していない者は、弁士ではありません……。

生は自分の口では世界を変えることはできないと
知りつつ、斉へ乗り込んだ……。
彼は、言うなれば死士です! 
彼は斉で死ぬつもりです」「…………」
「将軍が生の意志を尊重するなら、この機に軍を進め、
斉を討つべきでしょう。
そうしなければ、生は生き伸び、
このたびの成功で褒美をもらえましょうが、
いずれ斉は裏切ります。
そのかどで、彼は処罰されましょう。
本人がそんなことを望んでいるかどうか」
「…………」韓信は決心がつかず、
いらいらとするばかりだった。

つづく

Author :紀之沢直
http://kinozawanaosi.com.


愚人は過去を、賢人は現在を、
狂人は未来を語る



歌は心の走馬灯、
 歌は世につれ、世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…


「ひばりの佐渡情話」美空ひばり





人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……

 


時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる



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カビの生えない・きれいなお風呂

お風呂物語
                           

                                 
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2015年9月 6日 (日)

妄想劇場一樂編

妄想劇場一樂編

信じれば真実、疑えば妄想……

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

Mituo

人の為(ため)と
書いて
いつわり(偽)と
読むんだねぇ






『タバコ止めたほうがいいですよ』

定例の人事異動で町田光太郎が三年ぶりに
本社に戻ると、 社内の様子は一変していた。
昨年、社内の機構改革が行われていたのだ。
三つあった営業部は、一旦シャッフルされて
二つに分けられていた。
電算課は、システム課という名前になり、
企画部の中に編入。
そのほかにも、大幅な変更があり、
支店勤務から帰ったばかりの光太郎は
戸惑ってしまった。

担当役員から辞令を受け取る。
「西日本統括営業部・サブマネージャーを命ずる」
入社して7年目。初めての役職だった。
心が引き締まる思いがした。
慌ただしい1日を終えたその日は、部のみんなが、
歓迎会を催してくれることになっていた。
もちろん、光太郎だけのためではない。
同時に、新しい部長の就任祝いや
前期の目標達成のお祝いも兼ねている。
会場は本社ビルに近い居酒屋の二階の座敷だった。
以前、本社勤務だったときに、
何度も通った馴染みの店だ。

エライ人たちを差し置いて、今日に限って
上座に座らされた。
新任部長の長い長~い挨拶が終わると、
光太郎が指名された。幹事の係長が、
「部長が長かったんで、お前は30秒で終われ」と
みんなの前で大声で言う。爆笑。
部長は、ちょっとだけ怒ったフリをしてみせた。

「ええっと、町田光太郎、29歳。
長野支店から来ました。
趣味は釣り。向こうでは鮎を。
酒は少々。最近、メタボぎみなので節制してます。  
でも、タバコが止められないんですよね~。
ストレスのせいかな。  
ここでは、ストレスがないことを祈ってます。以上!」

「バカヤロー!ストレスのない会社があるかよー」
「ストレスでメシ食ってるんだろう」
などとヤジが飛んだ。しかし、光太郎は、
なかなか良い雰囲気の職場だと思った。
乾杯の後は、幹事が言った通りの「無礼講」になった。

酔っぱらうと、上司に文句を言う者。
ふざけているのか、 副部長のハゲた頭を
ペンペンと叩く者までいる。一人一人に、
こちらから挨拶に行くまでもなく、
次から次へと部員がビールを片手に
光太郎の元にやってきた。

「もう勘弁」と言っても許してくれない。
仕方なく、「一口だけ」と言い酌を受けた。
かなり酔った。(こりゃだめだ)と思い、
ビールを注ぎに来た同期の人間に、
「悪い、我慢できんから外でタバコ吸ってくるわ」と言い、
階段の踊り場へと抜け出した。
(昔は、この店も自由にタバコが吸えたのになぁ)と、
会社の中だけでなく、馴染みの
居酒屋にまで浸透している「禁煙」をぼやく。

階段の手すりにもたれて、
マイルドセブン・スーパライトをくわえた。
もちろん、近くに灰皿などない。
ポケットから常備している携帯灰皿を取り出す。
「ふう~美味い」と、ついつい声に出た。

