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2017年7月17日 (月)

妄想劇場・歴史への訪問

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昨日という日は歴史、今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー


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この世で最も金持ちの国とはどこなのでしょうか?
ドバイ? アメリカ? スイス? かつてそれらの国を越え、
地上の楽園と言われたのが、南太平洋の小さな島
・ナウルでした。

東京都の10分の1、直径2キロほどのこの小さな島では、
税金はゼロ、病院はタダ。 働くことがないどころか、
住民たちは人生で働いた経験が一度もないので、
『働く』ということの意味すらわかっていません。

食事はすべて外に食べに行きます。
しかし、レストランを運営する人すらもいないので、
中国人が経営している中華料理屋で食事を済ませます。
なにもしなくても毎月莫大な年金が政府から
振り込まれてくるため、友達と遊んだり、
南の島でぼーっとしたり、恋愛したりしているだけで
大金持ち。

結婚すると、国から一戸建ての家まで建ててもらえます。
人々の生活は、ぶらぶらするか、お酒を飲むか、
車を走らせるか。 小さな島には道路が一本しかなく、
スクーターでも30分で一周できる程度のものなのですが、
ありあまるお金によって、一日中ベンツなどの高級車が
走り回っています。

走る意味は特に何もなく、「なんか暇だし、
走ってると涼しいから」。 通常は南の島であれば、
お金がないので観光客に来てもらうことが
産業になります。 そのために住民たちは必死で
観光客に対するおもてなしを考えますが、

ナウルの人々は、お金だけは有り余っているので、
まったく誰にも来てもらう必要がありません。
むしろ、観光客がくると邪魔であると考えているため、
非常に閉鎖的で、国外に情報が流れることが
なかったのです。

地元民たちは誰も働かず、空港などもあるものの、
すべての経営に外国人を雇って済ませているため、
働いている人間は国会議員18人だけ。

議会などの政府機関も、ほとんど平屋建ての一軒家で
すべてをまかなっています。
なんやかんやしているうちに、2003年には総理大臣が
2人生まれるという事態まで起き、
さらに国にたった一台しかない電話が壊れたため、
世界から音信不通に。

ナウルに最も親しい国であるオーストラリアは、
この時このように発表しています。
「ナウルがよくわからん!! 
総理大臣も知らんまに2人いるし、電話も全然
繋がらなくなった! 
国がまるまる行方不明になった!!」  

この現代社会に、お金があふれるほどあり余り、
誰もが好き勝手しているナウル。 果たして、
ナウルとはどんな国なのでしょうか?
なぜこんなにお金があふれているのでしょうか?
ナウルは、誰もが夢に見るような地上の
楽園なのでしょうか?

アホウドリの糞でできた島 ナウルは南太平洋にある
美しく小さな島です。
もともとサンゴ礁がつらなっていたのですが、その上に
アホウドリが糞をしていき、それが数万年
繰り返されているうちに、やがて島となりました。

このアホウドリの糞こそが、島の人々を豊かにしている
理由なのです。
アホウドリの糞は、サンゴ礁とまざり合うことで
『リン鉱石』と呼ばれるものに姿を変えていき、
このリン鉱石は、非常に素晴らしい肥料として
高値で売買されます。

なんとピーク時には1年間で200億円以上の売上があり、
1980年から2000年までの20年間でのトータル売上は
5000億円にものぼりました。

ナウルに住んでいるナウル人はたったの5000人
ですから、ざっと1人1億円の産業です。
さらに働かないナウル人の生活を支えるため、
4000人もの外国人が、レストランやホテル、
政府の役職に就くため出稼ぎに来ています。

ナウルが地上の楽園と言われていたのは、
南の国の小さな美しい島に、のんびりした時間と
豊かさがあふれ、何の悩みもなく生活していけるからです。

Google Mapsで島の写真や美しさを見ることが出来ますが、
恐ろしいほど美しいです。
南の島としての美しさだけではなく、文明がごつごつとした
違和感で入り込み、異常なノスタルジックさを感じさせます。

南の島に不釣り合いな、リン鉱石の採掘場
なにか見ていると切なくなる光景です  
ナウルは島全体がリン鉱石なわけですから、
豊かさを保つために、ありとあらゆる場所が
掘り起こされていきます。

そんな採掘の作業さえもすべて外国人に任せ、
ナウルの人々はそこから得るお金だけをもらっています。
島が穴ぼこだらけに削り取られ、昔ながらの住宅も壊され、
人が住めるところはなくなり、ついに道路沿いにしか
住宅が建てられなくなりました。

