« 妄想劇場・妄想物語 | トップページ | 妄想劇場・歌物語 »

2018年9月13日 (木)

妄想劇場・妄想物語

350

TVドラマ『白虎隊』の主題歌です。





Logo142111


113111212


Kasa11111

じいちゃんとばあちゃんは2人で暮らしてた。
ばあちゃんは認知症が進んでた。
じいちゃんが介護してた。

いろいろ大変だったみたいだけど、
会話はできているようで、
じいちゃんは、人が思うほど大変じゃないよって
言ってた。

ばあちゃんの家に行くと、いろんな事が紙に
書かれていた。

「冷蔵庫は閉めましょう」「電気は消しましょう」
「トイレはこちら→」「ふく、くつしたはここ↓」
とか、いろんな字がじいちゃんの手で半紙に
筆書きされていた。

書いてあれば、おばあちゃんは理解できるし、
言いつけもちゃんと守ってくれるんだって。

じいちゃんはいつも一緒にいてあげたけど、
どうしても区役所とか病院に薬をもらいにとか
出かけることがあった。

そんな時も「外には出ないこと」と玄関に書いて
おけば、おとなしく待っていてくれたそうだ。
それでもやはり心配だから、
じいちゃんは出先から大急ぎで帰宅していた。

ある日、じいちゃんが何かの用件で出かけた。
もちろん玄関には「外には出ないこと」と書いて
おいた。
それなのに、じいちゃんが戻ってきた時には、
ばあちゃんは救急車で運ばれた後だった。

ばあちゃんは家のすぐ前で、交通事故に
遭ってしまったのだ。

じいちゃんが駆けつけると、待っていたかのように、
ばあちゃんは、じいちゃんの手を強く握り、
その後あっけなく亡くなってしまった。・・・

じいちゃんはとても悔やんだ。
家族全員が悔しかった。
今まで書いてあることは必ず守ってたのに、
なぜ家を出たんだろう。

家族同然の付き合いをしていた隣のおばちゃんが
話をしてくれた
事故の直前、急に雨が降ってきて、
隣りのおばちゃんは、布団を取り込みに
庭に出たそうだ。

そして、ばあちゃんが傘を持って慌てて道路に
出るのを目撃した。
おばちゃんは、急ぎばあちゃんの後を追いかけたが
間に合わなかった。

見通しの悪い交差点の赤信号を渡り、
車も、降り始めた雨で視野を妨げられた模様。・・・

日ごろから、じいちゃんは鍵をかけての閉じ込め
状態を避けていた。
ばあちゃんが可哀想だという気持だけでなく、
もしも万が一の火事を考えてのことだった。

思えば、じいちゃんが勤めていた頃、
ばあちゃんは雨が降ると、必ず駅までじいちゃんを
迎えに行ってたそうだ。
ちょっとでも雨が降ると必ず迎えに行って
たんだって。

雨を見て、じいちゃんが家に居なくて、
ただそれだけで、ばあちゃんは落ち着きが
なくなったのだろう。

昔の行動が反射的によみがえり、
傘を持っていこうとしたのに違いない。
それだけ、じいちゃんが好きだったんだ。

じいちゃんもばあちゃんが好きだった。
じいちゃんもしばらくして、追うように病気で
天国へ行った。

今はもう二人ともここにいない。
だけど、じいちゃん、ばあちゃん達は
幸せだったんだと思う。
いつもお互いを労わりあっているふたりだった。

・・・



A3311



B544111

じいちゃんは、定年退職後バラの手入れに
第二の人生を見いだした。
朝から晩まで、庭中に置いてある100株以上の
バラの鉢の世話に明け暮れている。

時々品評会などにも出品し、好成績を
おさめているらしい。

消毒などで近所の人たちにご迷惑をかける
こともあるので、じいちゃんはバラが咲いたら
惜しげもなくあちこちに切り花として配る。

通りすがりの人がほめただけでも、
じいちゃんは花束にしてバラをプレゼントする。
近所の公民館、幼稚園、グループホームなどへも
寄贈している。

病院のロビーにも欠かさず届けているので、
受付の人や先生ともなじみになっている。

じいちゃんは風邪をひいてしんどくなって近所の
病院にいくと、特別に待ち時間なしにしてもらえたと、
嬉しそうに話していた。

じいちゃんのバラは大好評で、地域をあげて
じいちゃんを応援してくれる。
窃盗の多い地域だけど、じいちゃんの鉢だけは
誰も取って行くことはなかった。

今までは・・・。

じいちゃんはバラの盆栽にはじめて挑戦した。
何年目かの春、あまりにみごとに咲いたので、
地域の公民館の作品展に出品し、
○○公民館祭芸術賞を受賞して、鼻高々だった。

まるでサクラのように古風に咲くバラの花は
本当に美しくて、じいちゃんは地域の人にも
もっと見てもらおうと、玄関先に出しておいた。

月夜の晩には暗闇に凛として、それはそれは
美しい花だった。
ある朝じいちゃんが玄関に出ると、鉢はなかった。
はじめて盗まれて、じいちゃんは呆然としていた。

鉢は近所の主婦が持っていたのが分かった。

その主婦の近所の人数人が、
「この花は○○さんちのじいちゃんが
咲かせたものだ」
「なぜじいちゃんとつきあいのない貴女の
家にあるの?」と口々に尋ねたらしい。

主婦は泣きながら、つい魔が差して盗んだことを
白状し、近所の世話好きママに連れられて
わが家まで謝りにきた。

じいちゃんは、
「その鉢はこの人にあげたものだ」と言い張り、
鉢を受け取らなかった。

付き添いのご近所ママが帰ったあと、
じいちゃんは、その主婦と長い時間話をしていた。

主婦はお金がないわけではなく、仕事と浮気に
夢中で家庭を顧みない夫と、育児疲れとで
ぼろぼろになっていたそうだ。

そんな時に、つい美しいバラに目を奪われてしまったと、
泣きながら告白したらしい。

じいちゃんは主婦に改めてバラの鉢をプレゼントし、
じいちゃんの庭で一緒にバラの手入れをしようと
提案した。

主婦はその後気持をあらためて、じいちゃんに
師事しバラの育成を学んだ。
その結果、主婦の家はご近所で有名な第二の
バラ屋敷となった。

花の咲き乱れる主婦の屋敷には園芸好きの
人たちが出入りするようになり、
孤独で引きこもりがちだったかつての主婦は
すっかり明るくなった。

浮気ざんまいだったご主人も主婦のところに
無事帰ってきた。・・・


00241

« 妄想劇場・妄想物語 | トップページ | 妄想劇場・歌物語 »

妄想劇場」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1772781/74203793

この記事へのトラックバック一覧です: 妄想劇場・妄想物語:

« 妄想劇場・妄想物語 | トップページ | 妄想劇場・歌物語 »

最近のトラックバック

最近のコメント

ウェブページ

2018年9月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
フォト
無料ブログはココログ

流れ雲(^o^)