「町田さん」 「へ?」振り向くと、
光太郎の係の岩田洋子がいた。
「ごめんなさい、なかなかご挨拶に行けなくて」
洋子は光太郎の部下でもある。
「いいよ、朝の係のミーティングで
お互いに挨拶してるし」
「うん」
光太郎は、その「はい」ではなく、
「うん」と首をちょっだけタテに振って頷く仕草を
「可愛いな」と思った。
いや、「こんな子が恋人だったら」とも思った。
アルコールが入っているせいかもしれない。
しかし、着任早々、
気がある素振りをするわけにもいかない。

「あの~、言ってもいいですか?」
そんな不純なことを考えていたところへの
問いかけだったのでドキッとした。
「何?」 「タバコ止めたほうがいいですよ」
「ううん、俺もわかってるんだけどね」
「じゃあ、こうしませんか」
「・・・」 「実は、私も禁煙中なんです。
まだ7日目なんだけど。  
一人じゃ続かないから一緒に禁煙しませんか」
光太郎は、無意識に、「わかった」と言い、
まだ一服しかしていないタバコの火を消して、
携帯灰皿の中に押し込んだ。

「約束よ」と洋子が右手の小指を差し出した。
またまたドキッとして心臓が高鳴るのがわかった。
さて、翌日からがたいへんだった。
出社するなり、洋子に声をかけられた。
「おはようございます。大丈夫ですか?」
「え?」何のことか、2秒後に気付いた。
「おお、あれから一本も吸ってないぞー」
「私も!」
禁煙は辛いが、そう言われると、
何だか朝から元気が出た。
次の日も、次の日も、同じ会話が続いた。
「大丈夫ですか?」 「大丈夫!」
何度もトライした禁煙だが、
これほど続いたことはなかった。

3日、7日、10日と時が過ぎ、
歓迎会から2週間が過ぎた日のことだった。
隣の部へ打ち合わせに行くと、
女性社員が声を掛けてきた。
「あっ、町田さ~ん、お帰りなさい」
「おう、ごめんな、挨拶遅れて」
「ううん、忙しかったでしょ、バタバタして」

斉藤のぞみは、以前、本社にいたときの
同じチームの仲間だった。
「いろいろ組織が変わってたいへんでしょ。
どう?」 「うん、いろいろな。
でも禁煙してから何だか体調が良くてな」
「へえ~、町田さんがねぇ。
たしか1日3箱も吸ってたんじゃなかった」
「そんなに多くはないよ。もう2週間かな」
「エライ!褒めてあげる。
でも、何で禁煙できたのよ」

光太郎は、洋子に対しての淡い気持ちを
悟られたくないと思ったが、
(別にこのくらいのことはいいだろう)と思い、
彼女に事情を話した。
歓迎会の夜に交わした禁煙の約束のことだ。

すると・・・。
「おかしいわねぇ」と首を傾げられた。
「何が?」
「洋子はさあ、大学の後輩でね。仲いいのよ。  
月イチの女子会のメンバーでもあるし・・・」
「ああ、そうなんだ」
「だって、私、一度も洋子がタバコを
吸うなんて話聞いたことがないもの」

「・・・」 「いやだ、町田さん。騙されてるのよ」
光太郎は言葉を失った。
(そんな・・・ウソかよ)でも、それは、
数秒後には飛び上がらんほどの喜びに変わった。
(ひょっとして、俺のために考えてくれたとか)
淡い淡い想いに、少しだけ
明るい色がついたような気がした。
一つの恋が動きだした。

……終わり


時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる




『息子が母親を殺した理由』




誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と言い訳になるから……



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2015年9月 5日 (土)