森におおわれていた島はぼろぼろになり、
農業を行うことは出来ません。 しかし人々は、
そもそも農業という仕事自体を知らないのです。
働いたことがないという信じられない裕福さと幸せは、
いつしか、働いたことがないという強烈な
ハンディキャップとなって襲いかかってくることは
自明の理だと言えるでしょう。 1

968年の独立以降、なに不自由なく暮らしていた
ナウルの人たちでしたが、年を経るごとにリン鉱石は
減少し、ついに強烈な現実がつきつけられることになります。


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永遠につづく富はない

もともと、島がリン鉱石で出来ている以上、島を
削っていけば、いつしかリン鉱石はなくなって
しまうだろうことは分かっていました。

しかし、あまりにも裕福な生活と、生まれた時から
働いたことのない人々は、危機感というものを
感じられなかったのです。

18人の政治家たちは、未来のためになにかして
おかなければと焦り、リン鉱石で得た莫大なお金で、
リン鉱石がなくなった後も遊んで暮らせるように
準備をし始めました。

「お金だけはあふれるほどにある! 
このお金でなんか空港始めたりとか、
海外のホテルとか買って家賃収入で暮らすとか、
なんかいろいろ方法あるよ! 

たった5000人の国民だよ!? 
何百億円も手元にあるのに、みんなが暮らせなくなる
わけないじゃん!」 そのはずでした。

しかし、ここからナウルは、働いたことがないという
大きなハンディキャップを痛烈に実感させられることに
なるのです。      

莫大なお金を騙し取られる

お金はあるし、どんなものでも買える。
買って買って、どんどん増やしていこう。
ここまで決めたナウルの政治家たちは、このお金の
運用すらも、外国人に投げっぱなしにしながら
進めていきます。 その結果、世界の百戦錬磨な
実業家たちに、とんでもない金額を騙し取られて
いくことになります。

時には、15億円程度の価値しかない病院を、
50億円で買わされてしまったこともありました。
家賃だけで暮らしていこうと、オーストラリアの
メルボルンに高層ビルも建てました。

しかし、この高層ビルにはどんなテナントも決して
入ってこようとはせず、常に廃墟のように静かに
なっています。 それもそのはず、ナウルの人々の
まじめな計画として、もしも自分たちがナウルの島に
住めなくなった時には、メルボルンの高層ビルに
国民まるごと移り住もうと考えていたからです。

将来のシェルター

;それまでは家賃収入用ビルとして作られたこの
『ナウルハウス』は、ナウルの人々にとって
「天才的発想!」だったはずですが、
メルボルンの実業家たちにはこのように映りました。

「え!? このビル借りたとしても、もしかしたら後で
国民大移動してくるかも知んないの!? 
そんならいらねーーーよ、別のとこでいーーーよ!!」
これは当たり前の拒否反応です。  

また、収入を見込んでいたナウル航空も、
誰も観光に来ようという人がいません。
かつては日本から直行便も出ていましたが、
ナウルには本当になにもなく、国民がおもてなしの
精神ゼロという恐ろしいほどつまらない国です。
ナウル航空は、誰も乗ってないのに飛行機だけが
飛んでいるというラジコンみたいな状況で、
やがて閉鎖されていきました。  

90年代からは、ついにリン鉱石の採掘量が減り始め、
しかも数々の海外投資が失敗したため、
莫大な赤字を抱えることになります。
この赤字を埋めるため、まずいことに返済計画も
ないまま、海外に持っていた不動産などを担保にして
借金をし始めましたのです。

この借金も、国際機関などから行えばよかったのですが、
てきとうに海外の民間金融業者からお金を
借りてしまったため、返済に困り、ついには
海外資産を手放すことになりました。
遊んで暮らすための準備のはずだった海外資産を失い、
それでも足りず、ついにはリン鉱石の売上を削って
借金を返済していくとになったのです。

5000億円の売上でたった5000人、十分に
暮らしていけるはずが、いつの間にか考えられないほど
国家運営がかたむいていました。
働くという考え方すら知らないまま海外に出たナウルは、
何もかも搾り取られてしまったのです。  

しかし、このような事業の失敗は日本でもよく行われており、
莫大な税金が無駄遣いされている事実は変わりません。
そんな場合でも、日本人たちは働いており、
政府の失敗を立て直していく力があるのですが、
ナウルの国民たちには働くという概念がなく、
民間経済がない国では、ひとたび国策が失敗すると、
そのまま破滅へと直結してしまうのです。

