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2017年2月24日 (金)

妄想劇場・特別編 (知られざるニュース)

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昨日という日は歴史、今日という日はプレゼント
明日という日はミステリ



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「あれから何年たったかな?」
口数の少ない主人が、時折思い出したように
つぶやくことがある。

主人は、今、小さな店を営んでいる。
父親の後を継いで。
いや、昔のドラマにあったように、
「チチキトク、スグカエレ」の電報で
呼び戻されてしまったのだ。

家業を継ぐのを嫌い、彼は東京で会社員として
勤めていたが、急きょ帰郷してみると、
父親は元気であった。

彼を待っていたのは、父親が手を
広げ過ぎてしまい、経営の悪化した会社の
立て直し、いえ後始末であった。

この日を境に彼の人生ドラマが始まったのかも…。
当時26歳。二年後、不安は的中。
会社は不渡りを出して倒産。

翌日の新聞でも報道され、
全店シャッターを降ろしている会社や自宅に
債権者が怒涛のように押しかけて、
「金返せ!」「金がないなら品物を出せ!!」と、
怒鳴りまくるのであった。

それまでは、「何とか取引お願いします」と、
何度も頭を下げに来た人たちであったのに。

親には親類宅に身を寄せてもらい、
主人は、深夜になるのを待って、
隠れるように会社の後始末をした。

夜が明ける頃には、車で代金の集金に
走りまわる、そんな毎日の連続。
体はくたくたに疲れていても、眠るとか、
体を横にして休むなど、できる状態ではなかった。

いや、会社がつぶれたことで迷惑をかけた人が
たくさんいるのだから、死に物狂いで現金を
回収して、少しでも返すことが今、自分が
しなければならないことだと、

死を覚悟でハンドルを握って走り続けていたと、
後年、話してくれたことがあった。

集金に行った先では、
「倒産したのだからお金は払う必要はない。帰れ」
と言われるのである。

取引で品物を納品しているのに……。
それも一軒、二軒ではなく、行く先々で。
「払ってもらうまで、ここで待たせてもらいます」と、
回収先の入口に座り込んで懇願する彼に、
「金はない」と、素知らぬふりをする人たち。

ある所では、半日以上座り込んでいたら、
「そんなに金が欲しけりゃくれてやる」と、
顔面にお金を叩きつけられたことも。

男だもの、人間だもの、
「そんなお金なんかいらない」と、言い放って
帰ってきたかっただろうに、
彼は、散乱したお札を一枚一枚拾い集めてから、
「ありがとうございました」と、礼を述べて
次の集金へ向かったそうです。

”泣いたら負け”の一心で。

商売で、注文の物品を納入したのだから、
代金を請求するのは当然のこと。
それなのに、泥棒のごとき扱いをされても我慢して、
耐え忍んで”お金を返してもらう”……。

ある日、青森の取引先へ行った時、
”今日もケンカ腰で交渉か”と、気を重くして
店先に入った彼に、そこのご主人は、予想外の
言葉を投げかけてくれた

そこのご主人は、
「いつもお世話になってありがとうございます。
お父さんは元気にしておられますか?」と、
穏やかに、心配げに声をかけてくれた。

全身鎧(よろい)をつけて、戦場で戦いを
挑むような覚悟の彼は、何カ月ぶりかで”
やっと人に会えた”と思ったという。

会社の事情も既に知っていて、ご主人は
黙って代金を全額払ってくれ、さらに、
「こんなに遠くまで大変でしたね。
今日はもう遅いから、青森に泊まっていきなさい。
宿屋も用意させてもらいましたから」

「ありがとうございます。
でも、次のところへ急いで行かないと」

「だまされたと思って、今日は私の言うことを
聞いてくれませんか。
今、行っても、明日の朝になってから出発しても、
そんなに違いはないのじゃないですか。
焦る気持ちは、分かります。でも、
こんな時にこそ体を休めなさい」

何回かの押し問答の末、ご主人の厚意に甘え、
用意してくれた温泉宿に世話になった。
宿屋の風呂場の鏡に映った自分の顔、
全てを敵にしている人のような形相の自分に、
彼は驚いた。