妄想劇場・特別編

妄想劇場・特別編

信じれば真実、疑えば妄想……

Mituo


昨日という日は
歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー







『似たもの親子』


ある日曜日のこと。 新島明日香は、娘を叱った。
「サヤカ! 何度言ったらわかるの。
ちゃんと片付けなさい」
サヤカは小学四年生。友達が遊びに来た後、
部屋が散らかしっぱなしになるのだ。
クレヨン、絵本、折り紙、お菓子の袋、
輪ゴム、リボン・・・。
「はいはい」 「はいはい、じゃないわよ!」
「うるさいわねぇ~、お母さんはどうなのよ!」
いつもは、あまり口答えしないサヤカが
めずらしく言い返してきた。
そこへ夫の政伸が口をはさんだ。
「お母さん、サヤカの言うことにも一理ある。
なぁ、サヤカ」
「何よ、あなたまで味方して。
サヤカのために言ってるのよ!」
「じゃあ、キッチン見てみろよ、なぁ、サヤカ」
「ねえ~」 「・・・」

明日香は、夫に痛いところを突かれた思いがした。
お鍋やジューサー、蒸し器など、一度使うと、
ついついそのまま置きっぱなしにしてしまうのだった。
そのため、キッチンテーブルは、
料理を作るスペースが狭くて不自由している。
ちゃんと、すぐにしまえばいいのに、
ついつい・・・なのだ。

「お前に似たんだぞ、サヤカは」そう言われると、
何も言い返せない。
今さらではあるが、慌ててキッチンの片付けを始めた。
その日の午後、夫と娘の三人で、
近くの大型スーパーへ買い物に出掛けることになった。
「お~い、まだか~」
先に車庫から車を出して待っていた夫が、
しびれを切らして呼びに来た。
「は~い」 「今、行く~」
明日香とサヤカが、同時に返事をした。

一度、玄関の鍵を閉めかけて、
「あっ、カード忘れた」と、明日香は居間まで
小走りに戻った。
「私も、ドーナッツのポイントカード持って来よっと」
そう言うと、サヤカもまた部屋に戻ってしまった。
ようやく出発した車の中で、政伸は機嫌が悪い。
「お前たち、なんで人をそんなに待たせるんだ」
「ごめんなさい・・・」
「ホントに悪いところばかり似たんだから」
「何よ、悪いとこばかりって・・・」

普段は温厚な夫だった。しかし、
今日はよほど腹に据えかねているらしい。
「時間にルーズで、段取りが悪い。
整理整頓ができない。それでケチだ」
「何よ、そんなに悪く言わなくてもいいじゃないの!」
こういうとき、サヤカは黙っている。

一緒に反論すればいいのだが、
きっとスーパーで何か買ってもらおうと
思っているに違いない。
「お前に似たんだぞ。教育上よろしくない。
なんとかしろ!」
たしかに・・・思い当たることは多い。
他はともかく、「ケチ」というのは大当たりだ。
明日香の実家は名古屋だ。
明日香自身は、大学に入るときに東京へ来てしまったが、
今も両親は名古屋に住んでいる。

質素倹約、無駄遣いはせず、
せっせと貯金をするという土地柄だ。
その遺伝子は、間違いなく、明日香から
サヤカへと受け継がれている。
オマケ、割引、無料サンプルが大好き。
だから、二人とも、あちこちのポイントカードを
たくさん持っているし、 お菓子一つでも、
コンビニで買うなんてことは絶対にしない。

何より、顔がそっくりなのだ。
電車に乗って、隣に座ると、目の前の乗客が
ひそひそと 「向かいの人、間違いなく母娘ね」
「うふふ、そっくり」「歳の離れた双子みたい」 と
ニヤニヤ笑われることもある。

母娘だから、似ていて当たり前だ。
でも、明日香は夫に言われてショックだった。
ダメなところばかりが似ているとしたら・・・。
将来、どんな大人になってしまうか。
ふと、不安が頭をよぎった。

スーパーの入口で、子供たちが募金活動をしていた。
中学生1年生くらいか。 五人の男女が制服で
「お願いしま~す」と呼びかけている。
「おっ、日曜日に感心だな」と政伸が言う。
明日香もサヤカも、それに答えることなく、
スタスタと募金箱を手にしている子供たちの方へと
近づいて行った。明日香は、
手にしたバッグから財布を取り出し、
千円札を手にした。 その横で、
サヤカが肩に掛けたポシェットから小銭入れを手にした。

