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2016年7月18日 (月)

信じれば真実、疑えば妄想

信じれば真実、疑えば妄想


時は絶えず流れ、
 今、微笑む花も、明日には枯れる



Mousou2


人の為(ため)と書いて
いつわり(偽)と読むんだねぇ
誰にだってあるんだよ、
人には言えない苦しみが。
誰にだってあるんだよ、
人には言えない悲しみが。






陰陽師の世界・陰鬱な闇との戦い
~呪術と怨霊に支配された奇怪な世界を探る~


陰陽道とは、陰陽五行説と言った空間的概念に
天文、時間などの暦が加わった日本古来の
呪術体系である。すなわち、
物事に吉凶が発生するのも、森羅万象と
それらを取り巻く天体の運行や宇宙の動きの
因果関係の中で起こるものと考えられていたのである。


最強の陰陽師、安倍晴明

平安時代には、多くの陰陽師が活躍したが、
その中でも最強の力を誇ったのは、何と言っても、
安倍晴明(あべのせいめい)であろう。
晴明は921年に生まれ、1005年に84才で
死去したことになっている。

つまり、彼はかの紫式部や清少納言と同じ頃に
生きていたのである。
出生地は定かではない。幼い頃から、陰陽道の大家、
加茂忠行(かものただゆき)の弟子となり、
地道に修行を続けて術を磨いたと言われている。

その後、宮廷陰陽師として、花山、一条天皇、
中宮彰子(しょうし)などの王室や
3人の娘を天皇に次々と嫁がせて、絶大な権力を
手中にした藤原道長などの摂関貴族のための
顧問役のような存在となり大活躍をした。

何か祭祀や行事がある度に、日時の選定や
占いなど一手に引き受けたのも晴明であった。
今昔物語や宇治拾遺物語には、晴明の驚くべく
超能力が記されている。

例えば、晴明が草の葉を摘み取って数匹の
ガマガエルのいる方に投げたところが、
葉が触れたとたんにガマガエルは、すべて
うら返って死んでしまったという話や
花山天皇の出家を遠く離れた場所から察知したという
話などがそれである。

まだ、晴明が加茂忠行の弟子だった頃、
真夜中、百鬼夜行の接近を察知して危うく
難を逃れたという話もある。
その当時は、京の街と言えども、夜もふけると
恐ろしい鬼どもがばっこする時代であった。

まだ幼い晴明は、向こうの闇から異様な一団が
近づいて来るのを察知した。
どれもこれも身の丈5メートルはあろうかと思われる
鬼どもで、赤や青のもいて不気味なことこの上ない。
しかも口々に「諸行無常・・・」と声を上げながら
こちらに歩いて来る。

もし、見つかれば、たちまち、取って食われてしまうのは
間違いなかった。そこで、急いで横で眠っていた
師匠の忠行を起こしてそのことを告げたのである。
忠行は、目を覚ますと、急いで鬼どもから自分たちを
見えなくする術を使った。そして、間一髪のところで
難を逃れることが出来たのであった。

その他、日照りがつづいた時、雨乞いの儀式を行ない、
見事、大雨を降らせたことも記されている。
このように晴明の非凡な力を讃えた話は多い。

晴明と道満の息づまる術くらべ 

しかし、晴明に並び称される陰陽師がもう一人いる。
蘆屋道満(あしやどうまん)である。
道満は、播磨の国(兵庫県加古川市付近)の陰陽師で、
その卓越した能力は他に並ぶ者がないと言われほどであった。

性格はわがままでごう慢であったが、人々は彼を恐れて
敬っていた。しかし道満は、
都に宮中一と噂される陰陽師がいるのを知って
内心穏やかではなかった。
誇り高い道満としては、自分よりも力のある
陰陽師の存在を許すことが出来なかったのである。

そこで道満はその陰陽師と術比べをして、
どちらが天下一の陰陽師か白黒を決着させるために
京に上ることにしたのである。
無論、その相手とは安倍晴明である。

多くの説話集で道満と晴明の術による対決が
物語られている。
仮名草紙には、晴明と道満の術比べの話が
紹介されているが実に圧巻である。
対決は帝の南殿の庭先で行われることとなった。
すでに、帝を始め、公家、殿上人が残らず勢ぞろいしていた。
女房たちも御簾の中から見守っている。
庭の周囲にはいろいろな役人連中が取り囲んでいた。

人々はこれから起こる晴明と道満の対決を
固唾を飲んで見守っているのである。
道満はまず、庭の白い小石をむんずと握りしめると、
気合いを込めて空中に放り投げた。
すると、どうだろう。白い小石は、たちまち数十匹の
ツバメとなって、勢いよく宙を舞い始めたではないか。

人々の中から息を飲むようなどよめきが起こった。
それを見た晴明は、ゆっくりと立ち上がると、
何事もないような仕種で扇を広げてポンと軽くたたいた。
すると、今まで風を切るように舞っていた数十匹のツバメは
元の小石となってたちどころに落ちてしまった。

この光景に、すべての者は感心してただただ
溜め息をつくだけであった。
今度は、晴明が陽明門の方に向き直ると、
やにわに呪文を唱え始めた。
すると、どこからか真っ黒な雨雲が現れ、
たちまち空を覆いつくしていった。
あたりは真っ暗となり、まるで夜にでもなって
しまったかのようである。

