« 妄想劇場・一考編・ニュースの深層 | トップページ | 妄想劇場・韓信外伝 (馬邑失陥) »

2017年8月 7日 (月)

妄想劇場・「歌物語」

V01511111151


信じれば真実、疑えば妄想・・・


「大都会」は、1979年11月21日にクリスタルキングが
リリースした楽曲で、翌1980年の2月〜3月にかけて
連続6週間ヒットチャートの首位を独走し
ミリオンセラーを記録した。
      
ロングのカーリーヘアー、田中昌之と、パンチパーマ+
サングラスのムッシュ吉崎のツインボーカルをメインに
据えたバンド、クリスタルキング。
そのビジュアルの異様さから、北斗の拳の主題歌の
話が来るなど当時から半ばイロモノ扱いの感もあった。
      
また、『大都会』のインパクトがあまりにも強すぎたせいで
損な立ち位置にいたことは否めない。
      
静かなピアノから始まるこの曲は、無駄な部分を
そぎ落としたベース、ギター、ピアノ、それぞれの
互いに邪魔しあわない演奏がむしろ魅力的だ。
このことで田中の超ド級のファルセットボイスが
生きている。
      
楽曲誕生のきっかけは、こんなエピソードだったという。
1978年の秋、ポプコン本選大会で円広志が
「夢想花」でグランプリを獲得。
クリスタルキングは入賞に終わっていた。
      
「お前ら、九州の男やったらもう一回勝負するよね?」
ポプコンのスタッフによるこのひと言がグランプリを獲って
区切りをつけるはずだった彼らに火をつけた。

「次は絶対にグランプリを獲る!」 そう奮起した彼らが
作った曲がこの「大都会」だった。
「前回はあの;夢想花;のサビのインパクトに
負けただけだから、とにかくサビのフレーズで審査員を
驚かせればいい。

田中の高音で歌メロが始まればビックリして審査員が
マルをつけるやろうって(笑)」
翌1979年秋、宣言どおりに「大都会」はポプコンで
グランプリを受賞し、さらに続けて第10回『世界歌謡祭』
グランプリも受賞した。

当時、曲のタイトルから東京やニューヨークなどを
連想する人が大半だったというが;この作詞を共作した
一人でもあるボーカルの田中昌之によれば、歌の舞台は
博多(福岡)だったという。

クリスタルキングのメンバーが育った当時の
佐世保市から見た福岡市(博多)は、まさに;大都会;だった。
田中はあるインタビューで当時のことをユーモアたっぷりに
語っている。

「佐世保から見るととにかく博多は都会だったんです。
当時は博多に行こうとすると選別を頂くくらいの距離感が
あったんですよ(笑)
佐世保に比べると道路が広くて足がガクガク震えた
記憶があります(笑)」

1970年代前半、ベトナム戦争の真っただ中で彼らは
佐世保の米軍キャンプやクラブで米兵などを観客に
ライブをやっていたという。 そういった環境で腕を磨いた
彼らは、1975年に博多のディスコから好待遇で引き抜かれる。
しかし、そこで待ち受けていたのは厳しい現実と
葛藤だった;。

当時、彼らは「ポプコンはアマチュアのためのコンテストだから
自分達のようにすでに音楽で金を稼いでいる;箱バン;は
出場してはいけないものなんだ」と勘違いしていたという。

ある日、関係者から「そんなことはない、君達にも
チャンスはある!」と聞き、その誤解が解けたときに
彼らは決断をする。

「クリキンで6年間やってきたことにケジメをつけたい!」
彼らは夜の9ステージ(夕方6時から朝4時まで)を
休む間もなく働いて金を貯め、少し余裕ができたところで
ステージ数を少なくしてコンテストのための練習に
励んだという。

リーダーの吉崎勝正は当時のことをこう振り返る。
「入賞だけではレコードデビューはできなかった。
ならば次は絶対にグランプリを獲得してデビューするんだと。
それでみんなと相談して、とにかくクリキンの最大の
武器であるツインボーカルを活かすこと、

そしてハッタリを利かすために田中の高音を曲の冒頭に
持ってこようと;それだけで決めたんです。」
彼らの狙いどおり、当時の担当ディレクターだった萩原暁は
こう語っている。
「出だしの田中くんのハイトーン、あれで決まりでした。」

・・・
      

B15111

      
「大都会」高音を草野球で失う、
元クリスタルキング田中昌之の悲劇。
      
1989年のある日、バンド仲間たちと草野球を
楽しんでいたときのこと。
サードを守っていると強烈なゴロが飛んできたため、
華麗にさばこうとしたところ、喉にボールが直撃して
声が出なくなるという悲劇が起きてしまった。

それから自慢のハイトーンボイスは戻ることなく、
「ほとんどガラガラの声」になってしまったという。

      
作詞 田中昌之・山下三智夫・友永ゆかり、
作曲 山下三智夫、編曲 船山基紀
1979年(昭和54年)11月21日、キャニオンレコード




      
あー果てしない 夢を追い続け
あーいつの日か 大空かけめぐる
参考文献『フォーク名曲事典300曲』
      
      
Author :TAP the POP
http://www.tapthepop.net/       


・・・




A131111




P R :

Bu

隙間産業(ニッチ市場)

« 妄想劇場・一考編・ニュースの深層 | トップページ | 妄想劇場・韓信外伝 (馬邑失陥) »

妄想劇場」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1772781/71359723

この記事へのトラックバック一覧です: 妄想劇場・「歌物語」:

« 妄想劇場・一考編・ニュースの深層 | トップページ | 妄想劇場・韓信外伝 (馬邑失陥) »

最近のトラックバック

2017年11月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
フォト
無料ブログはココログ

流れ雲(^o^)