明日香が千円札を、一番右側にいた、
ちょっとイケメンの男の子が抱える募金箱に入れる。
すると、「ありがとうございま~す」と五人の声が、
スーパーの入口辺りにこだました。
政伸は、ドキッとした。(おいおい、千円も・・・)と
心の中で呟いた。
続いてサヤカが、500円玉を手にして、
募金箱に近寄った。

政伸がついつい口に出して言う。
「おい、サヤカいいのか・・・500円も」
「何言ってるのよ、お父さん。ケチねぇ」
「ケチってお前・・・ケチはお前たちだろ。
それに」サヤカの一か月のお小遣いは千円だ。
それも、ほとんど無駄遣いせずに貯金している。
「あのね、お父さん。
名古屋の嫁入りって知ってるでしょ!  
名古屋人はね、普段はケチで貯金が好きだけど、  
娘の結婚式のときには、ドーンとお金を遣うのよ。  
いざっていうときにね。それと同じ」

政伸は返す言葉がなかった。
募金も「いざ」という時ってことか。
そう思うと、何だか嬉しくなった。
(どうやら、二人が似てるのは、
悪いところばかりではないらしい)
サヤカが、募金箱に500円玉を入れた。
再び、「ありがとうございま~す」
「ありがとうございす」と声が響いた。

(やっぱり、男の好みも一緒か)
サヤカが募金したのは、母親と同じ一番右側の
イケメンの男の子だった。
ニヤニヤしながら、政伸もポケットから
小銭入れを取り出した。……

Author:志賀内泰弘




『いまだ解明されていない
世界の不思議な現象」




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……



時は絶えず流れ、
今、微笑む花も、明日には枯れる





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2015年9月 3日 (木)

チャンネル・掲示板

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幸せがつづいても、不幸になるとは言えない
 不幸がつづいても、幸せが来るとは限らない



Mousou2
昨日という日は
歴史、
今日という日は
プレゼント
明日という日は
ミステリー



『『お礼の達人』

名古屋駅近くの、友人の会社を訪ねた帰り道のことです。
歩道を歩いていると、前方から
白い杖をついている人がやってきました。
黄色い点字ブロックの上を、左右に杖を軽く叩きながら
歩いて来られます。
すれ違いざまに、「お手伝いしましょうか?」と
声を掛けました。40代の快活そうな男性でした。

今までの経験ではおおよそ、
「お願いします」と言われるのが7割、
「大丈夫です」「いいです」と言われるのが3割です。
しかし、今回は、そのどちらでもなく、
「バス停はどこですか?」と尋ねられました。
私はキョロキョロと辺りを見回しました。
なんと、それはすぐ目の前にありました。
「ここです、ここです」と言いつつも、
相手には「ここ」がどこだかわかるはずもありません。
「目の前です」と言い直すと、
「あっ! わかりました。ありがとう」と、
バス停に誘導するために分岐された点字ブロックに従って
方向転換されました。

「どちらへ行かれるんですか?」と尋ねると、
「名大(名古屋大学)行きに乗りたいんです」とのこと。
時刻表を見ると、路線は4つ。
そこから、「名大行き」を探して、
「ちょっと待ってくださいね・・・ええっと・・・
次の名大行きは5時32分です。
今が、16分ですから15分ほど待っていて下さい。 

あっ、今、バスが来ましたがこれではありませんから
乗らないでくださいね」すると、大きな声で、
「ありがとうございます。ありがとうございます。 
助かりました~!」と言われました。
それがもう、嬉しくて仕方がないということが
バッチリ伝わる口調なのです。
オーバーアクション付き。舞台俳優かなと思うほど、
大袈裟でした。

そんなに喜んでもらえて、私は嬉しくなりました。
嬉しくなったので、もう一つ「おせっかい」をしました。
「ここに、椅子がありますが座られますか?」
「あ!はい」
私が、「こっちです」と声で誘導すると、
すぐに椅子に腰かけることができ、またまた、
「ありがとうございます! 助かります~」と言われました。
あまり大声なので、ちょっと照れて
恥ずかしくなるくらいでした。 