ようやくナウルの学校では、「世の中には『働く』
というものがある」ということを教え始めましたが、
時既に遅しでした。

破滅を近くに感じて、ナウルの政治家たちは
起死回生の作戦に出ますが、このすべてが失敗して
しまいます。

誰でも銀行を作れるようにしよう

なんとかお金を集めるためにナウルが考えたのが、
誰でも銀行を作れる島にすることでした。
ナウルのような小さな島では、自分たちの思うように
法律を変えられます。 法律を変え、「1800万円あれば、
誰でもうちの島に銀行を設立できます!」と世界に宣伝、

世界初の税金ゼロ、後腐れなし、いつでも
どの国からでも自由に銀行を設立できるという仕組みを
作り上げました。

このアイディアに世界の金持ちが乗り、ナウルの
ひとつの住所に、447件もの銀行が登録される
事態にまで進んだのです。

これでみんなが暮らしていける…と思いきや、
そのうちのひとつがマフィアであり、自分たちの汚い金を
銀行につっこみ、出処不明にして再利用するという、
典型的なマネーロンダリング(お金の洗濯)を始めました。

その総額はなんと700億円。 これによってアメリカに
激怒され、アジア開発銀行レポートのマネーロンダリング
・ブラックリストにまで入れられたことで、銀行事業は
やめざるを得なくなります。

さらにナウルは諦めずに次の一手を打ちます。
国籍を売ろう

次に考えたことが、国籍を売ることでした。
なんか本気でやばいことばかり考えています。
日本では二重国籍が禁止されていますが、
多くの海外では二重国籍が認められていますし、
仕事で長く海外に滞在するビジネスマンなどは、
ビザを取るのがめんどくさいので国籍を取って
しまうこともよくあります。

ナウルは、ナウル国籍を自由に買えるシステムを
作ることに決め、『300万円ほどで君もナウル人になれる』
と世界に宣伝しました。

このシステムもそれなりに受け、ナウル国籍を
買いたいという人が多く現れました。
ナウルの人々は、これでナウルに新しい事業が
できたと思っていましたが、しかし、客のうちの1人が
実はアルカイダで、ナウル国籍で得たパスポートを
9.11の同時多発テロで使うとは思ってもみず、
アメリカからのとんでもない怒りを買います。

アメリカ「9.11のテロ、

なんでアメリカに入国できたのかと思ったら、
てめーのところのパスポート使ってるじゃねか!! 
絶対許さん!!」  
これはそうなるだろ!! ってゆーか
ちゃんと人を見て売ってよ!!  

またしても事業が失敗したナウルに、オーストラリアから
声がかかります。
アフガニスタン難民の受け入れ 以降に起きた
アフガニスタンの戦争で、多くのアフガニスタン難民が
生まれました。 オーストラリアへの亡命を願って、
海をさまよっていた1153人の難民たちですが、
オーストラリアは受け入れに難色を示します。

「オーストラリアで1153人を受け入れるのは
ちょっとできないな…。
そういえばナウルはどうしてんの? 
30億円あげるから、責任全部そっち持ちで9ヶ月
受け入れてくれない?」 責任全部持ちというこの条件。

普通はこのような申し出を受けるのは相当に
ためらいますが、ナウルの人々はアフガニスタン
難民の受け入れを承諾します。
1153人を受け入れることにしたものの、
ナウルには宿泊する場所がまったくありません。

アパートみたいな国営ホテルと、ほとんど民家みたいな
民間ホテルがひとつずつあるだけで、
他にはなにもないのです。
「とりあえずホテルに入ってもらっておこう」と
アフガニスタン難民にホテル住まいをさせますが、
なんと難民から、「こんな国はいやだ!!」と
ストライキを起こされます。 難

民に住むのを拒否されるとは、どれだけ
居心地が悪いのでしょうか?
2001年から始まったこの受け入れは、なんやかんやで
2008年になるまで続きましたが、

この難民受け入れこそがナウルの貴重な収入源でした。
すべての収入のうち、20%はこの難民受け入れ
からだったのです。

難民受け入れがなくなると、大幅に収入が減って
しまうことは避けられない現実でした。
よその国から金をもらおう!!
ここにきて、かなりやけくそ感が漂ってきましたが、
ついにナウルはよその国から金をたかる方法を
とり始めます。

