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2018年9月18日 (火)

妄想劇場・the ライフ

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恋はまことに影法師、いくら追っても逃げていく。
こちらが逃げれば追ってきて、
こちらが追えば逃げていく。
  ・・・(シェイクスピア)


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「貧困」「格差」を体現する存在として言及される
シングルマザー。

必死で生活を維持する彼女たちの姿は、
現代日本社会で女性たちをめぐる状況の
縮図でもある。 ・・・

「がんばっている」「貧困」「かわいそう」のはざま

日本でも多くのシングルマザーは、大変な状況の
中でもなんとか子どもを育てているし、社会的な
手当もゼロではないのでそれなりの
支援も受けている。

楽しみもあるし、生き生き暮らすシングルマザーも
たくさんいる。
他方では、貧困率54.6%に表象されているが、
生活が苦しく希望がなく、なんとか生きている
状態の人もいる。・・・

生活が破綻しさまざまな危機的状況に
陥っている家庭もある。

しかしネット上で流布されているシングルマザーに
かかわる言説は「しんどい」「貧困」か、あるいは
「がんばっている」「生き生き」に分裂して
いるのである。どちらが本当なのだろうか。

逆境だからこそ「がんばっているシングルマザー」
もいる。
また、自分を表現するときにしんどいと言ったら
気力が崩れてしまうような気持ちもあるのである。

一方で夫の抑圧から解放されて、貧乏でも
生き生き暮らしているということも本当なのである。

シングルマザーは、「しんどい」「貧困」
「がんばっている」で表現される、きわどい
生活をしているといえる。
その生活は「学歴」「親族支援」「継続就労か否か」に
よって大きく異なる状況がある。

シングルマザーの大半が働くが、就労収入は
低空飛行5年ごとに行われている「母子世帯等調査」
(厚生労働省)によると、日本のシングルマザー
(母子以外の同居者がいる場合も含め、
20歳以下の子どもがいる母子世帯)の数は
123万8000世帯(父子世帯は22万3000世帯)であり、
年々増加している。
1973年当時と比較すると約2倍となっている。

シングルマザーの平均年齢は40歳で、
ひとり親になった経緯は、離婚によるものが
80.8%で、続いて非婚の出産7.8%、
死別7.5%と続く。

シングルマザーの年収は223万円である
(児童扶養手当や年金生活保護費などの
社会保障給付や養育費・仕送りなどを含めた額)。
就労率は80.6%と高いが平均就労年収は
181万円と低い。

この状況は、女性の賃金そのものが安いことが
関係している。

2010年の「民間給与実態統計調査」によれば
年収200万円以下で働く女性の割合は
約43%である。
しかも、年々非正規で働く男女が増え、
働く女性のうち7割近くが非正規労働者である。

実は、シングルマザーが貧困であるというより、
女性全体が日本では貧困なのである。

日本は男女の賃金格差が大きい国である
といわれているが、特に子育て中の男女の
賃金格差を見ると、日本の女性は男性よりも
6割も低い数字だ。

このため、日本では特に「母親であることは
高くつく」といわれている(OECD 統計)。

根強い「男性稼ぎ主システム」のしわ寄せ

こうした女性の賃金が低く、特に子育てしている
女性の賃金か低いのは、「男性稼ぎ主」システムが
日本に根強いからである。

日本では、高度経済成長期に、長時間労働をする
夫と無業あるいは補助的な仕事をして家事、
育児、介護をすべて引き受ける妻、そして子ども
という家族を標準モデルとする男性稼ぎ主システム
をつくりあげた。