「じゃあ、お気をつけて」と言って私も
家路に着きました。
帰りの電車の中で、私はたいへん
幸せな気分になりました。
最初は、困っている人に親切をしたからだと思いました。
しかし、ふと、心に疑問が湧きました。
いや、違う・・・親切をしたからではない。
あの「ありがとうございます!助かります~」の言葉が
嬉しかったからだということに気づきました。

さらに思ったこと。あの男性は、
お礼の達人に違いない。
同じ「ありがとうございます」でも、
喜びの気持ちを心を込めて言うと、
相手の心の奥にまで伝わる。
ただの「ありがとうございます」だけでなく、
「助かります~」と付け加える、
もっともっと相手は喜ぶ。そのことを知っていて、
助けてくれた人にはいつも「全身全霊」で
「ありがとうございます」を言っているのではないか。

人に親切をすると、人はそれだけで
幸せな気分になれます。
さらに、お礼を言われると、もっと幸せになれます。
すると、親切をした人は、もっともっと、
親切をしようと思います。
この目の不自由な男性は、ひょっとすると、
不自由な生活を送る中で、このことに
気づいたのかもしれません。

別に計算ずくでお礼を言っているというのでは
ありません。
知らぬ間に、どうしたら相手が喜んでくれるのかという
「お礼の言い方」を身に着けたのではないだろうか。
そんなことを考えました。
私も、人から親切にされることがあります。
そんな時、ぶっきらぼうに「ありがとう」と
言ってはいないか。
これからは、全力で(笑)「ありがとう!」を
言ってみようと思いました。

Author:志賀内泰弘




【優しい女の子】




『誰かがキレイにしている』

散歩に出掛けると、いつも思うことがあります。
キレイな公園と、そうでない公園があるのです。
いずれも、行政が管理しています。
たぶん、土木管理事務所から委託を受けた
清掃業者が定期的に掃除をしているのでしょう。
しかし、それは予算のこともあり
週か月に一度ぐらいのことです。
ということは、いつもキレイな公園は、
どこかの誰かが掃除してくれているのです。
わが家から一番近い公園もそうです。
何組もの清掃活動をしている個人や団体を知っています。

名古屋市の「♀けいこ」さんの話しです。
このマンションでも同じようなことが起きているそうです。
賃貸マンション(築25年)に住んでいます。
共用部分の階段の掃除は、
管理会社が月1~2回してくれます。が、
蜘蛛の巣がよく張るのと埃などの汚れは、
すぐ目立ちます。
遠くのボランティアには行けないので、
せめて、1Fの玄関部を気になったら掃除している私です。

今朝(月曜日)掃除していたら、
マンション前の毎週水曜日・資源ごみの回収場所に、
白い袋に入ったゴミ2個を発見。
(明日の可燃ごみを出す時、うちのゴミと一緒にして
別場所に出すつもり)
そのゴミを覗いている男性が・・・・
(一瞬、缶など集めていく人かな?)と思って
気にしつつ見ていたら、その方が私に気づき、
「この先の公園をボランティアで清掃している者です。
お弁当などの食べ残しが入っているし
カラスに荒らされるから、
行くまでの道なので、捨てておきますよ」と。
ホント、頭が下がりました。
街って、そのまま放置していたら、
ふとどき者が、汚していきます。
キレイなのは、誰かの手がかかっていると感じて欲しい。
最近、60歳過ぎの方がゴミの確認や
分別などされているのも見かけます。
仕事で忙しい若者は、感謝を忘れず、
道に、ゴミやタバコのポイ捨てなどしない、
あれば、拾って片付ける心がけが大切と思いました。
小さい子供もそうです、
ゴミを拾って、家のゴミ箱に捨てる。
みんなで街をきれいにする心かけは、
習慣にして欲しいです。まずは、私からですね。

Author:チョットいい話



『いい話』ヤクザを泣かせた、5歳の息子




人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ

誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴にも、言い訳にもなるから……


時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる



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2015年9月 1日 (火)