リン鉱石が少なくなり始めた1989年にも、
「昔オーストラリアとイギリス、ニュージーランドがうちを
植民地・信託統治してた頃、みんないっぱいリン鉱石
持って行ったりしたから、その分のお金ください!!」と
賠償請求し、90億円近いお金をもらったことがありました。

今回は賠償請求でもなんでもなく、中華人民共和国と
中華民国を相手にした交渉。  
まず前知識として、中華人民共和国(中国)と
中華民国(台湾)は対立しており、お互いに国家で
あることを主張しているものの、どちらかを認めれば、
どちらかが認められなくなる存在であるということを
知っておいて下さい。

たとえば日本は中国を認めていますので、台湾を
正式に国家だとは認めていません。
これは国際マナーでもあり、日本はかなり注意深く
行動しています。

ここでナウルが注意ゼロのとんでもない行動を
起こし始めます。
2002年、台湾と仲良くしていたナウルは、
突然こんなことを言い出しました。
「なんか今急に思ったんだけど、台湾とは
国交断絶しますから!! 
これからは中国とだけ取引しますから!! 
仲良くいきましょうや! 
今後いろいろな面でよろしくお願いします!」

これにより、国交樹立された中国は、130億円もの
援助金を支払います。  
それから3年後の2005年、またこんなことを言い始めます。
「なんていうか今気づいたわ! ぼくが本当に
好きだったのは台湾だってこと! 
よりを戻そうよ!! 

中国のこととかもう知らないんで…。誰それ? 
そんなんあった? 
うちは台湾一筋!! 中国は国交断絶!! 
台湾復交!! いろいろな面でよろしくお願いします!」
これにより、台湾がナウルに対して17億で
飛行機を買ってあげることになりました。

閉鎖されていたナウル航空が再開します。  
えーーッ!! 中国と台湾を両天秤にかけて、
うまいことふたりからお金を引き出してる!!  
信じられねーー中国から130億円ももぎとってる!!!
どうなってんのこの国!? こんなふらふらした外交あり!?

こんなことしてたら、国際社会でどこからも信用されないよ!!  
事実、昔ナウルを植民地にしていたオーストラリアは、
ことあるごとに援助金を支払っていたものの、
ついに国民からは「これ以上援助するべきではない!」
という声も高まってきています。 そらそうだろ!! 

こんなやり方してたら! ちなみに2002年に中国から
130億円、2005年に台湾から飛行機をもらっていますが、
その中間である2004年には、オーストラリアから
17億円の無償援助をいただいています。
もっと言うと2001年には日本も1億円寄付しています。
よそから金たかりすぎ!!!

世界一の金持ちはどこにいったの!?
しかしこれらの行動は、本当にナウルが破滅寸前の
状態であることを示しています。
もはや公務員への給料も払えなくなり、水道も
制限した状態でしか使えず、燃料もなく、2003年には
賃金未払いの外国人から暴動が起き、ついでに
国に1台しかなかった電話も、お金がなくて
止まってしまったのがこの年です。

1970年の独立から30年近く続いた栄光が、
あっというまに崩れ去ってしまいました。
もはや援助金だけが頼りとなったナウルは、
その資金をもとに、ナウルは最後の計画に突入します。      
またたくさんリン鉱石が出るかも!!もっと掘ろ!!

もうだめだこの発想!! と諸外国が言いたくなるような
状態ですが、どんどんなくなっているリン鉱石も、
更に深く深く掘り進めば、第二層があることが明らかに
なってきました。

たった直径2キロの小さな島を形がなくなるほど掘り起こし、
残ったリン鉱石を手に入れ、大事に使えばあと
30年は持つだろうというのがナウル政治家たちの
見通しです。 実際、30年も持てば、今の政治家たちが
年寄りになることであり、今は何も考えなくてすむでしょう。

今のところは。 これこそがナウルを堕落させてきた
原因でした。 あまりにも莫大な財産、
あまりにも豊かな生活があり、目の前に危機がないため、
先延ばしにして、誰もまじめにがんばろうという
発想を持つことが出来なかったのです。

ナウルの政治家とて、『自国の発展』を考えて
いなかったわけではありません。 まずは、
「物を作って売ったらお金が手に入る」ということを
国民に教えなくてはと、魚市場などを設立したことが
ありました。

