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2017年5月18日 (木)

妄想劇場・特別編 (知られざるニュース)

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昨日という日は歴史、今日という日はプレゼント
明日という日はミステリ

過去に起きていることから浮かび上がってくる
真実もある。・・・


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私は、持ち主を見つけるために、何か手がかりが
ないものかと財布の中身を確認しました。
中には3ドルの紙幣と見るからに古いしわくちゃの手紙。

手紙の唯一の手掛かりは差出人でした。
他の手掛かりを見つけることを期待して、失礼ながら
手紙を開きました。
日付には1928年と書かれていました。
手紙はおよそ60年前(その当時)に書かれていたのです。

それは美しい、女性の筆跡で書かれていました。
左隅に小さな花が印刷された青い便箋。
内容を読んでみるとそれは、母親に禁じられ、
彼に会うことが出来ないことを告げた別れの手紙でした。

それでも、「あなたのことが大好き」と何度も
書かれていました。
差出人は「ハンナ」と署名。
それは美しい手紙でした。情報はただひとつ。
「マイケル」に宛てた手紙だという以外に
ありませんでした。

そして封筒には電話のリストが書かれていました。
番号案内に電話をかけました。

オペレーターに「拾った財布の持ち主を
見つけたいのですが、財布の中にあったリストで
持ち主を見つけることはできますか?」と尋ねると、
彼女は一瞬ためらいましたが、
「そのリストですが、残念ながら私からあなたに、
個人情報を教えることは出来ません…」と述べました。

しかし、彼女は丁寧な応対で「上司と
相談してみます」と答えました。

数分待った後、オペレーターを通じて複数で
話ができるパーティートークならOKということで、
3人の電話がつながりました。

女性に「ハンナ」の名前を尋ねると、
彼女は「ああ!」と驚きました。
「私たちはハンナという名前の娘さんがいた
家族から、この家を買いました。でも、
それは30年前の話です」

「その家族が今住んでいる場所が分かりませんか?」
と尋ねると、「ハンナは何年か前に老人ホームに
母親を預けなければならないと話していました。
もしかしたら、その老人ホームと連絡を取れば、
娘のハンナのことが分かるかもしれません」

彼女は、私に老人ホームの連絡先を
教えてくれました。

連絡をとると、母親は数年前に亡くなったとの
ことでしたが、娘(ハンナ)が住んでるかもしれない
場所の電話番号を知っていました。

その電話番号も老人ホームのものでした。

私は彼らに感謝し、電話を掛けてみると、
「ハンナは以前こちらのホームに住んでいました」
と説明されました。
さらにハンナが移転した先の特別養護老人ホームの
連絡先を教えてもらいました。

電話をかけると男性が、
「はい。ハンナは私たちのところに住んでいます」と
答えました。

時計を見ると、すでに夜の10時でした。
「これから彼女に会いに行くことは可能ですか?」と
尋ねると、「もし会いたいのなら、彼女は部屋で
テレビを観ているかもしれません」

彼に感謝し、老人ホームに車を走らせました。
夜勤看護師と警備員が私を迎えてくれました。
私たちは豪華な建物の3階に上がり、看護師は
ハンナを紹介してくれました。

彼女は優しい笑顔と煌めいた瞳を持つ、素敵な
銀髪の老婦人でした。

私は財布を見つけたことについて説明し、彼女に
手紙を渡しました。
彼女はきれいな小花のついた青色封筒を見た瞬間、
深呼吸をしてこう語りました。

「若い頃、この手紙はマイケルに送った最後の
手紙でした…
彼女は深くため息をつき、はにかみながら
「私はとても彼を愛していたわ」と小さな声で
囁きました。

「私はその時16歳。母は私が恋愛するには
まだ早過ぎると反対したの。
ああ!彼はとてもハンサムだったわ。まるで
ショーン・コネリーみたいだった」

「マイケル・ゴールドスタインは素晴らしい人でした。
もしあなたが彼を見つけてくれるなら、
『私はまだ彼を愛している』と言って」
涙を溜めて「私は彼を思って結婚しませんでした」と
語るのです。

私はハンナに礼を言い、別れを告げました。
帰ろうとエレベーターに乗った時、警備員に
話しかけられました。
「あなたが探していた老婦人に会えましたか?」

「財布の持ち主を見つけるために、ほぼ一日を
過ごしました」と話し、赤いひも付きの茶色の
革財布を取り出しました。

その瞬間、警備員が驚くべきことを口走ったのです

警備員は、私が取り出した財布を見た瞬間、
「ちょっと、ちょっと待ってください!
それはゴールドスタインさんの財布では
ないでしょうか。その財布は、ここの誰もが
知っていると思います。
彼はしょっちゅう財布を失くし、ホールで3回以上
発見してますよ」