歴史・履歴への許可証

歴史・履歴への許可証

昨日という日は歴史、
今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

夢はでっかく、根はふかく。
花を支える枝 枝を支える幹 幹を支える根 
根はみえないんだなあ


Kobanasi_3


『百物語の幽霊』

むかしむかし、ある村で、お葬式がありました。
昼間に大勢集まった、おとむらいの人たちも
夕方には少なくなって、七、八人の若者が
残っただけになりました。
「せっかく集まったんだ。寺のお堂を借りて、
『百物語(ひゃくものがたり)』をやってみねえか?」
一人が言い出すと、
「いや、おとむらいの後で『百物語』をすると、
本当のお化けが出るって言うぞ。やめておこう」と、
一人が尻込みしました。

この『百物語』と言うのは、夜遅くに
みんなで集まって百本のローソクに火をつけ、
お化けの話しをする事です。
話しが終わるたびに、ひとつ、またひとつと、
ローソクの火を消していき、
最後のローソクが消えると本当のお化けが
出るという事ですが、
若者たちは、まだ試した事がありません。

「ははーん、いくじなしめ。
本当にお化けが出るかどうか、
やってみなくちゃわかるまい」
「そうだ、そうだ」
「そうだな。よし、やってみるか」と、いう事になり、
若者たちは寺のお堂で『百物語』を始めました。

「これは、じいさんから聞いた話だが・・・」
「隣村の、おかよが死んだ日にな・・・」と、
みんなで代わる代わる、お化けの話しをしていって、
ローソクの火をひとつひとつ消していきます。

夜もしだいにふけて、ローソクの火も、
とうとう後ひとつになりました。
始めのうちこそ、面白半分でいた若者たちも、
しだいに怖くなってきました。
「いいか、この最後のローソクが消えたら、
本当のお化けが出るかもしれん。
だが、どんなお化けが出ようと、
お互いに逃げっこなしにしよう」
「いいとも。どんなお化けが出るか、
この目で、しっかり見てやろう」

若者たちは口々に言いましたが、
『百物語』の百番目の話しが終わって
最後のローソクの火が消されると、
まっ暗なお堂から、ひとり逃げ、ふたり逃げして、
残ったのは、たったひとりでした。

「ふん。だらしねえ奴らだ。・・・
それにしても、はやく出ねえのか、
お化けの奴は」残った若者が度胸をすえて、
暗闇のお堂に座っていると、
ヒュー、ドロドロドロドロー。
目の前に、白い着物の幽霊が現れたのです。
「う、・・・うらめしやー」
「ひぇーーっ!」若者は思わず
逃げ出しそうになりましたが、よく見ると
ほれぼれするような美人の幽霊です。

「ほう、これは、かなりのべっぴんさんだ」
相手が幽霊でも、若くてきれいな美人幽霊だと、
少しも怖くありません。
若者は座り直すと、幽霊に尋ねました。
「なあ、さっき、うらめしいと言ったが
、一体、何がうらめしいのだ? 
『うらめしやー』と言われただけでは、
何の事かわからん。これも何かの縁だ。
わけを聞かせてくれないか」

すると幽霊が、しおらしく答えました。
「はい、よくぞ尋ねて下さいました。
わたくしは、山向こうの村からこちらの
村の庄屋(しょうや)さまのところにやとわれた者ですが、
ふとした病で命を落としました。
けれど、庄屋さまはお金をおしんで、
おとむらいを出してくれないのです。
それで今だに、あの世へ行けないでいるのです」

「なるほど、そいつは気の毒だ」
「今夜、皆さま方が『百物語』を
してくださったおかげで、ようやくお堂に
出る事が出来ました。
どうか、お寺の和尚(おしょう)さんにお願いして、
お経をあげてください。
そうすれば、あの世へ行く事が出来るのです」
女の幽霊は、若者に手を合わせました。

「わかった。確かに引き受けた」
若者が答えると、女の幽霊は、
スーッと消えていきました。
次の朝、若者は和尚さんにわけを話して、
昨日の幽霊の為にお経をあげてもらいました。
さて、それからというもの若者は幸運続きで、
やがて長者(ちょうじゃ)になったという事です。

