妄想劇場・歴史への訪問

V01511111171

昨日という日は歴史、今日という日はプレゼント
明日という日はミステリー



Ac_27ilal1011


むかしむかし、ある山奥のほら穴に、ぐひんさんが
住んでいました。ぐひんさんとは、テングの事です。
このぐひんさんの占いはとても良く当たると評判なので、
もうすぐ子どもが生まれる木兵衛(もくべえ)と
賢二郎(けんじろう)が生まれる子どもの運を
占ってもらいました。
「オン! オン! 山の神、地の神、天の神、木兵衛と
賢二郎の子のぶにをお教えたまえー!」

ぐひんさんは大声で呪文(じゅもん)を唱えると、まずは
木兵衛に言いました。
「神のおおせられるには、お前には竹三本の
ぶにの子が生まれるそうだ」

「竹三本の、ぶに?」
「そうじゃあ。人には生まれながらにそなわった、
運というものがある。それすなわち、ぶにじゃ」
「と、言うと、おらの子には、たった竹三本の運しか
そなわらんのか?」
木兵衛は、がっかりです。

ぐひんさんは、次に賢二郎に言いました。
「お前のところには、長者(ちょうじゃ)のぶにの子が
生まれる。お前の子は、長者になるさだめじゃあ」
「貧乏なおらの子が、長者にねえ」
ぐひんさんの占いを聞いて、二人は村に帰りました。

それからしばらくして、二人の家に子どもが生まれました。
「玉の様な、男の子じゃ」
「うちは、女の子じゃ」
どちらも元気な子どもで、二人は手を取り合って
喜びました。
木兵衛の子どもは吾作(ごさく)、賢二郎の子どもは
お紗希(おさき)と名付けられ、二人は病気もせずに
スクスクと育ちました。

ある日の事、木兵衛と賢二郎が畑仕事をしているところへ、
吾作とお紗希がにぎり飯を持って来ました。
「おとう、昼飯じゃあ」
「みんなで、一緒に食べようよ」
「賢二郎、そうするか」
「おうおう、そうすべえ」

四人はあぜ道にならんで、にぎり飯を食べました。
ムシャムシャ・・・、ガチン!
木兵衛が食べていたにぎり飯の中に、小さな石が
入っていました。

「なんや、石なぞ入れおって。・・・ペっ!」
木兵衛は小石を、ご飯粒ごと吐き出しました。
すると吾作も親の真似をして、「ぺっ、ペっ、ペっ」と、
ご飯粒を吐き出しました。

それを見た賢二郎は、木兵衛に言いました。
「ああ、もったいない事をして。
石だけを、吐き出したらよかろうに」
すると木兵衛は、笑いながら言いました。

「石だけを選ぶなんて、けちくさいわい。
おらは、けちくさい事は大嫌いじゃ。
賢二郎どんは、よくよくの貧乏性じゃのう。
アハハハハハッ」

「そうは言っても、おらはどうももったいない事が
出来んのや。なあ、お紗希」
「うん!」

それから何年か過ぎて、吾作は町の竹屋で修行をして
古いおけを修理する輪がけの職人になりました。
お紗希は、隣村で働く事になりました。
竹職人になって村に帰って来た吾作に、木兵衛は
うれしそうに言いました。

「よしよし、それだけ技術を身につけたら立派なものや。
ぐひんさんには竹三本のぶにと言われたが、
がんばれば竹百本、うんにゃ、竹千本の大金持ちにだって
なれるわい」
「ああ、がんばるぞ」

こうして吾作は村々をまわって輪がえの仕事をしましたが、
しかしいくら働いても輪がえはそれほどお金になりません。
「ああ、輪がえというのは、つまらん仕事じゃあ」

そんなある日、隣村まで足をのばした吾作は、
長者屋敷の前で呼び止められました。
「輪がえ屋さん、おけの輪がえをお願いします」
お手伝いの娘が、こわれたおけを持って屋敷から
出て来ました。
「へい、ありがとうございます」

吾作は輪がえをしながら、お手伝いの娘にたずねました。
「ずいぶんと、使い込んだおけですね。
しかし長者さまなら輪がえなんぞしないで、
新しいおけを買った方がはやいんじゃないですか?」

「はい。以前はそうでしたが、新しい若奥さまが
来られてから、使える物は直して使う様になったんです。
でもそのおかげで、若奥さまが来られてから屋敷が
ずいぶんと大きくなりましたよ」

「へえー、そんなものですかね。わたしはどうも、
けちくさいのが苦手で」
するとそこへ長者の若奥さまが通りかかり、
輪がえをしている吾作を見てなつかしそうに言いました。

「あれぇ、あんた、吾作さんやないの? 
ほら、あたしよ。小さい頃によく遊んだ、隣の」
吾作は若奥さまの顔を見て、びっくりしました。
「ありゃあ! お紗希ちゃんでねえか。こ、ここの、
奥さまになられたのでござりまするか?」