「ゴールドスタインさん?」

「彼はこの施設に住む8階の老紳士のひとりです。
その財布は確かにゴールドスタインさんのものです。
彼は散歩の途中で失くした可能性があります」

私は警備員に礼を告げ、すぐに看護師の
オフィスに走りました。

警備員に言われたことを看護師に話すと、
私たちはエレベーターに乗り、ゴールドスタインさんが
まだ起きていることを祈りました。

8階の看護師は、
「彼はまだ部屋で本を読んでいると思います」と
述べました。「彼は夜に本を読むのが好きなんです」

私たちが彼の部屋に行くと、本を読んでいる男性の
姿がありました。
看護師は「財布を落としませんでしたか?」と彼に
尋ねると、背中のポケットに手を入れ、
「ああ!落としたらしい」とゴールドスタイン氏。

「この男性が発見してくれたんですよ」と看護師。
彼に財布を手渡すと、ホッとして微笑みながら
「それは私の財布です。
今日の午後、私のポケットから落ちたのかもしれない。
あなたが親切に届けてくれたお礼をしたい」と。
「いいえ、気持ちだけで十分です」とお断りしました。

「でも、あなたに大事なことをお伝えする
必要があります。失礼ですが、財布の持ち主を
探すために 手紙を拝見させていただきました」

ゴールドスタイン氏の顔に笑みが失せ
「あなたはその手紙を読みましたか?」

「はい、手紙を読んだだけではなく、ハンナさんが
どこにいるか知っています」と答えました。

彼は急に青ざめ「ハンナ?彼女がどこにいるかを
ご存じですか?彼女はどこに?
彼女のことを教えてください!」と必死に懇願します。

「彼女は…あなたが知っていた昔と同じように、
美しい人ですよ」とそっと言いました。
ゴールドスタイン氏は一瞬微笑んで、
「私は明日彼女に会いたい…」

彼は私の腕を掴み、「私はその手紙が届いたとき、
人生の終わりだと思いました。
どれだけ彼女のことを愛していたか分かりますか?
私は今まで結婚をしたことがありません。
それだけ彼女のことを愛してきたのです…」

ゴールドスタイン氏の切実な想いを感じ、
「一緒に来てください」と言いました。

私たちは3階までエレベーターで降りると、
廊下は2つだけライトが点いていました。
ハンナはまだテレビを観ながら、ひとり
座っていました。

看護師はハンナに歩み、戸口で一緒に
待っていたマイケルを指さし、そっと言いました。

「あなたはこの男性を知っていますか?」

ハンナは老眼鏡を整え言葉を発しませんでした。
マイケルはそっと囁いたのです。
「ハンナ。私はマイケルです。覚えていますか?」

彼女は一瞬息を飲み、「信じられない!
マイケル。あなたなのね」・・・

…看護師と私は感動で涙を拭いました。

このストーリーは、ここで終わりませんでした。

それから3週間後、特別養護老人ホームから
私のオフィスに電話がありました。

「マイケルとハンナは結婚します。日曜日の
結婚式に出席することができますか?」

それはお祝いに参加するために、
特別養護老人ホームの人々が衣装を着飾った、
それはそれは美しい結婚式でした。
ハンナはライトベージュのドレスをまとい、
美しい老婦人に見えました。

マイケルはダークブルーのスーツに身を固め、
背の高い最高の紳士に見えました。

76歳の花嫁と79歳の新郎が、
ティーンエイジャーのような、純愛を実らせた
素敵なカップルに施設はふたりの部屋を
与えたそうです。

ひとりの男性が道端に落ちていた財布を拾い、
60年前に送られた手紙に書かれた唯一の
手掛かりは、差出人と電話リストでした。

拾い主の親切な心と探求心に火が付いたのか、
ほぼ1日中駆け回ります。
ストーリーの結末は、なんと、同じ老人ホームの
3階と8階に住んでいた老人同士だったのですね。

財布を拾った男性はSNSに投稿しましたが、
名前は伏せているようです。

昨年9月に海外サイトに掲載され、ツイッターで
シェアされていましたが、年号を見ると1928年で
60年後…今から30年近く前に起こった出来事でした。

・・・


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二十二年前、十一歳だった娘の亜紀子は
三歳で白血病を発病し、人生の大半を闘病生活に
費やした
彼女の最期は、穏やかで安らかなものでした。
しかし私の胸の中に去来したのは、
罪悪感以外の何ものでもありませんでした。

当時私は中学校の国語の教師をしていましたが、
二十二年前といえば日本中の中学が荒れに荒れ、
私の赴任先も例外ではありませんでした。

昼間、学校で生徒指導に奔走し、ヘトヘトになって
帰宅すると、娘が一晩中、薬の副作用で
嘔吐を繰り返す。
あるいは妻から「きょうは亜紀子が苦しそうで
大変だった」と入院先での容態を聞かされる。