おしまい


小泉八雲の怪談「耳なし芳一」




『子育て幽霊』

むかしむかし、ある村に、一軒のアメ屋がありました。
ある年の夏の事、夜も遅くなったので、
アメ屋さんがそろそろ店を閉めようかと思っていると、
トントントントンと、戸を叩く音がしました。
「はて、こんな遅くに誰だろう?」と、
アメ屋さんが戸を開けてみますと、
一人の女の人が立っていました。

「あの、アメをくださいな」
「あっ、はい。少々お待ちを」
アメ屋さんは、女の人が持ってきたうつわに、
つぼから水アメをすくって入れました。
「へい。一文(いちもん→30円ほど)いただきます」
「ありがとう」女の人はお金を払うと、
消えるように行ってしまいました。

その次の日。今日もアメ屋さんが
戸締まりをしようと思っていると、
また戸を叩く音がします。
「あの、アメをくださいな」
やはり、あの女の人でした。
女の人は昨日と同じようにアメを買うと、
スーッと、どこかへ帰って行きます。

それから毎晩、女の人は夜ふけになると
アメを買いに来ました。
次の日も、その次の日も、
決まって夜ふけに現れては、アメを買って行くのです。

さて、ある雨の夜。
この日は隣村のアメ屋さんが訪ねて来て、
色々と話し込んでいたのですが。
「あの、アメをくださいな」と、
いつものように現れた女の人を見て、
隣村のアメ屋さんはガタガタ震え出したのです。
「あ、あ、あの女は、ひと月ほど前に死んだ、
松吉(まつきち)のかかあにちげえねえ」
「えっ!」二人は、顔を見合わせました。
死んだはずの女の人が、夜な夜なアメを
買いに来るはずはありません。
しかし隣村のアメ屋は、間違いないと言います。

そこで二人は、女の後をつけてみることにしました。
アメを買った女の人は林を抜け、
隣村へと歩いていきます。
その場所は、「はっ、墓だ!」
女の人は墓場の中に入っていくと、
スーッと煙のように消えてしまったのです。

「お、お化けだー!」 二人はお寺に駆け込むと、
和尚(おしょう)さんにこれまでの事を話しました。
しかし和尚さんは、「そんな馬鹿な事があるものか。
きっと、何かの見間違いじゃろう」と、言いましたが、
二人があまりにも真剣なので、
仕方なく二人と一緒に墓場へ行ってみる事にしました。

すると、オンギャー、オンギャーと、
かすかに赤ん坊の泣き声が聞こえてきます。
声のする方へ行ってみると、
「あっ、人間の赤ん坊じゃないか! 
どうしてこんなところに?!」
和尚さんがちょうちんの明かりをてらしてみると、
そばに手紙がそえられています。

それによると、赤ん坊は捨て子でした。
「手紙によると、捨てられたのは数日前。
それから何日もたつのに、
どうして生きられたんじゃ?」
ふと見ると、あの女の人が
毎晩アメを買っていったうつわが、
赤ん坊の横に転がっていたのです。
そして、赤ん坊が捨てられたそばの墓を見ると。
「おお、これはこの前に死んだ、松吉の女房の墓じゃ!」
何と幽霊が、人間の子どもを育てていたのです。
「なるほど、それでアメを買いに来たんだな。
それも自分の村では顔を知られているので、
わざわざ隣村まで」
きっと、自分の墓のそばに捨てられた赤ん坊を、
見るに見かねたにちがいありません。
和尚さんは心を打たれて、松吉の女房の墓に
手を合わせました。
「やさしい仏さまじゃ。この子は、
わしが育てるに、安心してくだされよ」
こうしてお墓に捨てられた赤ん坊は、
和尚さんにひきとられました。
それからあの女の人がアメ屋さんに現れる事は、
もう二度となかったそうです。
おしまい




小泉八雲の怪談「和解」





人の為(ため) と
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いつわり(偽) と
読むんだねぇ





誰にだってあるんだよ、人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、人には言えない悲しみが。
ただ、黙っているだけなんだよ、
言えば愚痴と、言い訳になるから……。



時は絶えず流れ、
  今、微笑む花も、明日には枯れる 





 
 
                                                       
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流れ雲(^o^)

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