年金の第三号被保険者、税制の配偶者控除、
賃金の配偶者手当などがこのシステムを支える
大きな要素である。

現在も日本の女性は、結婚と出産期に6割が退職し
専業主婦となるため、女性の年齢別労働力率は
M字型カーブを描き続けている。

こうした働き方と社会保障における男女の生き方を
規制してきた男性稼ぎ主システムにより、もっとも
しわ寄せを食っているのがシングルマザーである。

子育て中の女性には補助的な仕事しか与えない
労働市場で、子どもを育てるために賃金を得て
いかねばならない。

結婚出産で仕事を辞めず継続就労してきた女性は
離婚しても経済的ダメージは比較的少ない。

シングルマザーの「階層」問題

働くシングルマザーのうち、約4割が正社員等で、
5割以上は非正規で働いている。
この割合は年々非正規が多くなっている。

パート、アルバイトで働くシングルマザーの平均年収は
125万円である。
正社員で働くシングルマザーの平均年収270万円に
比較して、各段に少ない。

もうひとつ注目すべきなのは、シングルマザーの
いわば階層の問題である。

シングルマザーのうち中学校卒業の学歴の人は
比較的多く、13.3%である
(シングルファーザーは15.4%)。
ふたり親世帯の母親の学歴では中卒は
5%であるという。

中学校卒業が最終学歴のシングルマザーの
平均年収は129万円である。
日本では中卒では、取得できる資格が限られており、
職種も限定され、非就労の人や働いても非正規の
人が多くその結果収入も低い。

実際にシングルマザーの生活

ギャンブルにはまった夫と離婚、子どもの不登校も
乗り越える
Aさんは現在大学生と高校生の子どもがいる
シングルマザーである。
高校卒業後就職したイベント会社では正社員だったが、
夫(公務員)の転勤により仕事を辞めた。

第1子の里帰り出産時に夫がギャンブルに手を出し、
子どもを連れて帰ったときには消費者金融からの
借金が数百万円に上った。親族の支援を得て返済、

債務整理してギャンブルは二度としないという
約束をした夫は、第2子出産時にまたもや
ギャンブルに手をだし、今度はいわゆる闇金から
借りていた。

闇金の取り立ては厳しい。冬にガスが止められた家で、
子どもとAさんは震えながら取り立てに来る男たちに
居留守を使ったという。

しかしAさんは力があった。図書館で情報を得て、
離婚するしかないと思い、両親の家に戻り、
調停を経て離婚。

最初は派遣社員でしか雇ってもらえず、子どもが
病気で入院すれば、付き添いが必要で
仕事の継続は困難だった。

子どもが小学校に入ったころに、中小企業の
正社員になり仕事は一応安定した。
上の子は無事公立高校に受かるが、その後
さまざまな原因で不登校になっていた。
そして親に怒られて家出してしまう。

しかし、彼をフォローする大人もいて、無事に家に戻り、
その後は学習支援の場もあって通信高校を卒業、
大学に進学した。

借金による離婚は多い。
その後、離婚後仕事が安定するまでの困難期と
ともに、その後の子どもが思春期の困難期がある。

Aさんの場合は夫の借金という危機に対応する
力があり、またその後の生活の中でさまざまな
人間関係をつくっていたので、子どもの思春期の
危機にも対応することができた。

生活は楽ではない。
子どもの大学進学費用は、教育ローンと
日本学生支援機構の奨学金を借りている。
後者は子どもに返済の義務が重い。

夫の暴力で離婚後も生活の苦労が続く

ドメスティックバイオレンス(DV)による離婚も多い。
司法統計によると婚姻関係事件の申立動機別の
割合では、「性格が合わない」とともに「暴力を振るう」
「精神的に虐待する」「生活費を渡さない」などの
理由が多い。

Bさんは、4人の子どもを連れて離婚した。
元夫は農家の長男で結婚と同時に両親と同居した。
「嫁」の立場のBさんは、風呂を薪で炊き
入浴できるのは最後で、体が浸かる湯も
なかったという。

4人の子どもが生まれたが「嫁」いじめに耐えきれず、
夫の両親と別居した。
その頃から夫が転職、仕事がうまくいかなくなり、
借金とともに暴力・暴言が始まった。

夫の暴力で警察を呼んで別居。
離婚後にレストランのウェイトレスをして得る
収入は5万~6万円だった。
上の男の子による妹、弟への暴力もあり、
充分に働けない状態が続いている。

