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2018年8月11日 (土)

韓信外伝 -春秋の光と影(兵法家)

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アングラ小説です、不快感がある方は、
読むのを中断して下さい



Kensin1


メジャーでは無いけど、 こんな小説あっても、
良いかな・・・



Kansin

春秋末期の楚は、愚者たちによって
統治されていた。
能者は他国へ流れ、賢者はそねまれ死を
強要される。
しかし変革に立ち上がった者たちにも行動に
統一性は見られないのであった。

ある者は祖国を改革しようとし、ある者はあえて
祖国を滅ぼす、と主張する。
彼らはそれぞれに信念があり、正しかった。
誰が間違っていたというのか。 ・・・



韓信外伝 -春秋の光と影(兵法家)

伍子胥には、闔閭がいきなり難問を突きつけた
ように思えたのだが、孫武は常日ごろから
それについての解答を用意していたのであろう。

彼の返答は、まったく滞りがなかった。
「ということは、おぬしは基本的に……
自分たちから攻め入ってはならぬ、と言いたいのか」
闔閭の質問に、孫武は再び明確に答えた。

「いいえ、そういうことではありませぬ。
絶対に勝てる戦いしか、仕掛けてはならぬ、
と言っているのです」「ふうむ……」

「第二編で言及しておりますが、『兵を知るの将は、
民の命を司り、国家の安危を決する』……

なお、この場合の将とは、王という言葉に
置き換えても差し支えございません。

戦争には利害が生じます。民の命を危機に
晒してまで戦争をするからには、必ず勝ち、
それによって生じる利を得なければなりません。

敗れれば害を被るばかりか、国家の存亡に
関わります。
それが王としての心構えでありましょう」
そして彼はさらに付け加えた。

「また、たとえ勝ったとしても、長引く戦闘は
百害あって一利なしです。
戦争には、種々雑多の費用がかかります。
勝利によって得られる利益が、かかった経費を
下回れば、国家は間違いなく破綻します」
闔閭は次第に不機嫌な表情を示し始めた。

「建前はわかった。
しかし余が本当に知りたいことは、おぬしの言う
その建前が、実践できることなのかどうかなのだ。

そうだな……第七編にある『鳴りものや旗で、
兵士たちの耳目を統一させる』……
これについてはどうだ。

古来から戦場では鳴りものや旗印は多用されてきた。
にもかかわらず、戦争では勝つ者と敗れる者が
存在する。

おぬしの意見から推測するに、敗れる者は
その使い方に誤りがあったということだろう。
できればおぬしにその正しい使い方を
ご教示いただきたい」

「承知いたしました」驚くことに、孫武は快諾した。
闔閭はそんな孫武に驚きながらも、追及をやめない。
「宮中の女どもを使って、試みてくれまいか」
「わかりました」傍らで見守る伍子胥は、
言いようもない不安に襲われた。

孫武はいま、自身が唱える「戦争の厳しさ」を
証明しようとしているに違いなかった。

宮中の百八十名の美女たちが庭へ連れてこられた。
孫武はこれを仮想の兵士に見立て、
二つの隊にわけた。

そして特に闔閭の寵愛の深い二人をそれぞれの
隊長に任じたうえで、全員に鉾ほこを持たせた。
孫武は彼女たちに問いかける。

「お前たちは皆、自分の胸と左右の手、そして
背中を知っているな?」
女たちは口々に答えた。「存じています!」
かしましい女たちの声。

物見台の上からその様子をうかがっていた
闔閭は面白そうに笑みを浮かべた。
だが孫武は真剣な表情を崩さない。

「私が前と言ったら、お前たちは自分たちの
胸を見ろ。
そして左と言ったら左手を、右と言ったら
右手を見るのだ。
後ろと言ったら、後ろを向け。わかったか?」
「わかりました!」

女たちの黄色い声が庭全体に広がった。
その陽気に溢れた空気の中、
ひとり孫武は斧やまさかりなどの刑具を
並べている。

いったい、なにをするつもりだ。
伍子胥は、この場で孫武が刑具を並べたことの
意味を考えた。

しかしこのとき闔閭の隣にいた伍子胥には、
口出しすることができない。
孫武は何度も繰り返し、先ほどの命令を
女たちに伝えていた。

「よいか、これは軍律なのだ」最後に孫武は
そう口にしたが、女たちの態度はまるで
遊戯を楽しんでいるかのようで、緊張感がない。

しかし孫武はそれを意に介さぬ様子で、
軍令を発した。
彼は太鼓を打ち鳴らし、「右!」と叫んだ。
このとき、女たちははじけるように笑った。

経緯を知らない彼女たちにとって、これは
軍隊ごっこに過ぎず、ひとり厳粛な顔をして
真面目に取り組んでいる孫武の姿は、
滑稽そのものであったのだ。

王である闔閭も、この様子に笑った。その笑いは、
失笑と言って差し支えない。
「くだらぬ」闔閭は、伍子胥に向かってそう漏らした。
伍子胥は、それに反論できない。

どうするのだ。孫武よ……。
彼には、眼下の孫武が、女たちの態度に手を焼いて
いるように見えた。

しかし台上を見上げた孫武と一瞬目が合ったとき、
その続きがあることを彼は確信した。
まずいことになるかもしれない、と伍子胥は思ったが、
やはり口出しはできない。
こうなった上は、すべてを孫武に任せるしかなかった。