「ええ。あとでにぎり飯をつくってあげるから、待っとって」
お紗希は台所に行くと、さっそくにぎり飯をつくりました。
そして長者の嫁になった自分の幸せを吾作にも
分けてあげたいと思い、にぎり飯の中に小判を
一枚ずつ入れたのです。
この小判は、お紗希が何年もかかってためた物でした。

輪がえを終えた吾作は、川岸へ行ってお紗希から
もらったにぎり飯を食べる事にしました。
「ほう、こりゃうまそうじゃ。さすがは、長者さま。
飯のつやが違うわい」

そしてにぎり飯を口に入れると、力チン!と、
歯にかたい物があたりました。
「ペッ! なんや、えらい大きな石が入っとるぞ」
吾作はにぎり飯を川の中に吐き出すと、二つ目の
にぎり飯を口に入れました。 カチン!
「これもか。ペッ!」 三つ目も。 力チン!

「なんや、これもか。ペッ!」四つ目も、五つ目も。
カチン! カチン!
「何じゃ、このにぎり飯は? どれもこれも、
みんな石が入っとるやないか」
そして最後の一つも、やはり力チンときました。
吾作はこれも川に吐きすてようとして、ふとにぎり飯を
割ってみました。

「長者の家の飯には、どんな石が入っとるんじゃ? 
・・・ややっ、これは!」
にぎり飯の中から出て来た物は、石ではなく小判です。
「し、しもうた。前に入っていたのも、小判やったんか」
お紗希が心を込めたおくり物は、深い川の底に
沈んでしまいました。

この話を聞いて、木兵衛は吾作をしかりました。
「なんで初めに力チンときた時に、中を
確かめなかったんや!
そうすりゃ、六枚の小判が手に入ったのに!」

「けど、石だけを選んで吐き出すなんて、
そんなけちくさい事はおとうも嫌いやろ? 
やっぱりおらには、運がないんや」

その言葉を聞いて、木兵衛はぐひんさんの言葉を
思い出しました。
「ぐひんさんの言う通り、お紗希は長者の嫁になった。
やはり吾作には、竹三本のぶにしかないのか・・・」

木兵衛ががっかりしていると、どこからともなく
ぐひんさんが現れて言いました。
「木兵衛よ、それは違うぞ。
お紗希が長者の嫁になれたのは、物を大切にする
良いおなごだったからじゃ。

いくら良いぶにを持っていても、それを生かせん
者もおる。
反対に小さなぶにしかなくても、大きな運をつかむ
者もおる。
ぶにとは努力しだいで、どうとでも変わる物じゃ。

長者になっても物を大切にするお紗希を見習えば、
お前たちにも運がつかめるだろう」

それからというもの木兵衛と吾作は物を大切に
する様になり、
やがて竹千本の山を持つ長者になったそうです。

・・・
おしまい




013430541111


むかしむかし、ささ山とよばれる山に、おじいさんと
孫の太郎が住んでいました。
このささ山には、尻尾が長くて大きなウサギがいます。

ある日、山へ出かけるおじいさんが太郎に言いました。
「夕方には帰ってくる来るから、おかゆをつくって
待っててくれ」
「うん、わかった」
太郎はおじいさんを見送ると、おかゆを作るなべを
洗い始めました。

するとその音に気づいたウサギが、
「おや? なべを洗っているのか。という事は、
今から飯を作るんだな。よしよし、
飯が出来上がるまで、ひと眠りだ」と、横になって
昼寝をはじめました。

さて、夕方になるとおかゆも出来あがり、
いいにおいがしてきました。
ウサギは飛び起きると、太郎の家へ行って言いました。

「太郎、何をしているんだ?」
「ああ、おかゆをつくっているんだよ」
「おかゆ? うまいんか、そのおかゆってのは?」
「そりゃあ、うまいよ」
「なら、ちょっと食わせてくれや」

「だめだめ、そんな事をしたら、じいさまに怒られる」
「なあ、ちょびっとだ、ほんのちょびっとだけだ。
おら、おかゆってのを食ってみてえよ」
ウサギがあんまりしつこいので、太郎はしかたなく
なべをウサギに渡しました。

「じゃあ、ほんのちょびっとだぞ」
するとウサギは、うれしそうにおかゆを食べ始め、
「あち、あち、あちいがうまい、いやあ、うまい! 
じつにうまい! ほんとうにうまい! ああ、うまかった。
じゃあ、さいなら」と、ウサギはなべを返すと、
あっという間に山へ帰ってしまいました。

太郎がなべの中を見ると、なんと空っぽです。
こうしてウサギは太郎をだまして、おかゆをみんな
食べてしまいました。

おじいさんが山から帰って来ると、太郎はなべをかかえて
ションボリしています。
「太郎、おめえ、なべをかかえて何をしてるだ?」
「あっ、じいさま。実は、ウサギにおかゆを全部
食われちまっただ」
「なんと・・・」
これには、おじいさんもガッカリです。

翌朝、おじいさんは山へ出かける前に、太郎に言いました。
「太郎、今日はウサギに、おかゆを食われるでねえぞ」
「うん、大丈夫だ」
太郎ははりきって、おかゆを作りはじめました。