「俺はもうクタクタだ。一息つかせてくれ」と心の中で
叫んでいました。そしてある日、妻にこう言ったのです。

「治療はおまえに任せる。俺は学校で一所懸命
仕事をする。経済的に負担をかけないように
するから、任せておけ」
もっともらしく聞こえるでしょう。
しかし本心は「逃げ」でした。

彼女を失い、初めて治療に関して
「見ざる・聞かざる」の態度を取り続けたことへの
罪の意識が重く重く圧し掛かってきました。

なぜ、もっと一緒に病気と闘ってやらなかったのだろう。
俺は罪人だ……。

もういまさら遅いけれども、
彼女の八年の闘病生活と向き合いたい。
その思いから、娘が残した九冊の日記帳に
手を伸ばしたのでした。

「十二月二日(木)

今度の入院からはいろいろなことを学んだ
気がします。今までやったことのない検査も
いろいろありました。
でも、つらかったけど全部そのことを乗りこえて
やってきたこと、やってこれたことに感謝いたします。

これはほんとうに、神様が私にくれた一生なんだな、と
思いました。きっと本当にそうだなと思います。
もし、そうだとしたら、私は幸せだと思います」

「二月十日(木)

早く左手の血管が治りますようにお祈りいたします。
そして日記も長続きして、元気に食よくが出ますように。
また、いつも自分のことしか考えている子に
しないで下さい」

点滴点滴の毎日で左手の血管が潰れ、文字は
乱れていました。
それでも一所懸命書いたこの一文に
十一年間の彼女の人生が象徴されているようで、
私にはとても印象に残りました。

あれは彼女が亡くなる数日前のことでした。

朝、妻に頼みごとをして仕事へ行きましたが、その日は
検査や治療で忙しかったらしく、夕方私が病院に
着いた時、まだ手つかずのまま残っていました。

「きょうは忙しくてできなかった」と妻に言われ、
一瞬ムッとした顔をしましたが、娘はそれを見て、
「ママやってあげて。私のことはいいから」
と言ったのです。

命が尽きるその時まで自分のことだけを
考えている子ではありませんでした。・・・

すべて読み終えた時、私は胸を打たれました。
普通に学校にも通いたかったでしょう。
こんなに苦しい闘病生活を送らなければならない
運命を恨みたくもなったでしょう。

しかし日記には同じ病室の子どもたちを思いやる
言葉や、苦しい治療に耐える強さをくださいという
祈りの言葉、明日への希望の言葉、そんな強く
美しい言葉ばかりが記されているのです。

広い世の中から見れば、一人の少女の
死に過ぎませんが、この日記から得る感動は
親の贔屓目ではなく、誰もが同じ気持ちを
抱くだろうと思いました。
私は彼女へ対する懺悔の気持ちと相まって、
「娘の日記を世に送り出したい」と思い至りました。

そうして教職を辞して出版社を設立、娘が残した
日記をまとめ出版したのです。
各マスメディアが取り上げてくださったおかげで
反響を呼び、映画化もされました。

たくさんの激励のお手紙をいただき、
それを励みに今日まで毎年一冊ずつ彼女が
残した日記を出版し続けることができました。
もちろん、行き詰まりそうになったことは
たくさんあります。

十一年前には映画の製作会社が倒産し、
フィルムが紛失しかけたことがありました。
それをなんとか見つけ出し、財産をはたいて
版権を買い取りました。

映画技師の資格を取り、平成五年からは
自主上映会と同時に講演を行う形で全国を
行脚しています。

人は私のことをただの「親ばか」だと
思うかもしれません。しかしこの二十二年間、
私は娘の日記によって生かされてきました。

読者の方や講演先とのご縁をいただき、さらに
「感動した」
「これからもあっ子ちゃんのことを伝えてください」
という励ましの言葉をいただける。
それがいまの私の支えです。

娘の亜紀子は短くとも最期まで前向きに、
他の人を思いやって生き抜きました。
本当はもっと生きたかったはずですが、
それは叶わなかった。

そんな女の子がいたことを、出版や講演を
通して世に伝えることで、あたかも人間の命が
弄ばれているかのような現代社会に対し、
命の尊さを訴えたいと思っています。

先日、私の講演もついに百回目を迎えましたが、
その会場は偶然にも娘が亡くなるまで通った
小学校でした。遥か後輩にあたる子どもたちが、
「一日一日を大切に生きたい」という感想をくれました。

私の活動は世の一隅を照らすことしかできませんが、
どんなことがあっても続けていかなければならない
という気持ちを新たにしました。
・・・


こうして、こうすりゃ、こうなるものと、
  知りつつ、 こうして、こうなった



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歌は心の走馬灯、歌は世につれ、
 世は歌につれ、
  人生、絵模様、万華鏡…



「哀しみの白い影」





P R :

Bu

隙間産業(ニッチ市場)

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