DV被害を受けたあと離婚したとしてもその影響は
続いている。
Bさんの子どもの場合もそうだが、被害後のケアを
受けられるチャンスは少ない。

児童扶養手当の充実阻む家族観・社会意識

日本のシングルマザーのさらなる困難は、
社会保障が少ない、ということである。
シングルマザーが働いて得られる収入はそれほど
多くなくても、税・社会保障によって貧困率が
改善する国は多い。
しかし、日本の場合には、それほど期待
できないのだ。

主に離婚したひとり親家庭に支給される
児童扶養手当や、一定所得以下の子どものいる
家庭に支給される児童手当が生活を支えるが、
一方では国民健康保険料や年金保険料などは、
低収入の家庭にも重くのしかかっている。

就学援助はあるものの、高等教育は
自己負担率が高い。
こうした結果、貧困率は改善されない
状況なのである。

政策の担当者も児童扶養手当の拡充により、
シングルマザーの貧困が改善することは
よくわかっている。にもかかわらずそれが
実現できないのは、日本社会そのものにある
家族観と「離婚は自己責任である」という
社会意識があるからだと感じている。・・・



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兄はお話もできません。
自分で歩くこともできません。
時々「あー」って大きな声を出します。

僕が小学校の時のことです。
僕は、この兄のことは、友達にも誰にも内緒にして
いました。

ある日の朝、母から頼まれました。
「今日は母さん、どうしてもはずせない用事があるから、 
養護学校の帰りのバス停に、3時にお兄ちゃんを
迎えに行って」

裕福な家庭ではなく、母も仕事をしていて、何かと
忙しいのはよく知っていました。
だから、仕方なくではありますが、兄をバス停まで
迎えに行くことにしました。

学校からの帰りに、兄を迎えに行きました。
しかし、この時間帯はちょうど下校時刻と重なり、
みんなと顔をあわせる可能性が高いのです。

車イスを押しながら、兄を誰かに見られたくない、
見られたらどうしようと、胸の高まりを感じていました。
普通の帰り道は舗装道路で、車イスもスムーズに
通っていけます。

僕は、ここで人目につかない裏通りを選んだのです。
この裏通りはデコボコの砂利道が続きます。
だけど、ここを通れば遠回りだけど、人目には
つきにくかったのです。

自分の恥ずかしさのために、わざわざ遠回りをして、
不自由な兄にとっては辛い、車イスでのガタガタ
通行をさせたのです。

そのようにして、時間をかけて我が家に帰宅しました。
少し遅れて、息せき切った母が帰って来ました。
車イスが汚れて埃まみれになっているのに、
母はすぐに気づきました

兄は、いつもと変わらず、ニコニコと笑顔で母を
見上げていました。
母は、汚れて埃だらけの車イスと、俯いている
僕の姿とを見比べて、すべて解ったようでした。

母が僕に言いました。
「ごめんね、あなたも辛かったんだね。
これからは母さんが迎えに行くからね」

僕は、この時の目に涙をいっぱいにためた
母の表情が忘れられません。
僕は、何ということをしてしまったんだろう。

ニコニコ笑って屈託のない兄に、本当に
申し訳ないことをした、それに僕を信じて
任せてくれた母に、何て悲しい思いをさせて
しまったんだ。

心から自分を恥じて、それからは率先して兄の
迎えに出るようになりました。
もちろん、舗装道路を使いました。

この兄を恥ずかしがる自分こそ、
本当は恥ずかしいのだと気づいたからです。

兄ちゃん、「ごめん!」兄ちゃんが悪いところを
全部、引き受けてここに生まれてくれたんだ。
兄ちゃんがいるから、僕は何不自由なく
生きていけるんだ。

そのことがやっと判ったのです。
兄は、相変わらずしゃべれないし、トイレも
ひとりで行けないけど、僕の顔を見ると、
輝くような笑顔を返してくれます。

世界で、一番自慢できる兄がここにいます。


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