「取り決めが明白さを欠き、なおかつ軍律の
説明が不充分であったとすれば、大将たる私の
咎でございます」孫武の大きな声が響いた。

そして彼は女たちに向き直り、またも命令を繰り返した。
その様子を見た闔閭は、まだやるのか、とでも
言いたそうな表情をした。

再び孫武が打ち鳴らす太鼓の音が響いた。
「左!」しかし女たちは、またも笑った。
このとき、孫武の目つきが厳しさを増した。

「取り決めが明白さを欠き、なおかつ軍律の
説明が不充分であったとすれば、大将たる私の咎だ。
しかしすでに軍律は明白である。

にもかかわらず法に従わぬのは、役目を
負っている者の罪であると言うしかない!」
女たちのかしましい声が消え、庭に一瞬の
静寂が訪れた。その静寂を、孫武は打ち破る。

「衛士! この二人の隊長の首を落とせ!」
闔閭は思わず台の上で立ち上がった。
「よせ! おぬしが兵を用いる腕前はよくわかった。

余は、そこの二人がおらぬと食事もろくに
美味く感じないのだ。どうか殺すな。
これは王命だぞ!」

しかし孫武には受け入れる様子がない。
伍子胥は、背中に冷たい汗が流れるのを感じた。
「私はかりそめながら、すでに王命を受けて
大将の任を受けております。

古来から言うではないですか。『将たるものの
軍にあれば、君命も受けざるものなり』と!」
孫武は叫び、王の目の前でその寵姫二人の首を
斧で切り落とした。

彼が刑具を揃えておいたのは、事態がこうなることを
あらかじめ知っていたからであったのだ。
孫武は二人の美女の首を見せて回ったあと、
次の位の者をあらためて隊長に任じた。

そして何もなかったかのように、彼は命令を発した。
太鼓を打ち鳴らし、右、左と次々に指示する。
女たちは粛然としてそれに従った。
もはや声を立てる者は、誰ひとりいなかった。

「兵は、整いました。王よ、下りてきてご覧願いましょう。
いまや彼女らは、火の中にでも飛び込む!」
孫武は闔閭にそう伝えたが、そのいいざまは
闔閭の甚だしい不興を誘った。

「いや、将軍よ。どうか宿に帰って御休息いただこう。
余はこれ以上見物したいと思わぬ」
この言葉を受けた孫武は、あえてそれ以上
闔閭を誘おうとはせず、ただひと言だけを残した。

「王さまは言を転がすばかりで、実際に
行動するお力がないとお見受けした」・・・
孫武は去って行った。剛胆を謳われた伍子胥も、
このときは生きた心地がせず、いたたまれずに
その場を辞去した。

・・・つづく


愚人は過去を、賢人は現在を、狂人は未来を語る・・




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広島市の女子高校生のA子さんは、小児マヒが原因で
足が悪い女の子でした。
A子さんが通う高校では、毎年7月のプール解禁日に、
クラス対抗百メートル水泳リレー大会をしています。

男女二名ずつがそれぞれ25メートル泳ぐ競技です。
A子さんのクラスでこの大会の出場選手を決めていた時、
女子一名がどうしても決まりませんでした。

早く帰りたいクラスのボスは
「A子はこの三年間、体育祭、水泳大会に一度も
出ていない。最後の三年目なんだから、お前が参加しろ」
といじわるなことを言い出しました。

A子さんは誰かが味方すると思ったけれど、
女生徒は何か言えば自分が泳がされると思い、
みんな口をつぐんでいます。

男子生徒もボスのグループに憎まれたくないから、
何も言いませんでした。
そして、結局泳げないA子さんが選手になったのです。

彼女は家に帰り、お母さんに泣きながら訴えました。

するとお母さんは
「お前は来春就職して、その会社で何かできない仕事を
言われたら、また泣いて私に相談するの?
そしてお母さんがそのたびに会社に行って、
うちの子にこんな仕事をさせないでくださいって
言いに行くの?」

そう言ってすごく怒り、 A子さんを突き放しました。
A子さんは部屋で泣きはらし、25メートルを歩いて渡る
決心をし、そのことをお母さんに告げに行きました。

お母さんは仏間で「A子を強い子に育ててください」と、
必死に仏壇に向かって祈っていました。・・・

水泳大会の日、水中を歩くA子さんを見て、
まわりから笑い声やひやかしの声が響きました。
彼女がやっとプールの中ほどまで進んだその時、
驚くべきことが起こったのです

一人の男の人が背広を着たままでプールに飛び込み、
A子さんの隣のコースを一緒に歩き始めたのです。
高校の校長先生でした。

「何分かかってもいい、先生が一緒に歩いてあげるから、
ゴールまで歩きなさい。
恥ずかしいことじゃない、自分の足で歩きなさい」
そういって励ましてくれたのです。

一瞬にしてひやかしや笑い声は消え、みんなが
声を出して彼女を応援し始めました。
長い時間をかけて彼女が25メートルを歩き終わった時、
友達も先生も、そしてあのボスのグループも
みんな泣いていました。
・・・





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