突如、目もくらむような閃光がほとばしり、
続いて耳をつんざくようなけたたましい雷鳴が響き渡った。
殿上人の何人かは、びっくり仰天して
尻もちをついてしまった。
たちまち、天と地がひっくり返ったようなどしゃぶりとなり、
南殿の庭先は水びたしになってしまった。

あまりの凄まじい雨音に耳を覆いたくなるほどである。
雨の勢いはものすごく、みるみる南殿の床下まで
水かさが増して来た。
庭先にいた役人たちは、腰まで水に浸かって
どうしていいものか戸惑っている。
人々の着物はびしょ濡れになり、
おろおろするだけである。

道満がさかんに念じているが、それを
止めさせることが出来ない。
やがて、洪水のようにあたりは濁流が轟々と
渦を巻き始めた。
人々はうろたえ始めた。これでは舟が必要なほどである。
やがて、頃合いを見計らって、晴明が何事か唱えると、
今までの悪夢のような嵐は、嘘のように晴れ上がり、
たちどころに水は引いていった。

気がついてみると、今までびしょ濡れだと思われた
人々の着物は、完全に元に戻っているではないか。
人々は互いに驚きの表情を隠せず、
あっけに取られてざわめくばかりであった。

形勢が悪いと見てとった道満は帝に申し出た。
「このような術比べは、ただムチャクチャなだけで
意味がございません。
次ぎなる占いで勝負を決めた方が良いと思います」

そこで、長櫃(ながびつ、長方形の箱)が
奥から引き出されて来た。
その中に何があるか当てて見よというのである。

まず、道満が中に大柑子(だいこうじ、夏ミカンのこと)が
15個入っているはずですと言った。
晴明は、長櫃に近づくと目を閉じて何やら念じて言った。

「いいえ、この中にはネズミが15匹いるはずです」
この瞬間、前もって中身が柑子であることを知っている
帝以下の殿上人は、晴明が占いを仕損じたと思った。
誰もが道満の勝ちだと思った。だが、
誰もが晴明に勝たせてやりたかったので、
蓋を開けるのをしぶっていたところ、
当の晴明自身が早く開けるように促して来るので、
仕方なく役人が長櫃に近づいて蓋を開けた。

すると果たして、入っているはずの柑子はなく
中には15匹のネズミがいるだけだった。
ネズミは蓋を開けたとたん、チュウチュウと
鳴きわめいて四方八方に逃げ出していった。
つまり晴明は、中に柑子が入っていることを
事前に見ぬいた上、術でそれらを
ネズミに変えてしまったのであった。

こうして、術比べは晴明に軍配が上がり、
道満は恐るべき晴明の力の前に負けを認めて、
ただただ脱帽して晴明の弟子になったということである。
芦屋道満は、民間の陰陽師として実在していた
人物だとされているが、江戸時代になると、
晴明の悪役的なライバルとしてかなり脚色されて
しまうことになる。

事実は、道満の生きた頃には晴明は生存しておらず、
二人が術比べをしたことはない。
1021年の法隆寺建立の時にも、晴明が
道長を呪詛した者を見破る話も出て来るが、
法隆寺建立の時と言えば、この時、すでに晴明は
この世におらず、これも超能力者としての晴明を
際立たせるためにつくられた逸話に過ぎないのである。


北斗七星と属星の配置。貪狼星(たんろうしょう)は子年、
巨門星(きょもんしょう)は丑年、禄存星(ろくそんしょう)は
寅と戌年、文曲星(ぶんきょくしょう)は酉年、
廉貞星(れんていしょう)は辰と申年、
武曲星(ぶきょくしょう)は巳と未年、
破軍星(はぐんしょう)は午年に当たっていた。



On1



廃止された陰陽道

安倍晴明の影響で、陰陽師は平安時代の
特産物だと思われている節があるが、
陰陽道がもっとも普及したのは江戸時代で、
その頃、陰陽師は人気の絶頂であった。

しかし明治維新になって、宗教政策が変更され、
太陽暦に移行すると陰陽道は廃止され、
それまで絶大な権威を誇示していた陰陽師は
消え去る運命にあった。

こうして、病気や災害の占い、
日時や方角の吉凶の判断を主軸として、
約1千年もの間、民衆の生活に深くかかわってきた
日本固有の呪術宗教、陰陽道は社会の
表舞台から消えてゆき、世に存在しなくなったのである。

今では陰陽師というと、占いや憑きもののお払いなど、
まるでエクソシストのような感覚で捉えられている面も
否定できない。
まるで、陰陽道成立の背景となった社会の実情が
無視されたかのようである。
そこでは、かつて人々が喜び悲しみ、恐れ敬って
生きた赤裸々な生活感情があったのである。・・・

Author :後藤樹史(不思議館 )
http://www.cosmos.zaq.jp/t_rex/profile.html



愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る


『動物の赤ちゃん』





昨日という日は歴史、今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー

P R

    カビの生えない・きれいなお風呂

      お風呂物語


入れてもらえば気持ちは良いが、
  どこか気兼ねなもらい風呂
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