魚釣りして獲った魚を、あまった分は売る。
そしてお金を手に入れる。 ここから国民に働くということを
教えるつもりでしたが、国民はすでに満ち足りた生活をして、
高級車に乗って外食して、一日中お酒を飲んだり
しているため、魚釣りも趣味で自宅分程度しか
しようとしないのです。

魚市場は店員以外誰もおらず、ただの水槽置き場と化し、
これが本当に意味があるのかと議論になっています。
ナウルにも、やはり今の状況を危機だと思っている
国民がおり、改革派の政治家となって、現状を
変えなければならないと考えています。

そういった人々は、今回のリン鉱石第二層にも慎重であり、
「これが本当に最後の最後、ここで復興しなければ
すべてが終わる」と考えていますが、同時に、
「今までのように何もせず楽に暮らしたい、
俺の収入だけは確保しといてくれたらそれでいい」という
保守派の声も根強く、ナウル議会で争われています。

世界一の富豪であり、極小国家であったナウルが
どのような結末を迎えるのか、世界中が注目しています。      
栄光の果てに 世界で一番の金持ち。

美しい南の島の生活。 何の悩みもなく、
何も考えることなく毎日幸せに過ごしていられる。
地上の楽園と言われたナウルは、楽園の体験を
大きなツケとして、何倍返しにして支払わされる
ことになっています。 今さら戻ろうとしても、
石器時代の生活には戻れない。

ナウルはオーストラリア、イギリス、ニュージーランド、
日本、アメリカなどからの植民地や信託統治の
時代を経て独立した国ですが、リン鉱石に頼りすぎ、
民間経済や政府も整わないままに独立したことは
本当に正しかったのでしょうか?

ナウルの情勢が報じられるたび、話題に上るのは
次のようなことです。  
「もっと、リン鉱石があるうちに、うまく運用しておけば
よかったのに。
無駄遣いしなければ、今でもゆとりを持って
生活出来たのに…」  

実際にそれは正鵠を射ているでしょう。 しかし、
これはナウルだけの話ではないのです。
リン鉱石があるうちに、いつかなくなるその未来を
見つめて行動していけばよかった…

では我々の文明は、いつか石油がなくなる未来を
前にして、十分な備えをできているのでしょうか?
電気自動車や天然ガス、水素、シェルオイルなど、
多くの新しい石油の代替品が開発されていますが、
それら新資源・新技術を製造し社会で運用するためには、
多くの石油が必要なのです。

もしも石油がなくなれば、確実に現在の文明は
ストップします。 そうなりますと、ナウルの未来は、
即刻我々の未来そのものとなります。

実際に、世界幸福度ランキング1位だったノルウェーは、
天然資源をもとに豊かな財政と国民の幸せを
維持していましたが、ついに天然資源が枯渇し始め、
「やばくなってきた!!」と声明を発表しています。

我々がナウルの事実を見て、気付かされるべき点も
とても多いでしょう。   また、ナウルが陥っている
過酷な未来は、我々にもうひとつの事実も
示唆してくれます。

それは、お金だけでは、決して人間は幸せには
生きていけないということです。
発展途上国に支援を行う際、よく「資金援助だけでは
不十分」だと言われます。

貧しい国にお金をあげただけでは、その国は
自分で立ち上がれる力をなくしてしまい、
一時的に裕福になっても、その後いっそう
助からない状態になってしまうということです。

これはナウルの現状を見ればよくわかるはずです。
ですから、発展途上国への援助は金銭ではなく、
インフラ整備にあてられています。
水道などを整備して、生きるためだけで精一杯に
なるのではなく、勉強できる時間を作ること。

さらに学校を建てて、国民が新しい世界を
見られるようにすること。
これにより、初めて発展途上国が自分で
生きていける力がつくのであり、先進国から
金銭を得るだけでは決して得られない、

国家の安定を得ることができるのです。
こういった言葉は、ナウルの現状を見ていると
痛感させられます。

ナウルは植民地を経て独立していますが、
先進国に教えられるがまま近代国家になった
といっても、国家が破綻すれば、いつまた
オーストラリアなどの属国になってもおかしくない
状態です。

リン鉱石だけを得ることは、ナウルの幸せには
つながりませんでした。 人にあげるための優しさは、
一時のものではなく、その国の未来を考えた
ものであるべきなのです。
・・・ 
・・・
おしまい


鬼が餅つきゃ、閻魔が捏ねる、そばで
  地蔵が食べたがる


感動できない実話
アグリーと呼ばれた野良猫  






P R :

Bu

隙間産業(ニッチ市場


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