”こんな顔をしている自分では、万一お金は
返してくれても、次回の取引はしてもらえない”
”商売は物品の売買ではない”
”商売は人についてくるのだ”と、
そのご主人によって気づかされたのだと思う。

その後、集金もほとんど回収し、会社も
株式会社から有限会社になり、父親ではなく、
主人が代表となり、細々ながら昔の名前で、
店をやらせてもらっています。

会社が倒産する頃に出会った私たち。
人一倍心配性の私が、
「結婚どころでは……」と躊躇する彼に、
「結婚しよう!」と逆プロポーズしてから十数年。

お金も大事。
あっても邪魔になるものではない。
でも、お金より大事なものが何なのかを知っている、
この家族の一員になれた喜びがある。

どん底から這い上がった主人の言うことに
間違いはないと、確信して暮らせる安心感がある。
それだけで私はいいのである。

日々のささいなことにも感謝の言葉を自然体で
言ってくれる主人に、幸せをいつも感じている。

例えば、今、主人はお風呂に入っている。
風呂上りの主人のために、冷たい麦茶を
用意しておく。
「麦茶、どうもありがとう」
すべてこんな調子。

でも、私の強力なライバルもいる。
愛犬レオである。主人は、毎朝、毎晩、
「レオ、長生きするんだぞ、レオはパパの
命だからな」と、声かけをしている。

妻の私は……?
いつの日か、私が命だと言ってもらえるように
がんばらなくては。・・・

Author :「あした、青空」
http://yuru2club.com



「いつもありがとう」作文コンクール最優秀賞
小学1年生の松橋一太くん
(全文はほとんどひらがなですが、一部を漢字に
換えてご紹介してます)



C2031



ぼくには、天使の妹がいます。

夜中、ぼくは、おとうさんと病院の待合室に
座っていました。となりにいるおとうさんは、
少しこわい顔をしています。

いつも人でいっぱいの病院は、夜中になると
こんなに静かなんだなあと思いました。
少したってから、目の前のドアがあいて、
車いすに乗ったおかあさんと看護師さんが
出てきました。

ぼくが車いすを押すと、おかあさんは悲しそうに、
歯を食いしばった顔をして、ぼくの手を
ぎゅっと握りました。
家に着くころ、お空は少し明るくなっていました。

ぼくは一人っこなので、妹が生れてくることが
とても楽しみでした。
おかあさんのおなかに妹が来たと聞いてから、
毎日、ぬいぐるみでおむつがえの練習をしたり、
妹の名前を考えたりして過ごしました。

ご飯を食べたり、おしゃべりしたり笑ったり、
公園で遊んだり、テレビを見たり、今まで
三人でしていたことを、これからは四人で
するんだなあと思っていました。

でも、春休みの終わり、トイレでぐったりしながら
泣いているおかあさんを見て、これからも
三人なのかもしれないと思いました
さみしくて、悲しかったけど、それを言ったら
おとうさんとおかあさんが困ると思って
言えませんでした。

ぽかぽかの暖かい日、ぼくたちは、善光寺さんへ
行きました。妹とバイバイするためです。
はじめて四人でお出かけをしました。

ぼくは、妹が天国で遊べるように、折り紙で
おもちゃをつくりました。
「また、おかあさんのおなかにきてね。
こんどは生まれてきて、一緒にいろんなこと
しようね」と、手紙を書きました。

ぼくは、手を合わせながら、ぼくの当たり前の
毎日は、ありがとうの毎日なんだと思いました。
おとうさんとおかあさんがいることも、
笑うことも、食べることや話すことも、
全部ありがとうなんだと思いました。

それを教えてくれたのは、妹です。
ぼくの妹、ありがとう。
おとうさん、おかあさん、ありがとう。
生きていること、ありがとう。

ぼくには、天使の妹がいます。
だいじなだいじな妹がいます。・・・


ゆるゆる倶楽部
http://yuru2club.com/



こうして、こうすりゃ、こうなるものと、 知りつつ、
  こうして、こうなった




A111



歌は心の走馬灯、歌は世につれ、
 世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…



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