そしてタ方になると、またウサギがやって来ました。
「あっ、お前の昨日の! 
やい、お前に食わすおかゆはないぞ! とっとと帰れ!」

するとウサギは、まじめな顔をして言いました。
「太郎! そんな事を言ってる場合じゃないぞ! 
お前のじいさまが、山で倒れたんだ!」
「えっ! 本当か!? そりゃあ大変だ!」

太郎はあわてて、山ヘ走って行きました。
するとその後ろ姿を見送りながら、ウサギはニンマリです。
「ウッヒヒヒヒ、うまくいったぞ」

「じいさま、待っていろよ!」
太郎が山を登って行くと、ちょうどおじいさんが
山からおりて来るところでした。
「これ太郎。そんなにあわてて、どこへ行くんじゃ?」

元気なおじいさんを見た太郎は、自分がだまされた事に
気づきました。「しまった!」
おじいさんと太郎が大急ぎで家に戻ってみると、
おかゆのなべが空っぽになっていました。

またウサギに晩ご飯をを食べられてしまった二人は、
お腹が空いたままふとんにもぐり込みました。

そしてまた次の日、太郎がおかゆをつくっていると、
「太郎さん」と、またウサギがやって来ました。
「また来たなっ! もうかんべんならねえ、
ウサギ汁にしてやる!」
人の良い太郎も、さすがに怖い顔です。

するとウサギは、ペコペコと頭を下げて言いました。
「まっ、待ってください。今日は、あやまりに来たんです。
本当に、すまん事です」

そんなウサギを見て、やさしい太郎はウサギを
許してやりました。
「よし、許してやるから、とっとと山へ帰れ」
「いや、それではおらの気がすまねえ。じいさまに、
これをやってくれ。
これは不老長寿(ふろうちょうじゅ)の薬じゃ」

ウサギはそう言うと、竹の水筒を太郎に渡しました。
「ふろうちょうじゅって?」
首をかしげる太郎に、ウサギは言いました。
「お前、じいさまに長生きしてほしいだろ。これは、
長生きの薬なんじゃ」

「本当か?」
「もちろんだ。でもこの薬は、すぐになべで煮ないと
だめなんだ」
「なべ? お前、うまい事を言って、またおかゆを
食うつもりじゃろ?!」

「何を言っているんだ。太郎、お前はじいさまに
長生きしてほしくねえのか?」
「そりゃあ、長生きしてほしいが」
「そうだろう。さあ、おらがなべを空っぽにしてやるから、
早くその薬を煮込むんだ」
そう言うとウサギは、またまたおかゆをたいらげて
しまいました。

やがておじいさんが山から帰って来ると、太郎は
うれしそうに不老長寿の薬の事を話して、
さっそくなべで煮た薬をおじいさんに差し出しました。

「さあ、じいさま。これ飲んで長生きしてくれ」
「ああ、だが、変な色合いじゃのう。それに、においも少々」
おじいさんは首をかしげながら、一口飲んでみました。
そして目を白黒させると、おじいさんは飲み込んだ物を
はき出しました。

「うえ~っ! なんじゃ、こりゃあ! これは、
ウサギのしょんべんでねえか!」
怒ったおじいさんは、太郎に言いました。
「太郎! まきを切るナタを持って来い! 
今からウサギを、ひどい目にあわせてやる!」

山では、おかゆをお腹いっぱい食べたウサギが、
草むらで大きくなったお腹をさすっていました。
「ああ、今日も食った食った。さて、明日はどうやって
太郎をだましてやろうか」

するとそこへ、ナタを振り上げたおじいさんがやって
来たのでビックリ。
「やばい、じいさまだ!」
ウサギは、あわてて逃げ出しました。

「このウサギめ! よくもしょうべんを飲ませたな! 
ウサギ汁にしてやるからな! えいっ! とうっ!」

おじいさんはナタをふりまわしながらウサギを
追いかけますが、ウサギは素早くピョンピョン飛んで、
おじいさんをからかいました。

「やーい、じいさま、年じゃのう。くやしかったら、
つかまえてみろ」
「このー! これでもくらえっ!」
おじいさんはウサギめがけて、ナタを投げつけました。
ウサギはピョンと飛びはねてナタをよけましたが、
長い尻尾だけはよけそこなって、ナタでスパッと
切れてしまいました。

「・・・ああっ! いてっ! いてっー!」
尻尾を切られたウサギはあまりの痛さに、何日も何日も
山の中を泣きながら走りまわりました。

そのためにウサギの目は泣きすぎて赤くなり、
足も走りすぎて前足と後ろ足の長さが違うように
なってしまいました。

そして、ウサギの尻尾が短く、目が赤くて
後ろ足が長くなったそうです。
・・・

おしまい


Main_img111


鬼が餅つきゃ、閻魔が捏ねる、そばで
  地蔵が食べたがる









P R :

Bu

隙間産業(ニッチ市場

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1772781/71028617

この記事へのトラックバック一覧です: 妄想劇場・歴史への訪問:

最近のトラックバック

2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
フォト
無料ブログはココログ

流れ雲(^o^)